地域でゆっくりITサポーターを増やそう ⑤
今回のテーマは「サポーターと教わる人との関わり方」です。
このシリーズで①~④では、教わる人を取り巻く環境面を中心に触れてきましたが、ここからはどうやっていくかの面について少しずつ触れていきます。
ここでおさらい。言葉の定義合わせです。地域でゆっくりITサポーターを増やそう ① で記載しましたが改めて。(ちょっとアレンジして記載)
サポーター:
・「ちょっと手助けできる人(サポーター)」
・地域ITサポーターをしようとされている皆さん
教わる人:
・一緒に活動する仲間や友人など、身近でスマホやPC操作に
困っている人
・皆さんがサポートする人たち
というわけで、改めまして今回触れる話は「サポーターと教わる人との関わり方」です。
まあ、サポーターと言えど、人間です。
いつも安定した感情でいられるわけでもありません。
とはいえ、ある程度は安定した付き合い方・接し方をしていきたいですよね。
とはいえ、やはり教わる人としては「不安」や「困った」を抱えています。ではどうやって関わっていきましょうか。
その押さえるポイントは3つです。
・時間をかけてサポートする
・何度聞いてもいいことを伝える
・関わる頻度を意識する
時間をかけてサポートする
押さえるポイント3つに共通するのは、
・気長に
・焦らず
・即効性を求めず
です
1つ目の「時間をかけてサポートする」とは、相手、つまり教わる人に対してというよりは自分に対して意識することが大事です。
結果ややり方を知っているサポーター側としては、
・なぜ分からないんだろう?
・どこがわからないんだろう?
・教え方がマズい?
・時間がかかる(予定の時間内に終わらない)
など、相手よりもむしろ自分自身に焦りや苛立ちを感じることがあります。
ハッキリいいますが、自分の焦りや苛立ちは相手に伝わり委縮させてしまいます。
それでは教わる人は「もういいです」となりかねません。
教わる人に目が行き過ぎて、自分自身を客観視する視点が疎かになっている人のなんと多いこと。 人に教えるとき、あなたはどうですか?
何度聞いてもいいことを伝える
私は絶望的な記憶力の持ち主でして、よく相手の名前と顔を忘れてしまいます。自分自身を「ニワトリの次に記憶力のいい男」と呼んでいます。
なのでいつも先に謝っておくことが多いです。
人の名前と顔を忘れるのはどうかと思いますが、ほぼ初めての新しいスキルだとどうでしょうか。1度ですべてを理解し、覚え、実行できる自信はありますか?
私個人としては、全く自信がないです。なので、私の前提として、
・1度で覚えられたら最高!(1度で覚えられます?)
・忘れることは当たり前!
という姿勢でいます。
メモを取れ!という方もいらっしゃると思いますし、私も同感ですが、
メモを取ったことも忘れれば、取ったメモと実際に起こったトラブルとが頭の中で紐づくのもなかなかレベルの高い話です。
特にほぼ初めての新しいスキルの場合は。
ですので、私の場合は、最初に「何度でも聞いてください」とお伝えします。
忘れてしまったこと自体に委縮させたり改めて聞きにくくしたりすれば、途中で離脱してしまう方が減ることはないでしょう。
忘れることを悪いこととせず、果敢に何度も挑戦しようとされる姿勢の方に注目してみてはいかがでしょうか。
関わる頻度を意識する
そもそも、サポーターが焦ったり苛立つ背景の多くは、相手に掛ける時間と情報量がマッチしていないからというのが大きな要因です。
サポーターの方は優しい方が多く、持っている情報をより多く伝えようとされる方も少なくありません。
時に承認欲求によるものという方もいて、その場合はかなりタチがわるいのですが、それはいったん横に置いておいて。
そこで意識していただきたいのは、今サポートしている方と今後どれくらい関わるのか。
・単発(1回きり)のサポートか
・中長期的なサポートか
それ次第で1回当たりのサポートの情報量が変わります。
むしろ、相手の状況に応じて時に情報量を絞らなければ(厳選しなければ)いけないのに、何でもかんでも詰め込もうとする(自分と同じスキルにまで引き上げようとする)こと自体が性急に過ぎるのです。
単発のサポートであれば、いま抱えている緊急の課題に対して一番効率的効果的な方法を相手の力量に合わせてお伝えする。伝えすぎない。また困ったことがあれば、都度その際にお伝えするように。
中長期てきなサポートであれば、いま抱えている緊急の課題に対処しつつ、その課題の周辺にある重要な話題についてゆっくりと、何度でも伝えていくように。
「焦るな危険」です。
教わる人・相手との関わり方を意識しながらサポートしていきましょう。
視点は相手だけでなく、自分自身にも向けて。
さいごに
時代と楽しく付き合う適応力を高めキャリアの可能性を拡げるサポートをする「3つのつながる」を実現します、と謳ってホームページをつくっています。
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https://www.thinking-square.com/