地域でゆっくりITサポーターを増やそう ⑪
地域で自分の持ってるITスキルを使い、ITツールが使える人を増やしていく、サポーターとして教わる人にどんな視点・観点をお伝えしていくのかを書き続けてきたこのシリーズ。
今回は「教わる人へのサポートのコツ」についてです。
よく聴く
前々回に、「ITサポーターが持っているといいスキル」について書きましたが、その中でもコミュニケーションスキルは持っていてほしい旨を書きました。
それをもうちょっと具体的に書くと、これ。「よく聴く」です。
「聞く」と「聴く」の違いはよく言われていますが、改めて。
【聞く】
1 音・声を耳に受ける。耳に感じ取る。「物音を—・く」「見るもの—・くものすべてが珍しい」「鳥の声も—・かれない」
【聴く】
2 (聴く)注意して耳にとめる。耳を傾ける。「名曲を—・く」「有権者の声を—・く」
(Weblio辞書 デジタル大辞泉 小学館 聞く/聴く より抜粋)
端的に書くと、「聞く」は耳に入ってくる、「聴く」は意識的に耳に入れる。
つまり、意識的に教わる人の声を聴こうとする。IT云々の前に、サポートの姿勢としてのコツ、いやもう基本です。
こんな経験ありませんか?
話の途中で遮られて話を持っていかれた時。その時話したかった内容は、
・頭から離れない
・違うタイミングで話す
・それも文脈がつながらないタイミングで
・何なら話の流れをぶった切ってでも話し終える
みたいなこと。
話したかった話は、話すのをあきらめたり放棄できるのって、結構エネルギーが必要です。
話したかった話を話せなかった場合、その思いはなかなか成仏できません。
全然関係ないタイミングで化けて出てきます。根に持たれます。
と、ここまで書けばお察しの言い方はもうお気づきでしょう。
もしサポーターが、教わる人の話を途中で遮って、教え込もう伝え始めようとすると、教わる人の話したかった気持ちはなかなか成仏できません。
ある程度、どれくらい困っていたのか、どんなことが難しかったのか、などなどもし話があるようでしたら一旦吐き出してもらいましょう。不安な気持ちは誰かに伝えたいもの。そんな不安が解消できたら「スッキリ」します!(ただし、あんまり話が長いようでしたら途中で要約してあげるなど話の手助けはあっていいと思います。)
時間が~・早く~・すぐに~・もう分かってる~、などなど、自分軸の時間判断で相手の話を遮らないようにしたいものです。
これ、本当にITの話に限らず、普段のコミュニケーションでもよくある話です。
人の話を聴けない人はそもそも信頼されません。
あと、沈黙をむやみに怖がらないで!
(怖くなって喋って間を詰めようとする人が本当に多すぎる。)
目線の高さを合わせる
聴く姿勢が出来れば、あとはどれだけ相手の立場を考えられるかです。
そのうちの一つが目線の高さを合わせる。(当然、状況に応じて対応してくださいね。)
もしあなたが上から見下ろされたら、どうでしょうか。
・あまり気持ちがいいものではない
・圧迫感を感じる
なんてことも時にあるのではないでしょうか。
相手は座っている。こちらは至近距離で立っている。
ちょっと気持ちのいい感じはしにくくありませんか?
だからこそ、目線の上下(高低差)をつけすぎているときには、ちょっと相手の立場に立ってみましょう。
そのシチュエーションで目線のその高低差は許容範囲?
サポーターと教わる人の立場に上下を感じさせないような配慮を。
また、目線の高低差があると、教わる人は、手元の端末とサポーターの顔との間で首を大きく動かすことになります。
大きな動きを何度もさせると相手を疲れさせてしまいます。
適度な距離感を取りながら、目線や首を何度も大きく動かさせることのないよう、フラットな関係性を構築しましょう。
サポーターには、やっぱり寄り添っている感じがほしいですよね。
さいごに
時代と楽しく付き合う適応力を高めキャリアの可能性を拡げるサポートをする「3つのつながる」を実現します、と謳ってホームページをつくっています。
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https://www.thinking-square.com/