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地域でゆっくりITサポーターを増やそう ⑨

今回のテーマは「ITサポーターとしてどう向き合っていくか」でしたが、
いよいよ「ITサポーターが持っているといいスキル」について。

繰り返しになりますが、地域で「自分のできる範囲でいかに周りのITに困った方のお手伝いをするか」というテーマで書いております。

なので、ITの質問全般とかトラブルになんでも対応できる、なんてスキルをお持ちの方は、きっとそれで普段からお仕事されているでしょうし、そんな人材はそうそう近くにいるなんてことないですよね。

「自分のできる範囲」を拡げていく際に、どんなスキルを意識するか、どんなスキルを発動させたいか、について書いていきます。

私がITサポートをする際に、特に意識しているスキルです。


自分が理解したプロセスを思い出す

出来ることが増えてくると、何気にパッと操作して終わらせてしまいます。
分からない人から見たら、まるで魔法でも使っているように一瞬で操作が終わってしまうことってよくあります。
ただ、当然そこに至るまでには、大小さまざまな経験や失敗もあったことでしょう。

どうやってその作業ができるようになったか。
どんな覚え方をすることによってできるようになったか。
自分がその操作を理解するに至ったプロセスを思い返したことはあるでしょうか。
 ・どんな操作をしました?
 ・目的の画面まで何回タップした?何回スワイプした?
 ・そこで使われている用語をどのように理解した?
 ・理解するまでどれくらい苦労した?どれくらい簡単だった?
このプロセスを思い返すことで、相手がいまどの段階にいるかを掴むきっかけになります。

例えば、ダウンロードとインストールの違いをどうやって覚えましたか?
初めての方にはこの違いを理解することも難しく、言葉を覚えること自体にハードルがあるのに、この違いを理解するのはもっと大変です。
さあ、どう理解したか、その過程を思い出してみましょう。

また、理解する過程でどんなことに戸惑ったか、どんなことを失敗したか。自分が戸惑った道は他の人も辿る道であり、それを克服した過程もまた理解していった道のりになります。

教わる人の状況に寄り添うためにも、自分が理解したプロセスを振り返ってみるのも時に必要です。


操作を分解するスキル

自身が理解したプロセスを丁寧に思い出すのと同じくらい大事なのが、操作を分解するスキルです。

例えば、特定のアプリを立ち上げるまでに、どれくらいのアクションしているでしょうか。アクションを指を動かす回数と読み替えてみてください。

例えば、スマホのスリープ画面からでTwitter(他のアプリでもよい)の画面を開くまで。
画面のスクロールで1アクション、1タップで1アクション、端末のボタンを1回押すで1アクション(操作数で分解)でカウントしてみてください。
どれくらいのアクション数がありましたか?

そして、そのアクションが適切であると理解するために、どんな学習経験をしましたか?操作の意味を理解できていないと、ボタン一つ押すのも何が起こるか分からず、とても怖いものです。

また、教わる人に操作をしてもらうにあたっても、
 ・タップしてほしいところは口頭で説明して
  見つけやすい?それとも見つけにくい?
 ・操作は簡単?タップ?長押し?ピンチ?フリック?
  言葉の意味を相手は理解できてる?
 ・音声入力?画像認識?
  どんな機能か、それを実行するために何を理解する必要がある?

こういった、サポーターの方にとっては当たり前になっている操作も、細かく分解すると初めての人には結構難しいんです。


コミュニケーションスキル

そして、直接ITには関係ないかもしれませんが、サポーターにはとても大事にしていただきたいのがコミュニケーションスキルです。
いかに教わる人の納得度をいかに高めるか、いかに理解を深めてもらうか。

教わる人は、教えてもらおうと思い質問するに当たって、かなりの勇気を出して聞きにきています。その勇気を受け止め、出来る範囲で問題を解消していただくためにも、
 ・困っていることをしっかり話してもらい、しっかり傾聴する
 ・話してもらった内容がサポーターの理解があっているかを
  改めて教わる人に確認して意思疎通を図る
  (思い込みで理解したつもりにならない)
 ・言うまでもなく、主役は教わる人
といった心持ちで臨みましょう。

また、教わる人とのコミュニケーションを通じて、相手が理解しやすい言葉や比喩を使いながら、分かりやすく説明するよう心掛けます。
例えば、今まで何を習ってきたか・どんなことをやってきたかなどをしっかり聞いた上で、相手の理解しやすい説明をするとよいでしょう。

結局、人間 対 人間のお付き合いでサポートするのですから、相手のことを理解しつつ、相手に分かりやすく、丁寧に説明するスキルが求められます。
焦らず、丁寧に。(過去の記事もご参考までに。

次回は「ITサポーターが持っているといいスキル」について、ちょっとワンランク上のスキルについてご紹介いたします。


さいごに

時代と楽しく付き合う適応力を高めキャリアの可能性を拡げるサポートをする「3つのつながる」を実現します、と謳ってホームページをつくっています。
よかったらこちらもご覧ください。
https://www.thinking-square.com/

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