「2028年はロス五輪」要チェック!SoFiスタジアム
LA郊外の新たなまちづくり
ロサンゼルスのダウンタウンから車で約30分、ロサンゼルス空港から約20分に位置する「SoFiスタジアム」は、約7万人収容のメガスタジアムでNFLのチャージャーズとラムズの2チームがホームとして使用しています。コンサート時には最大で約100,000人が収容可能です。スタジアム名称の通り、サンフランシスコの金融企業であるSoFi(Social Finance, Inc.)が年間約50億円でスタジアムネーミングライツを取得しています。
このスタジアムは、パリオリンピック2024の次の夏季大会となる、2028年のロサンゼルスオリンピックで、開会式・閉会式と一部の競技を開催する予定です。
このエリアは元々競馬場がありましたが、ハリウッド・パークと呼ばれるスタジアムを中心とした一体的な再開発事業が進められています。周辺には大規模な商業施設、オフィス、ホテル、住宅が整備され、さらに道路を挟んだ南側には、NBAのロサンゼルス・クリッパーズの新たな本拠地となる「Intuit Dome」もオープン。また、COSMという新たな没入型シアターも整備され、エンターテイメントとまちづくりが融合したエリアが形成されているのです。
スタジアムの外観形状はカリフォルニアの海岸をモチーフにした大屋根がスタジアム全体を包み込む明るくて開放的なデザイン。また、峡谷のように感じる外構デザインはカリフォルニア地域のランドスケープを反映しているそうです。
このスタジアムの目玉が凄まじい存在感を持つ、世界最大規模のリング状のLEDビジョン。スタジアム内部のバラエティーに富んだホスピタリティ空間と共に圧倒的な観戦体験を提供しています。そしてそれらのテクノロジーを強力にサポートするためにスタジアム内にデータセンターまでもが完備されています。
太陽光を優しく内部空間へ落とし込むことができる半透明な屋根(ETFE膜屋根)には、なんとLED照明が組み込まれており、「空」に向けても映像を投影することができます。これは近くにあるロサンゼルス空港発着の飛行機の窓からよく見える構図となっているのです。イベントに合わせて様々な映像を投影することで、SNSによる拡散効果も狙っています。
豊富なホスピタリティ空間とバラエティーシート
スタジアム内部は豊富なホスピタリティ空間やバラエティーシートが散りばめられ、各階にスイートルームやクラブラウンジが配置されています。
チャージャーズとラムズの2チームのホームスタジアムであるため、それぞれのロッカールームとそれに付随するスイートラウンジが併設されており、メディアルームがガラス張りで覗ける仕掛けも施されています。
エリアやフロアを細分化してネーミングライツを設定し、収益と体験価値を向上しています。例えば、TOYOTA PATIO(トヨタのパートナシップによる広場空間)は半屋外のラウンジと屋内ラウンジが一体となったパーティースペースで、飲食を自由に楽しむことができるエリアです。また、コロナビーチハウス(クラブスイート)等、2階建てのクラブラウンジがサイドスタンドに1つずつ設置され、ここでも特別な観戦体験を提供。その他にも、チケットマスターのテラスやGoogleCloudクラブ&スイートラウンジ等、広々とした快適なホスピタリティ空間が展開されています。さらに、フィールドレベル(ピッチギリギリの高さに位置)のスイートが32部屋も設置。まるで別荘のような空間でバルコニーからカウンター越しに試合を楽しむことができる仕組みです。カリフォルニアの世界観をスタジアムに徹底して表出していますね。
また、VIPエリアはチケットマスター、アメリカンエアラインズ、Sofi、ペチャンガ・リゾート・アンド・カジノなどの各社のパートナーシップによるエリアとして構成されています。
スタジアムツアーも充実!繁忙期では1日500人が訪れるということで、ツアーコースも松竹梅とメニューが組まれています。フルコースで約8,000円程度ですので、これだけでもノンゲームデイの大きな収益源となっているのです。ツアーに大満足した参加者はお決まりのグッズショップへと誘導されますが、ツアーチケットにグッズ購入分の割引チケットが含まれているため、購入せずにはいられませんね!
パリオリンピックの次の舞台はLA28!このスタジアムで4年後にどんな感動体験が生み出されるのか、ぜひご注目ください!
ポッドキャスト番組で配信中!
こちらの記事内容は、PodCast番組で楽しくトークしながら深掘りしています!「ながら聴き」でお楽しみください!