「四つ葉のクローバー」の不思議
今日は「四つ葉のクローバー」について、ふと考えたことを書きます。
四つ葉のクローバーは、「幸せの象徴」として有名です。僕も子供の頃は、原っぱで必死に探していました。
当時は単に「珍しいから」という理由で見つけると嬉しかったのですが、改めて考えると、「四つ葉のクローバーが幸せの象徴である」という捉え方・感じ方は面白いなと思ったので、ちょっと書こうかなと。
四つ葉になる原因
クローバーが四つ葉になる原因は2つあり、1つは遺伝子の変化。これはいわゆる突然変異と呼ばれるもので、確率的には10万本に1本程度が四つ葉になるそうです。髪の毛の平均が10万本ぐらいなので、頭に1本だけ枝毛が生えてる感じですかね。
でも、誰かの頭に1本だけある枝毛を見つけるより、僕らが四つ葉を見つける確率はもっと高く感じられます。それは、2つ目の原因である外的刺激によるものだと言われます。
三つ葉のクローバーが赤子の期間に、人間や動物に踏まれるなどの刺激を受けると、形が変化して四つ葉になることがあるそうです。だから四つ葉のクローバーは、人が集まって遊ぶような場所に多いそうです。
本来の数から、1つだけ増えたもの
で、なぜ四つ葉のクローバーが面白いと感じたかですが、一般的に生物の一部が「本来ある数から1つ増えること」は、あまりポジティブには捉えられていません。
例えば先程の枝毛もそうですし、極端な話、「最近、鼻の穴が一個増えてきたんだよね」みたいな人がいたとして、「珍しくて素敵だね」とはなかなか思えません。「この猫、しっぽが2本あるなんて素敵」なんて人も珍しいでしょう。
頭が3つあるケルベロスも地獄の番犬ですし、ドラゴンボールで天津飯が使う「四妖拳」という腕を4本に増やす技を見て「四つ手の天津飯見れて幸せ」とも正直思いません。
「他との違い」の捉え方
それなのに、四つ葉のクローバーは、本来3枚しかない葉が4枚あることで、幸せの象徴にまでなっている。「他と異なる」という特徴が、ものすごくポジティブなものとして捉えられています。これって面白いし、素敵な考え方だなーと。
その理由は軽く調べても明確にわかりませんでしたが、植物は生物というよりモノに近いと感じ取られている面はありそう。少なくともクローバーの草原にいたら、三つ葉だけが生えているより、たまには四つ葉があった方が感覚的に楽しめそうなのは確かです。
よく日本の教育は、個性を認めず均質化しようとしていると言われます。でも何かのきっかけで他の人たちとは異なる特性を持つことになった人がいたとしても、それはもしかしたら、幸せの葉の1つなのかもしれません。
時代によって求められるものは違いますし、これから貴重になる能力や性質は誰もが手探りの状態ではあるものの、「他の人との違いを見つけること」は、「四つ葉のクローバーを探すこと」とも言えるのかなと。
そう言い換えるだけで、自分から見つけたくなるような気がしますし、特に教育の現場ではこういうポジティブな考え方を持った人が増えればいいなと思います。
なんてことを、さっき家の前に生えているクローバーを見て、ちょっと考えていました。