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私たちがコンペに参加しない理由

どうも、中村です!

私たちの会社は基本的に、コンペ形式のお仕事の依頼をお断りしています。

コンペそのものに対して否定的であるわけではなく、公共事業や大規模なプロジェクトでは、透明性が求められるため、コンペ形式が適している場合もあると思います。

今日は僕がコンペ形式のお仕事をお断りしている理由についてお話をしたいと思います。

浅いヒアリングでは本質的なデザインは生まれない

コンペの形式では、どうしても短時間のヒアリングや表面的な情報のやり取りが中心になります。その状態で「多分こんな感じだろう」と仮説を立て、デザインを制作することになります。しかし、これではクライアントの本当の課題や意図を深く理解することができません。

デザインというのは「見た目が良ければOK」ではなく、クライアントの抱える課題を解決し、価値を伝えるものです。そのため、時間をかけてヒアリングを重ね、本質を共有することが重要です。

制作側にとっても負担が大きい

コンペに参加するためには、制作会社も相当な時間を費やします。

●提案資料の作成
●サイトマップやコンセプト案の構築
●実際のデザイン制作

これらはすべて時間もリソースも必要です。そして、その労力が必ずしも報われるとは限りません。結果的に、コンペで選ばれなかった場合、その時間はまるごと無駄になってしまうこともあります。

また、コンペで選ばれたデザインが実際に使われるケースも少なくありませんが、選ばれた理由が「他のデザインより見栄えがいいから」など、表層的な判断に終わることが多いと感じます。

互いにとってデメリットが多い仕組み

主催者側としては、コンペで多くの案を集めることで「良いデザインが手に入る」と思うかもしれません。しかし実際には、関係性を深めることなく選ばれたデザインは、長期的に見て効果を発揮しない可能性が高いと思います。また、制作会社側としても、選ばれる可能性が低い中でリスクを負うのはモチベーションの低下につながりますよね。

僕はクライアントと一緒に考え、話し合い、課題を共有しながら形にしていく工程を大切にしています。それは「時間をかけて一緒に作り上げたものだからこそ、クライアントのビジネスに本当の価値を提供できる」と信じているからです。

本当の価値を届けるために

デザインは表面的な見た目だけを競うものではありません。本質的な課題を見極め、それに向けて一緒に解決策を作り上げる過程こそが重要だと思っています。だからこそ、僕はコンペ形式のお仕事よりも、深く関係を築きながら進めていくプロジェクトを優先的に大切にしていきたいと思っています。

コンペを有意義なものにするために

最後に、今後コンペを開催される方には、次の点を意識していただければと思います。

●課題を明確にすること
●参加者に十分な情報を提供すること
●案に対する評価基準を明確にすること

その上でクリエイター側の努力やリスクもあることを理解しておくと、より良い結果が得られると思います。

それでは、また!

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