「光る君へ」への長い道のり ~『第10回 「月夜の陰謀」振り返り』(その3)(ネタバレ)~[3487文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第10回『月夜の陰謀』 の振り返り、その3です。
※以下より、第10回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第10回をご視聴ください🙇。
■[第10回『月夜の陰謀』 振り返り]その3
さて、いよいよ話題のちょめちょめパートです(´-`)。
ちょめちょめ言うな( º言º)。
まひろのもとに、届けられた道長の文は、古今和歌集に収められた恋の始まりをあらわす和歌が書かれていた。
思ふには 忍ぶることぞ 負けにける 色には出でじと 思ひしものを
道長声:そなたを恋しいと思う気持ちを隠そうとしたが俺にはできない。
まひろの脳裏に浮かぶのは、直秀を土に埋めた鳥辺野の日のこと。
まひろ(心の声)「あの人の心はまだそこに・・・」
まひろは漢詩をしたためるのだった。
夜ー。まひろからの返事の文を開く道長。
道長「陶淵明の詩か・・・」
まひろの声「これまで心を体のしもべとしていたのだから どうして 一人 くよくよ長き悲しむことがあろうか」
それを受け、道長は和歌を書いた文をまひろに送る。
死ぬる命 生きもやすると こころみに 玉の緒ばかり 逢はむと言はなむ
道長声:そなたが恋しくて死にそうな俺の命。そなたが少しでも会おうと言ってくれたら生き返るかもしれないない。
再び、まひろから道長のもとに送られてきたのは、陶淵明の詩。
道長「ん?」
まひろの声「過ぎ去ったことは悔やんでもしかたがないけれど、これから先のことは いかようにもなる」
道長はまひろに和歌を送る。
命やは なにぞは露の あだものを 逢ふにしかへば 惜しからなくに
道長声:命とは はかない露のようなものだ。そなたに会うことができるなら 命なんで少しも惜しくはない
まひろは三度、陶淵明の漢詩を道長に送る。
まひろの声「道に迷っていたとしてもそれほど遠くまで来てはいない。今が正しくて 昨日までの自分が間違っていたと気づいたのだから」
まひろと道長の文のやりとりかみ合ってる?( º言º)。
どうでしょうか。ちなみに、まひろが道長への文に書いたのは、陶淵明の「帰去来辞」という漢詩だそうです(´-`)。
道長への文にその漢詩を書くことにどういう意味があるん?( º言º)。
それについては、美術展ナビで考察が書かれていますので引用してみましょう(´-`)。
以下の2つのサイトの考察をご参考までに(´-`)。
そういう意味でまひろが漢詩で返事を書いていることが道長には伝わってないみたいやな( º言º)。
陶淵明じゃなくて、リン・ミンメイなら伝わったかもしれませんね(´-`)。
時代考証ちゃんとしような( º言º)。
後日、まひろの真意を測りかねた道長は、行成〔渡辺大知〕に尋ねる。
道長「女子に歌を送ったら、漢詩が帰って来た」
行成「どういう歌をお送りになり、どういう漢詩が戻って来たのですか?」
道長「それは・・・言えぬ」
行成「そもそも、和歌は人の心を見るもの聞くものに託して言葉で表しています。翻って漢詩は志を言葉に表しております。つまり漢詩を送るということは、送り手は何らかの志を詩に託しているのではないでしょうか」
道長「さすが行成だ。少し分かった」
内裏の梅壺に向かう途中、道長は、はかなげな顔で歩くひとりの姫を見かけるのだった。
道長「先ほど、ここからお帰りになる姫を見ました。姉上のお客人でございますか?」
詮子〔吉田羊〕「亡き源 高明殿の姫、明子女王様よ。言ったでしょ。万が一、父上が失脚されても懐仁が困らぬように、もうひとつの後ろ盾を作っておきたいの。左大臣、源 雅信殿は、宇多の帝の御孫。亡き源 高明殿は、醍醐の帝の皇子。2つの源氏をつかんでおけば安心でしょ」
詮子姐さんは、道長に、左大臣 源 雅信殿の一の姫 倫子様と、源 高明殿の一の姫 明子さまの両方を妻にすれば言うことないわと言って、道長をあきれさせるのだった。
詮子「ところで、道長の用事は何なの?」
道長「23日は内裏からお出にならぬようにと父上からの伝言にございます」
父、兼家のやり方に嫌悪感・不信感を抱いている詮子だったが、最後は道長がそういうなら信じてもいいわと返事をするのだった。
詮子「でも寝ずに心配する子供らさえ偽って、気を失ったふりをし続けるって、恐ろしすぎない?父上のやり方を疑わない道隆兄上も。父上の手先になってうれしそうな道兼兄上も最悪ね。懐仁を託せるのはお前だけよ。分かっているわね」
道長「おやめくださいませ」
詮子「まあよい。いずれ分かるであろう、己の宿命が。・・・・なんて、父上のような言い方をしてしまったわ。フフフ・・・いけない、いけない、フフフ・・・」
蛙の子は蛙としか言いようが・・・(´-`)。
内裏の梅壺から下がる途中、まひろからの文を手に道長は、己が宿命か・・・とつぶやくのだった。
夕暮れー。まひろは道長から届いた文を開く。
道長の声:我もまた君と相まみえぬと欲す
月明かりの夜ー。袿(うちき)を被り、廃屋への道を走るまひろ。
廃屋に入って辺りを見回すまひろを道長が背中から抱きしめる。
道長「会いたかった」
抱擁し接吻の後、見つめ合う二人。
道長「一緒に都を出よう。海の見える遠くの国へ行こう。俺たちが寄り添って生きるにはそれしかない。藤原を捨てる。お前の母の敵である男の弟であることをやめる。右大臣の息子であることも、東宮様の叔父であることもやめる。だから一緒に来てくれ」
あ、道長は、父・兼家や姉・詮子らの言いなりになる人生から逃げ出そうとしているみたいですね(´-`)。
まひろ「大臣や摂政や関白になる道を本当に捨てるの?」
捨てると答える道長に、まひろは言う。
まひろ「でもあなたが偉くならなければ、直秀のような無残な死に方をする人はなくならないわ」
二人が都を出ても世の中は変わらないから、道長はよりよき政をする使命があると言うまひろ。
俺はまひろに会うために生まれて来たんだと言う道長に対し、この国を変えるために高貴な家に生まれてきた、私とひっそり幸せになるためじゃない、己の使命を果たしてくださいと言うまひろ。
まひろ「一緒に遠くの国には行かない。でも私は都であなたのことを見つめ続けます。片ときも目を離さず、誰よりもいとおしい道長様が、政によってこの国を変えていく様を死ぬまで見つめ続けます」
まひろの言葉は、道長に、藤原の家を捨てることを諦めさせ、政治家としての覚悟を促すことになるのだった。
そしてちょめちょめ(´-`)。
ちょめちょめ言うな( º言º)。
まあでも、畑を耕している姿の道長を、まひろは全然思いつかないと言ってますが、似合いますよね(´-`)。
そりゃあ役者やからな( º言º)。
ということで、長くなりましたので、『第10回「月夜の陰謀」の振り返り』その3は、その4へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。