見出し画像

〇〇デザイナー

デザイナーと一括りに言っても、異なる専門性を有したデザイナーが存在しています。そしてグラフィックデザイナー、プロダクトデザイナー、UXデザイナーのように、求められるスキルや成果に応じ〇〇デザイナーという形で呼ばれています。

デザイナーの分布

ではどんなデザイナーがいて、どのような領域を担当しているのかをまとめてみたいと思います。

画像1


デザイナー分布図はデザイナーの担当領域ごとにプロットしたものです。

縦軸を工程と置き、横軸を媒体の制約としています。特にどの工程に位置しているかは、デザインの意味合いにおいてとても重要になります。それは上流工程では設計の意味合いが強く、下流に進めば意匠の意味合いが強くなるからです。

※どのデザイナーが優秀かということを表したものではなく、担当領域を示したものです。

それぞれのデザイナーについて説明していきます。

Concept Designer

ベースとなるコンセプトのデザイン(設計)を担当するデザイナーです。ここでいうコンセプトは広告で使われるテーマや切り口と言った意味ではなく、関係する要素が統合され一つの形を成している状態、つまり仕様が決まった設計図のようなものを指しています。


Service Designer

サービス全体のデザイン(設計)を担当するデザイナーです。コンセプトデザイナーはサービスデザイナーに包括されるため、サービスデザイナーと名乗る人が多いように思います。UXデザインを行うことや、サービスによっては、プロダクトやUIデザインを担当することもあります。

またここでいうサービスは、ホテルや飲食店の接客のことではなく、人が価値を得る仕組みのことを意味しています。


UX Designer

ユーザーエクスペリエンスのデザイン(設計)を担当するデザイナーです。顧客起点のデザインが求められるようになり、注目を集めているデザイナーです。顧客視点でデザインするため、サービスデザイン・UIデザイン・プロダクトデザイン・グラフィックデザイン・Webデザインと考える範囲はとても広いのが特徴です。


UI Designer

ユーザーインターフェイスのデザイン(意匠)を担当するデザイナーです。スマートフォンの普及により注目が集まっているデザイナーです。UI/UXデザイナーと名乗る方が多いのは、スマートフォンで理想的なUXを実現させる大きな要素としてUIデザインが必要になるからです。


Product Designer

プロダクトに関するデザイン(意匠)を担当するデザイナーです。工業製品のデザインを行うインダストリアルデザイナーだけでなく、家具や食器、パッケージなどのデザイナーも含まれます。

プロダクトデザイナーは昔から存在しますが、近年ではiPodやiPhoneのようにサービスのタッチポイントとして、プロダクトが存在するという考え方が主流になりつつあります。

例えばTOYOTAなどが進めるMaaSでは移動体をサービスにおける顧客とのタッチポイントとしています。このようにサービスのタッチポイントとして物理的なプロダクトの存在意義が増すにつれ、プロダクトデザイナーが活躍する領域は広がるのではないかと思います。


Graphic Designer

ビジュアルに関するデザイン(意匠)を担当するデザイナーです。雑誌や新聞、パンフレットや広告にポスター、商品パッケージやインテリア、企業ロゴなど視覚での情報伝達物を幅広く扱います。アートディレクターとしてディレクションを行ったり、CI/VI(コーポレート・アイデンティティやビジュアル・アイデンティティ)のデザインから企業のブランディングまで行うこともあります。


Web Designer

Webに関するデザイン(意匠)を担当するデザイナーです。ビジュアルデザインだけなく、フロントエンドのコーディングまで担当する場合もあり、デザインとエンジニアの二足のわらじで活躍している方もいます。


Editorial Designer

書籍のデザイン(意匠)を担当するデザイナーです。書籍の装丁や雑誌のページ構成などを行います。


終わりに

いかがでしたでしょうか、デザイナーと一括りに言っても様々な専門性を持っている方がいます。そして、媒体の変化や社会の変化に合わせて、今とは違ったデザイナーが生まれてくるかも知れません。

またデザインを設計と捉えた場合、ビジネスデザインやアルゴリズムデザインなどデザインの領域自体も広がって行くのではないでしょうか。


いいなと思ったら応援しよう!