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真剣勝負を肌で感じた現地でのオリンピック観戦

会社を設立して10年、ついに上場も果たしたこのタイミングで、私は初めて長期休暇を取りました。行き先はパリ、ロンドン、そしてベルギー。特にパリは、今回の旅行の最大の目的地!そう、パリオリンピックを現地で観戦してきました!開会式やサッカー、体操、陸上競技、水球、レスリングなど、さまざまな種目の予選も決勝も見ることができ、まるで夢のような時間を過ごすことができましたので、今回はそのお話を。


圧倒的な感動の連続


どの試合も真剣勝負で、その熱量に何度も感動しましたが、やはり決勝戦の盛り上がりは格別でした。会場全体がより一体となり、選手たちを応援するその空間は、まさにオリンピックの醍醐味を感じさせてくれるものでした。選手たちが勝利を全身で喜び、敗北に涙するその姿に、私も大いに心を揺さぶられました。

いくつか試合を見た中でも、特に印象的だったのは、やはり日本の金メダル獲得の瞬間を生で目撃できたことです。体操男子個人総合での岡慎之助選手、そして男子グレコローマン60kg級レスリングでの文田健一郎選手の勝利には、言葉では言い表せないほどの感動がありました。

選手たちの全力で真剣な姿は、本当に美しいものです。彼らが真剣で真っ直ぐだからこそ、周りの人々にも大きな影響を与え、たくさんの人々が応援し、感動が生まれます。そんな姿を目の当たりにして、ふと考えました。私たちの仕事の中で、これほどまでに感情が大きく動く瞬間があるだろうか、と。仕事の種類は違えども、そういった姿勢を少しでも自分たちに取り入れていこう!と先日部長たちとも話をしました。

リアルで味わうオリンピックの魅力


さて、オリンピックは「平和の祭典」とも呼ばれますが、まさにその通りで、人種や性別、職業を超えた本気の姿が、会場全体を一体化させるのです。これは、壁を超えた感動の瞬間であり、リアルな体験の価値を再認識させられるものでした。

今回のパリオリンピックでは、現地での観戦がいかに特別な体験かを痛感しました。もちろん、テレビでの応援も楽しく、感動を味わえますが、現地での体験はその想像を超えるものでした。会場の雰囲気や、隣に座る観客の熱量がダイレクトに伝わり、一緒に応援することで生まれる一体感のある空気感は、現地ならではのものでした。試合が始まる瞬間の緊張感、静寂と歓声のコントラスト、試合終了間際の高揚感――これらすべてが、現地でしか感じられない特別な空間を作り出していました。あの場にいた観客みんなが、国の違いを超えて素晴らしい選手たちを讃え、その瞬間を共有していたのです。

パリの街全体が、オリンピック一色に染まっていたのも印象的でした。街中でオリンピックを応援する人々が見られ、電車に乗っても皆が楽しそうに話し合っている様子が目に入ります。まさにお祭り騒ぎの状態で、街が興奮している状態というか、街のどこもかしこもオリンピックを楽しんでいる様子が伝わってきました。

もちろん、こうしたお祭りのような雰囲気を楽しむことができたのは、街の仕組みがしっかりしていたからこそでしょう。至るところで警備の方々が目を光らせており、安全な環境が保たれていました。心配のない環境であればこそ、人々は伸び伸びと楽しむことができるのだと感じました。

また、交通面でも工夫がなされていました。通常の道路の1車線がオリンピック専用にされ、選手や関係者がスムーズに移動できるようになっていました。さらに、混雑緩和のために、オリンピック期間中は地下鉄やバスの料金が約2倍に設定されていることも驚きでした。

感情を大切にした時間


海外に出ると、自分の中で「当たり前」として受け入れていたものが、良くも悪くも崩れていく感覚に陥ります。たとえば、電車のドアの開け閉め一つをとっても、日本では自動で行われるのが当たり前ですが、海外では自分で開けて、自分で閉めるという光景が一般的です。このような些細な違いに直面するたびに、効率化された日本のシステムが本当に最善なのか、改めて考えさせられるのです。便利さがもたらす安心感と、そこに潜む無意識の依存。このバランスについて考えるきっかけになりました。

今回の旅行では、パリの歴史的な街並みに囲まれ、毎朝のルーティンであるランニングを行いました。いつものルーティンではあるもののパリの歴史的な景色は新鮮な刺激を与え、思考よりも感情を大切にする時間へと導いてくれました。デジタルデトックスをしながら、ひとり合宿で仕事に集中することもありますが、今回のパリオリンピック観戦はまったく異なる体験でした。仕事から離れ、感情が大きく動くことで、素直な自分を取り戻すことができました。

このように、仕事への集中と感情の解放という対照的な体験が、私の中でバランスを取りながら共存していることに気づきました。どちらも重要であり、その両方を適切に取り入れることが大切だと再認識しました。

おわりに


オリンピックという場は、感情をシンプルにしてくれるものだと感じました。選手たちの真剣な姿に触れることで、自然と心が解放され、自分自身もその場の空気に浸ることができました。この感覚は、日常の中ではなかなか味わうことができないものです。

今回のパリオリンピックで多くの刺激を受けたことで、4年後のロサンゼルスオリンピックにも必ず行こうと決意しました。オリンピックは、シンプルでありながら深い感動を与えてくれる特別な場所。次回もその感動を現地で味わいたいと思います。