けもなれを鑑賞する
『獣になれない私たち』は2018年に放送されたドラマである。当時、私は大学卒業して社会人1年目でした。内容は覚えていないけど、いまいち心に残らなかったのを覚えている。あれから数年経ったが、ひょんなことからこのドラマを見直してみようと思った。というのも、アマプラで閲覧できるようになっていたし、今年一番面白かったのが、おそらく『ラストマイル』だからだ。同じ脚本家、野木亜紀子先生が手掛けたドラマを見てみようと思った。
このドラマは斬新だと思った。登場人物すべてに感情移入はできない。唯一の聖人である、ガッキーが演じる晶(アキラ)というキャラクターも、一見素晴らしい人に見えるが、やはり受け入れられない気がしてきた。このドラマの紹介文では、ガッキーが演じる晶というキャラクターは「誰からも愛される女」だと述べられているが、実際のところガッキーは誰にも本当には愛されていないような気がする。何というか、都合のいい人間だと思われているし、誰からもあまり本当の意味で尊敬されていないし、尊重されてもいない。そういう痛みがこのドラマにはあり、だからこそ、当時の私はこれを見ることができなかったのだろうと思う。
今、6話まで見終わったが、人間関係は相変わらず瓦解しそうである。