象眠舎 Mirror 制作記 3 歌詞 part2 +メロディ制作 から歌入れ


今度はメロディーを作る作業に入ります、小西くんは楽器奏者らしく、いつもとても美しいメロディックなものを提案してきてくれます。しかしながら今回は歌詞を伝える事が重要だし、すでにあるサビのメロディは充分に良いメロディなので、それをメインとしてもフックで生かしたいので、あえてメロディーはあまり動かないものに舵をとって一緒に作っていきました。

このようにしてワンコーラスを作り、土台を完成させます。そして歌詞を先の内容とビッシリとワード、単語や短文細かい文字で書かれたA4用紙の中から当てはめて作っていきます。1番、ここでのフックは雨が降ってて、と残り15%。この雨が来ることで、サビの小雨のサウンド、最初の音色の印象が具体的になります。リスナーがコレを感じる必要は全くないのですが、音だけで色や風景を、作り手側が想像することにより、音像やサウンドの色合いが明確になってきて、音やフレーズが浮かびやすくなります。

2番は最初のメロディーを崩して少しフェイクのようにメロディを変えて歌詞を選んで作っていきました。片方の靴下と、自分だけのルールという利己的という意味で持ってきた小西くんのスパイスの効いたフレーズと、誰のために何ができるのだろう??という人を思いやるセリフを言う主人公としての”彼”は、自分独自のやり方があり、柔軟性に欠けているので、整合性か取れていません。ここで彼は利己的な人、誰かを思いやる”自分”を愛しているのではないか?という事を匂わせたつもりです。

そしてスクロール出来ない〜(本当は)嘘ばかりのタイムライン で彼の言っていた親切心とは形ばかりだという真逆のエゴが見えてきてしまいます。
   
自分が誰なのか、自分は何をやりたいのか、を探そうとしてる”彼”を語り部は見てるのですが、よく見たらそれは自分だった。。。
『君は僕』

そして、ここでどの楽器のフィルも入れず、リズムの流れだけ、歌のバッキングだけで、あえて1小節、間を作りTenderくんの言葉を、リスナーに飲み込んでもらえるようにしています。

悲しいね。。。悲しいよね。
分かったのに、そんな自分にさよならも言えないなんて、、

新たに小西くんが付け加えた歌詞がここでのフックになり、曲を感傷的に持っていき盛り上げてます。

そして
thinking about you (君のことを思ってるよ)

は自分に向けて言っているので

=自分を自分が見てるよ、

大丈夫だから、
と言うことにもなり、救いになるわけです。


と言う内容になっています。

実は歌詞はかなり辛辣なのですが、それに呼応するように作るのではなく、現代の日本らしく表面では感情があまり表に出てこないような雰囲気で、淡々と進行していくやり方をとりました。なので歌もエモーショナルさはあまり出さないように歌ってもらい、コーラスは暗さを感じないよう明るくなるようにリクエストしてTenderくんと小西くんにハモリを考えてもらいました。
  
楽器もあえてエッジのあるものは使わずに、最初のデモにあった、あっけらかんとするようなものを基本的に選びました。



。。。4に続きます。



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