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「モノの循環」と循環型社会を考える。
どーも。森賀です。
先日は、京都にあるグローカル人材開発センターさんとトヨタ財団さんが共創しているプロジェクトに少しお邪魔してきました。
最近話題の「マイナス・プラス思考」に関係するプロジェクトだそうで、これからの持続可能な社会を構築するにあたり、私の興味に刺さったのでわがままをお邪魔した感じです、、。ほんとにありがとうございました。
今回は、企業さんにお邪魔して見聞きしたこと。そこから考えたことをレポートにまとめました。
マイナス・プラス思考の詳細はこちら👇
TOYOTAプロジェクトの進捗情報はこちらから👇
・・・というのも。
プロジェクトに参画している学生たちが「B-Corp認証」を受けた企業さんへ見学するというのでくっついて(わがままを言って)ご一緒させていただきました。
以下目次になります。
まず、B-Corp認証とは?
B-corp認証の「B」は「Benefit」を示しています。この場合のBenefitは「社会的な利益」という意味です。
つまり、この認証を受けた企業は公益性の高い経済活動を行っており、社内ガバナンスを整っている。加えて、環境に対しても配慮している。そのため、持続可能な企業であると認められていることになります。
日本で7番目に認証を受けた会社
今回お邪魔することになって企業さまはリユース事業を行なわれている「エコリング」さん。
エコリングさんは個人顧客に対しては買取専門で、そのほか事業者さんとは「企業間取引」をされています。街中でも買取専門店のみしか見当たらないのもそのためです。
そのようなリユース事業を行うエコリングさんは2021年に「B-Corp認証」を日本で7番目に取得されました。エコリングさんの社内から持続可能な社会の構築に向けて日本企業を牽引されています。
さて、今回はそんなエコリングさんに見学へ行かせていただきました。
いざ見学へ!
エコリングさんの倉庫は尼崎にあるということで行ってきました。
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まずは倉庫内を案内していただきました。
最初に段ボールや服類が積み上げられているところが目に入ってきました。
次に、家具類、雑貨類と多様な種類のモノがエコリングさんの倉庫には集積されていました。
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これから輸出するコンテナの中も見せていただき、説明もしていただきました。
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倉庫の中を案内して頂いた後は、広報担当の方と企画担当の方とお話しする時間をいただきました。
お話しタイム
お話の中ではどうしてB-Corp認証を取ることになったのか。取るにあたっての苦労は何か、等々をお聞きしました。
お話をいただく中で強く印象に残った話が2点ありました。
1つは、リユース品の輸出に関してお聞きしたお話しです。
リサイクル事業やリユース事業は「ごみ」を輸出しているように印象に持っているところもあるが、どのようなものを輸出されているのかという質問をさせていただきました。
回答として、まずは国内のニーズを満たしているとのことです。
エコリングさんでは「エコトレ」と呼ばれる自社オークションを開催されています。そこではB2Bで取引されています。これにより、国内の企業ニーズを満たされています。それから、国外へ輸出されるとのこと。
国外へ輸出される際も「ゴミ(価値のないもの)」を輸出されるのではなく、価値の付いたもの(金額のついたもの)をコンテナに詰めて配送されるとのことでした。
次に、B-Corp認証をとってみての話に。
担当者さまからは、まだまだ会社の内側での認識が足りていないとのことと課題があると伺いました。しかし、社会に対しても、社員に対しても誇りのある会社にしていきたいとお話しされました。どうしても買取専門店と聞くと「押し買い」のネガティブなイメージがある中で、環境にも社会にも社内にも貢献している会社というイメージをつけて行きたいとのことでした。
まとめ
あの県では「要らないもの」でも他府県に行けば価値があったり、国内では「捨てるもの」でも国外では価値があったりと「モノの循環」が尼崎を中心に起こっていました。
生活の身近なところにあるモノから循環を考える人が増えてほしいと考えている中で、循環型社会を構築していくために貢献しようとする企業があるということを知ることができてすごく嬉しかったです。
本を読むことや人から話を聞くことによって知ることはできない事業の中身を見ることができて貴重な体験でした!ありがとうございました!
公益性の高い企業の認証であるB-Corp認証を取られたエコリングさん。
7月30日(土)開催予定の循環フェスにも出られるとのこと。
またお会いできることが楽しみです!
TOYOTAプロジェクトのメンバーたちからもエコリングさんのレポートが上がっていました!
こちらから読めます👇
追記
さて、見学レポートはここまで。
ここからは少し視点を広くしようと思います。
、、、というのも、僕が今回の見学にご一緒した理由の一つとして、循環型社会を作っていくための要素や企業によるアクションを見てみたい・知りたかったためです。
循環型社会は社会構造やビジネスモデル。
モノが生産→消費→再生、そして再生→生産へと還っていくことを理想としています。つまり、生産→消費が連続していては循環しているとは言えない状態です。
燃やして発電して、循環してるだろ!と言いたいところですが、
再生は「修復・修繕」したり、文字通り「再生」させたりが重要なキーワードになります。リユースやリサイクルは、生産→消費→回収(生産)→消費と続いていきます。
そのため、エコリングさんが行っていることを循環型社会の要素には入らないと言えます。
一方で、持続可能な社会を構築することに重要な役割を担うのがリユース産業です。大量生産・大量消費が叫ばれている中で、生産するための原料やエネルギーが枯渇し、人間の生活にも金銭的にも、電力的にも影響を与えています。
そういった状況下では、生産するためのエネルギーを抑えられるリユース産業の効果は絶大だと言えます。
ただ、それでも地球が持つ資源は減ってはいくのでリユース型の社会から再生する社会へと変換していかなければいけません。たとえ、ゆっくりでも。
さいごに
僕の理想は循環型社会を作ることです。そしてそれは、持続可能な社会を構築していくためです。0から循環型社会を作っていくことは環境教育的にも消費者教育的にも政治的のも難しい。だからこそ、循環型社会の土台を作るように、モノを循環させることができるエコリングさんのような企業さんは必要だと言えます。もっともっと増えて、循環型社会を構築するといった先のことまで追求する企業も増えないかなぁ。