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お客様の話に感情移入しすぎて疲れます
感情移入しすぎて疲れてしまうセラピストへ
セラピストの皆さん、日々の施術やセッションの中で、お客様の話に感情移入しすぎてしまい、ぐったりと疲れてしまうことはありませんか?
「お客様のお話をしっかり聞いてあげたい」「心を軽くしてあげたい」「真剣に寄り添いたい」——こうした優しい気持ちを持っているセラピストほど、無意識のうちにお客様の感情に引きずられ、自分自身が消耗してしまうことがあります。
ですが、感情移入しすぎることは、お客様にとっても、そしてあなた自身にとっても、決して良い結果をもたらしません。
むしろ、お互いにとって依存関係が生まれ、セラピストが本来目指すべき「自立した心のサポート」とは異なる方向へと進んでしまうこともあります。
では、どうすれば感情移入しすぎず、適切な距離感でお客様と接することができるのでしょうか?
共感と同調の違い
まず理解しておくべきことは、「共感」と「同調」はまったく違うものだということです。
よくある例え話として、深い穴に落ちてしまった人を想像してください。
同調(シンパシー) とは、相手の気持ちに完全に入り込み、一緒に穴の中へ入ってしまうこと。
共感(エンパシー) とは、相手が穴の中にいる状況を理解しつつ、自分は穴の外に立ち、「そこからどうやって出るか」を一緒に考えること。
例えば、お客様が「職場のAさんにひどいことを言われたんです」と相談してきたとします。
この時、
「えっ、それはひどい!信じられない!」
「私もそんな人嫌い!」
と一緒になって怒るのが 同調 です。
一方、
「なるほど、それは確かに腹が立ちますね。でも、あなたは普段から職場の人間関係を大切にされているんですね。」
と、相手の感情を受け止めつつ、ポジティブな視点へ導くのが 共感 です。
共感的に話を聞くことで、お客様はただ怒りをぶつけるだけでなく、「私は人間関係を大切にしたいと思っているんだ」という自分の価値観に気づくことができます。
これこそが、セラピストとしての本当の寄り添い方なのです。
感情移入しすぎると起こる危険
セラピストがお客様と一緒になって感情を共有しすぎると、どんな問題が生じるのでしょうか?
1. 依存関係が生まれる
感情移入しすぎると、お客様は「この人なら私の気持ちを全部受け止めてくれる」と思うようになります。
その結果、どんどん依存し、セラピストがいないと気持ちが安定しない状態に陥ってしまうことがあります。
2. お客様が問題を解決できなくなる
同調することは、一見「寄り添っている」ように見えますが、実際にはお客様が自分で問題を乗り越える機会を奪ってしまうことになります。
セラピストが「一緒に怒る」「一緒に悲しむ」ことが続くと、お客様は「この人に話せばスッキリする」と感じるだけで、根本的な解決へと向かわなくなります。
3. セラピスト自身が疲弊する
お客様の感情に飲み込まれてしまうと、施術のたびに精神的に疲れ果ててしまいます。
毎回お客様の感情を自分のことのように受け止めていては、セラピスト自身が消耗し、長くこの仕事を続けることが難しくなってしまいます。
感情移入しすぎないためのポイント
では、どうすれば適切な距離感でお客様と接することができるのでしょうか?
1. 「私は穴の外にいる」という意識を持つ
お客様の話を聞くときは、常に「私は穴の外にいる」と意識することが大切です。
「この人が抱えている感情は、この人のもの。私はそれを理解するけれど、一緒に沈み込む必要はない。」
と心の中で唱えながら話を聞くことで、適切な距離感を保つことができます。
2. お客様の「本来の価値観」に目を向ける
話を聞く中で、お客様の大切にしている価値観や強みを見つけ、それを伝えてあげましょう。
例えば、お客様が「Aさんに嫌なことを言われた」と言ったら、
「Aさんの言葉に傷ついたのは、あなたが普段から丁寧な言葉遣いを大事にしているからですね。」
といった言葉をかけることで、視点を「怒り」から「自分の価値観」へと移すことができます。
3. 自分自身の心のケアをする
セラピスト自身が日常的に感情をリセットできる環境を作ることも大切です。
セルフケアの時間をしっかり取る
信頼できる人に自分の気持ちを話す
セラピスト同士で情報交換をする
といった習慣を持つことで、お客様の感情を受け止めすぎることなく、健全なセラピストとして、成長することができます。
まとめ
「お客様に寄り添うこと」と「お客様と同じ気持ちになること」は違います。
本当にお客様のためになるのは、一緒に穴に落ちることではなく、お客様が自力で穴から抜け出せるようにサポートすること。
感情移入しすぎてしまうセラピストの方は、まずは自分自身が穴の外に立ち、お客様を肯定しながら適切な距離感でサポートできるよう意識してみてください。
お客様と自分、両方の心を守るために、今日から「共感力」を磨いていきましょう!
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