驚愕のファド
マドリードのフラメンコに感動し、本場アンダルシアのセビーリャでも見に行きました
ところがセビーリャ随一の老舗のフラメンコは明るくモダンで美しく、マドリードで感銘を受けた土着性とは全く異質のフラメンコでした
ここポルトガルにはファドと呼ばれる民族歌謡があり、哀愁、悲しみ、懐かしさを基調に持つとされます
なんとなく演歌とか中島みゆき系を想像してましたが全然違ってました
ファディスタと呼ばれる歌い手と12弦ギターにクラッシックギターの3人構成、ファドは歌謡なのでフラメンコとは違って踊りはありません
歌自体はポルトガル語なので意味は全くわかりませんが、みゆき節的な粘着性はなくサラッとた4拍子でそれでいて沁みるものもあります
いや、コロナだったら完全に伝染るねって近さで歌う歌い手の歌も素晴らしかったですけど、12弦ギターの超絶技巧に心底驚嘆しました
自分的にはラパスのペーニャ、ブエノスアイレスのタンゲリアに比肩する感動レベルでした
さて、このファド、カーザ•ド•ファド(ファドの家)と呼ばれる場所で演じられますが現在ではそのほとんどがレストラン形式です
行ったお店はは結構敷居が高そうなレストランでセットメニューの食事とチャージ混みで30€のお値段
スペインのタブラオ(レストラン形式のフラメンコ劇場)に比べてかなり安め
いや、安いのはいいんですよ、いいんですけど安すぎると落とし穴があったりするんですよね、ってかそれが普通(笑)
セットはオリーブ、チーズ、ハーフポーションの今日の一品、ハウスワインのハーフ、デザートって書いてあります
オリーブとチーズはおつまみ的なものでしょう
ところが出て来たオリーブもチーズもかなりの量そして質
全部を食べる前提ではないケースもあるんですがここのは1人分的な出し方です
シャンパングラスにお酒が出てきて「あ、これでハーフのワインなんだ」って思っていたら別にハーフ•サイズのボトルが出てきて開封の儀
「あれ?」
セットメニューには赤ワインって書いてあったのに白を頼んだので別注文扱いになっちゃった?お酒が2つっておかしいよね??
あ、ミネラル•ウォターのボトルも出て来てる
メインが出てきてまたびっくり
どう見てもハーフじゃない(笑)
今日の一皿って書いてあってもメニューから選べるって言ったよね?
なにか聞き間違えた?
あ〜、かなりやられちゃってるかも
ポルトガル語でなにか説明されてもよくわからないので適当に答えるしかないですからね
更に食後酒にサングリア
これは絶対メニューには書いてなかった
いや、単品の項目に5€って書いてあった!
「いや、これは頼んでなから」って言ってはみたものの「いや、大丈夫だから」的に返されて、最後の”If you like.”の真意は「あなたが頼んだんだからね」って意味かって思いながらもまぁ既に毒を喰らわば皿まで的な心理状態で呑んでしまいました
ええ、美味しゅうございましたよ(笑)
まぁ、元値(?)が30€なので最悪ワインのハーフボトルとメインの半分とサングリアで、え〜っと50€を超えると修羅場になるから店側もそこまでは吹っかけてはてこないだろうし、そのくらいまでならファドが素晴らしかったのでお値段的には折り合いがつくというかそれくらいが適正価格でしょ、とか酔った頭で考えてました
さて、お勘定タ〜イム
30€でした(笑)
逆に、どういう事??
ファドにも驚愕、食事にも驚愕
もしリスボンに行かれる予定がおありならこのお店ご紹介します
* いつものことですけど個人の感想ですからね