他院修正・人工軟骨でのトラブルケース
人工軟骨は比較的新しい技術のため、鼻に挿入した場合2-3年後にはどうなるかまだわからないものです。今回の症例の様に異物反応による感染症を起こし、壊死、拘縮をしてしまう可能性を秘めています。
取材していく中で、形成外科専門医でもなく、学会活動や技術向上に積極的ではない医師達は、人工軟骨の使い方すら間違っているケースも多いと聞きました。
こちらの症例のお悩みは、
鼻中隔に挿入されたmedpor(非吸収性人工骨)、TnR mesh(吸収性人工軟骨)による慢性的な炎症状態、鼻柱の拘縮。他院4回、当院で5回目の鼻手術。
after写真は術後1年半経過した物。(※下記に追加症例あり。)
人工軟骨はさまざまな医療で使用されているが、鼻整形で使用する場合はリスクも高いと言われている。
ジョン先生の人工軟骨に対する考えは、まずは耳介軟骨切除後の部分(耳)に使用し、様子を見ていくというものだった。このように目立たない場所で使用していく段階である。
こちらの症例の方は、5回も手術をする程さまよい続け、しまいに壊死、拘縮し、ようやくジョン先生にたどり着いた。
それほど、鼻形成手術が出来るドクターが少ないというのが現状。
特に鼻の修正手術が出来るドクターは更に少ない。
どんな手術でも100%ということはありません。ですが、少しでもトラブルになる可能性を下げるためにどうしていくべきか考えさせられるケースであった。