ダウト!と言えばトランプだけど
この曲をご紹介します。
「ダウト」 作詞作曲編曲 浅岡雄也
10枚目アルバム「ミライノツクリカタ」(2013)先行トラック「ダウト/七色」(2013)
10枚目アルバム「ミライノツクリカタ」(2013)
1曲目
歌詞は浅岡さんのカクヨムから引用する。
試聴は2か所からできます。
(アルバム「ミライノツクリカタ」全曲試聴可能です)
SoundCloudの方が音がめっちゃ良くないか?と思ったら、CD音質だとご本人のコメントがある。わぁこれ、CD欲しくなる!音のキレが違う!(当方の耳比)。
さて、相変わらず、音楽的知識皆無で左斜め下の独特目線な感想ですよ、と。
第一印象は、余白がある変わった曲。
浅岡さんの声だけ旋律を歌い、ドラムと声で進んでいく他にない面白い曲だな、と思った。
もちろん他の楽器も入っているが、積極的に旋律に絡んでいく様子がない。イントロにはギターがいるので、いつギターが入って来るのかな?と思ったが、旋律として入って来ないのだ、いつもどおりには。かと言って全然ギターが入らない訳でもない。エレキとうっすらアコギの音が入っているし。
歌声とコーラスで旋律が表現され、それ以外はリズムに徹しているというか。何と表現したら良いのやら、と思って出てきたのが、余白。
ギターが絡まない分、旋律に余白がある感じなのだ。でも静かではない。ずーっとギターが後ろで控えめに細かく鳴っている。
ギターの代わりに、ドラムが歌声に絡んでいる。ドラムと歌声が掛け合う珍しい曲。
旋律を弾くピアノとリズムを刻むドラムの掛け合いみたいな。うん、いっそ、歌声とドラムとベースのトリオ編成で演奏したら面白そうだな、と妄想が暴走する。
曲の後半になると、前半に大人しかったベースがかなり前に出てきて歌声と絡むところが好きだな。
この曲は歌詞も面白い。特に2番からが。
最初に耳に入った時、わ!浅岡さんから直接言われた!嬉しい!と思ってしまった。急に出てくるんだもん。油断した。
勝手に筆者が願望として入れた訳じゃなくて、カクヨムの表記にも♥が入っているんです(CD現物は未入手なので歌詞カードは未確認。いずれ確認します)。
曲の始まりで「Hello Hello 調子はどうなんだい?」と歌っているとはいえ、ここで急に、個人的に言われている感が強くなる。
ついでに表記がカタカナで「ネ」になっているのがかわいい。
作者が直接リスナーに語りかける歌詞は珍しいと思う。歌詞全体でリスナーにメッセージを伝え、読んで個人的に解釈して受け取る、という事が多いのでは。
作家が突然、小説内で読者に語りかけて来るのはあるが(ミステリ小説で読者諸君への挑戦状!的なやつ)。
歌詞はその世界の中で物語が完結しているので、作者がこちらの世界に来ることはない、という認識なんだろうな。だから急に話しかけられてびっくりしたし、嬉しいし、面白い。
ありです、こういう歌詞。
「あるからネ♥」で音が下がるのだ。ここが気持ち良いポイント。前出「込めておくネ♥」の音は下がらないので、こちらも同じかと思ったら下がる。意表を突かれるせいかな。
これホントに、ググった先が何でも正解だと思ったら大間違いだから!せめて公式が出した情報を自分で改めて確認するか、複数の情報を典拠にして判断してほしい(いかん、関係ない心の声が出てしまった)。
この曲は2013年発売。
この時点で既に「ググる」=「Google検索する」という言葉が一般的になり、人口に膾炙したから歌詞に使われている、て事が分かる部分だな。ある意味歴史の証人。
はいココ、数十年後に2000年代の歌詞が分析されて、いつから「ググる」が使われて、誰が歌詞に書いたかテストに出ます!(たぶん)
でも意外と、一般的かどうか気にせずに浅岡さんご自身がネットの中で使っていたから歌詞にしてみた、ていう事もありそう。
これはすごいなと思う。
足りないなら仕方ない、と諦めるのじゃなくて、足りないなら自ら取りに行くってところが。そうか、足りないものは足せば良いのか、と目からウロコでした。簡単な事って意外と気付かないものだな。お料理の味なら足すんだけど。
ここと、
ここが好きだな。
発売時は令和ではなく平成だが、令和時代の未来に向かって行くような勢いを感じる。更に、筆者が流れには乗っていない自覚があるので、このまま行っても良いんだな、と励まされる。
勇気を込められたウタは、朝の通勤時のお供に丁度良い。浅岡さんから勇気込めたウタをもらえて嬉しい!ありがとう!今日も一日頑張りますか!と思えるから。
カップリング「七色」の感想はこちらにひっそりあります。
余談。
2024年8月31日開催の浅岡さんのライブには、サポートメンバーでドラマーSATOKOさんがご出演されます。浅岡さんの曲で特にドラムと絡むやつ…と思って筆者が耳にした曲の中から出てきたのがこの曲(まだ耳にしていない浅岡さんのアルバム多数ですが)。演奏されたら嬉しいな。
インターネット情報は2024.7.9確認。