Moon Lightをおひとついかが?
2024年9月17日は中秋の名月ではありませんか。
ここは一つ、MoonLightはいかがでしょう。
もちろん、森永製菓さんのMOONLIGHTも好きです。優しい満月色のサクサク感が美味しいですよね。
しかし、今回ご紹介するのは楽曲のMoonLightです。
Moon Light
作詞 浅岡雄也
作曲 多々納好夫
編曲 池田大介
アルバム「FIELD OF VIEW Ⅰ」(1995年)
ZACL-1027 7曲目収録
タワーレコードオンラインより。
歌詞は歌詞カードから引用する。
安定の左斜め下の独特目線でお送りします。
1995年デビューのFIELD OF VIEWのファーストアルバム。
シングル「君がいたから」「突然」を含む爽やか度90%のこのアルバム唯一のマイナー調の曲です。3分29秒と、アルバム中2番目に短い。
高音が特徴の浅岡雄也さんだが、歌い出しの声が低く驚く。でも低音も良い声。
曲名は「Moon Light」だが、歌詞は次のように始まる。
「闇」が出てくる。更に、珍しくボーカルにエフェクトが掛かっているので少し幻想的な雰囲気になる。イントロのギターも印象的だ。
非常に特徴的なのが次の部分。
この「離し」と「た」の間で音が一度切れているのです。
「手を離し」「たなら」という切り方。単語の途中で切れている。
次の「気配がし」「て」でまた一瞬切れる。
一瞬の違和感があるが浅岡さんの声が爽やかなので、謎の説得力を持ってそのまま曲は続く。
「DANDAN心魅かれてく」(4枚目シングル、1996年)にも「少しだけ」「振り」「向き」「たくなる」という作詞の坂井泉水さんの独特な切り方がある、と浅岡さんは以前、ドラゴンボールオフィシャルサイトでのインタビューでお話ししていたけど、なかなかどうして、この曲も切り方が独特です。
(このインタビューの浅岡さんがカッコイイので、ぜひご覧ください)
そんでもって、違和感がありつつも何事もなかったかのように聞かせちゃうのが浅岡さんの声なんだなあ。
詞が先か曲が先か分からないが、面白い切り方だ。どちらも「し」で切れる歌詞になっていて、脚韻的な切り方をしている。
この後の展開で、歌詞中の2人の仲も切れてしまうことを暗示しているようだ。
コーラスが大きめで、ボーカルを包み込む感じ。コーラスが「闇」でボーカルが「光
=MoonLight」てイメージだな。
サビは全て
と、月明かりに話しかける歌詞になっている。
後奏のギターが何とも言えずカッコイイ。乱れた心の中のように激しい。それがフェードアウトするので、月の光が主人公を追って照らしているようだ。
この曲を今の浅岡さんの声で聴いてみたいな。
同じく1stアルバム8曲目に収録の「とまどいの季節」を50代になってライブで爽やかに歌えちゃうのも好きだけど、こういう曲を50代で歌うのも、渋くてきっと良いだろうな。
特に、
と、最後の
をどのように表現するのか、聴いてみたい。
アルバムでは声の若々しさ、滲み出る声の明るさと曲のマイナー具合との落差が痛々しく、そこがこの曲の切なさを引き立てているところが良いのだが、現在の深みが加わった声を知ってしまうと、果たしてこのマイナーな曲にどう声を合わせてくれるのか?という期待の方が大きいな。
30年後の「Moon Light」はどんな輝きを放つのか(今回改めて聴いてみて佳曲だなと。思っているだけよりは言わねば絶対に伝わらんので、お月さまに願いを込めて書いておきます)。
インターネット情報は2024年9月17日確認。