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1台に4手

ピアノを弾く時、一人だと手は2本。
二人で連弾する時、ピアノは何台?手は何本?
答えは1台に4本!

フランス語で「兄弟」という意味のレ・フレール。斎藤守也(もりや)、圭土(けいと)の兄弟ピアノデュオだ。

ピアノ1台に奏者二人で、鍵盤を4手で操る連弾は迫力満点。その名もキャトルマンスタイル。
ヒーローの名前みたいだけど、キャトルはフランス語で「4」、マンは「手」の意味。

ピアノが1台なら椅子も1脚で、必然的に二人の距離がとても近い。
腕も交差しまくるし、寄り添っているかと思えば一人が弾いてる後ろから、もう一人が覆いかぶさって弾いたりしている。こんなピアノの連弾、見たことない!

何より、弾いてる二人がとっても楽しそう!聞きながら曲に合わせて手拍子したり、体が勝手に動くこの感じ、クラシックとは全然違う音楽だ。

(You Tube LES Freres vevoより)

この曲は「Boogie Back toYOKOSUKA」。タイトルにBoogieと入っている…という事は、ブギウギ?「東京ブギウギ」は知ってるけど歌が入っているし、ほとんど聞いたことがないジャンルだ。

ブギウギやクラシック要素を取り入れたオリジナル曲が盛りだくさんで、聞いて楽しい、見て驚き!な演奏。1台を4手で弾いてるので、音の数が多い気がする。

CDとDVDがセットになっているものが多いなと思っていたけど、弾いてる二人を見るのが楽しい。上からのアングルで撮っているDVDを見ると、腕が交差している様子がよく分かって面白い。

守也さんは腕まくり、圭土さんは袖を下ろして演奏するので、腕が入り乱れてもどちらが弾いているのか分かる。守也さんは汗をかくことが多いようで(最近はライブのネタになってるし)、スーツの袖をまくった姿を見ると、暑がりなのかな?とも思うけど。

CDのほとんどはホールでの録音で、よく聞くとテンポを取る足音や、少し外れた?と聞こえる音もそのまま入っている。録音のライブ感を大切にしているのかなと思う。
即興演奏曲も多く、CDとライブでは微妙に変化している曲もある。CDも好きだけど、ライブではより進化した曲が聞けるところも魅力だ。

二人とも、15歳でルクセンブルク国立音楽学校へ留学している。アーティスト名や曲名にフランス語が使われているのが珍しいと思ったら、留学先がフランス語圏だったのか。

曲についてはまた今度。

(2023.1.31確認)