俺のパートナーシップ【プロローグ】
2019年3月、俺はノープランで脱サラをしました。
それまでの仕事に疲れ果てて、自分を見失って、半ばやけくそで、もうどうにでもなれという思いでのノープラン脱サラ。
次の就職先の目途があるわけでもないし、収入のあてがあるわけでもない、文字通りノープラン脱サラ。
それから今に至る5年間、それまでの人生では経験しなかった様々な経験をしてきました。
その多くの経験が「失敗」や「挫折」ではありますが、その経験をしなければ今の自分は無いと思っています。
いわば俺の人生は5年前からまた新たにスタートを切ったのです。
そして俺と妻との夫婦関係もその頃から本当の意味でスタートしたと言えます。
俺と妻との出会いは大学2年生の冬、当時俺が21歳、妻が20歳の頃でした。
それから多くの時間を2人で費やし、夫婦となり子供が生まれ、気が付けば2024年現在22年間も一緒にいます。
しかし今考えてみるとつい5年前の2019年まで、俺たちはただ「夫婦」という文字の飾りの元で過ごしていたような気がするのです。
俺と妻は恋人から夫婦を経て子供たちの親になりましたが、そこに本当の意味での「パートナーシップ」は存在していなかったように思えます。
俺に関して言えば、ただ漫然と「夫」を演じていただけに過ぎず、そこに明確に「パートナーシップ」を構築するという意思はありませんでした。
時はコロナ禍が始まるほんの少し前、俺がノープラン脱サラをして家にいることで妻と本音で会話する機会が増えました。
お互いの考え・感情を本気でぶつけ合うことを通して、本当の意味でお互いを理解しようとすることを始めたのです。
この5年間、俺たち夫婦は本当に沢山の時間会話し、喧嘩し、分かりあい、お互いを認め合ってきました。
そしてそれは今も続いています。(喧嘩はだいぶ減りました。)
「パートナーシップ」と一言で言うのは簡単ですが、実はそこには非常に複雑で多様な感情や愛憎が含まれています。
お互いに対するそんなごちゃごちゃな想いをすべて飲み込んだうえでタッグを組んでいくことが本当の意味での「パートナーシップ」だと俺は思います。
5年間をかけて俺と妻が育んできた鉄壁の「パートナーシップ」。
お互いに目を背けてこなかったからこその自信と自負があります。
ここに書き記したのは俺の5年間の行動のすべてです。
ただ俺が行動したことのみを記しています。
そしてそれはすべて俺の目線から書いています。
妻には妻の目線がありますので、それを一緒にすることはできないからです。
俺たちは結局のところ「パートナーから愛される」ことを求めています。
それなくして人生の幸せはあり得ないと言っても過言ではないでしょう。
「パートナーシップ」には様々な形があり一概にどれが正解というわけではないと思いますが、根本的な姿勢は普遍的です。
そうぞ俺たち夫婦の関係構築のプロセスを通して、自分たちなりのベストな「パートナーシップ」を見つけてください。
2024年10月 渡辺