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全般は調整、コロナ感染拡大を注意深く見守る

2022年末のマーケット振り返り

日経平均株価は、年間で約1割の下落。TOPIXは5%下落しました。

ロシアのウクライナ侵攻によってインフレが加速。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが世界景気、企業業績に与える影響が注視され、全体相場は軟調に推移しました。

日銀が金融緩和を修正したことから、銀行株に買いが入るものの、景気を冷やすとの見方が優勢となっています。まして、2か月で4人の大臣が辞任する事態とあっては、政治の不安定さから腰の入った買いは期待できず、日経平均株価はフシである2万6000円まで調整を余儀なくされています。

日経平均採用銘柄では年初来の高値を更新する銘柄はなく、2023年3月期業績予想まで株価に織り込み済み。1月下旬の春節(旧正月)の連休に伴う中国人観光客の増加によるコロナ感染拡大が懸念されていますから、2020年1月から3月に似たような動き(終値ベースで2割下落)も想定されますので、その情勢を注意深く見守る必要がありそうです。

年始の注目テーマと関連株

注目テーマ①:原子力発電(原発)関連

テーマ株物色ですが、岸田首相は広島が地盤ですが原発再稼働と建設に前のめり。瀬戸内海に面する山口県熊毛郡上関町大字長島に建設計画中の原子力発電所の工事再開が首相在任中の至上命題と思われます。内閣総辞職、解散総選挙となるまで、原発関連物色は続くと見られます。

関連銘柄では、【1976】明星工業が高値更新していますが、三井物産と伊藤忠商事、発電会社JERA(東京)の3社が27日、中東のオマーンから液化天然ガス(LNG)を長期購入する契約で基本合意したことも期待材料となっていますから、LNG関連の側面から注目度は高そうです。

【1976】明星工業 日足チャート(チャート引用:TradingView)

注目テーマ②:自社株買い・MBO関連

また、アクテビティファンドが介入し、自社株買いの発表が待たれる銘柄や完全子会社化が思惑材料として内包される筆頭株主が20%以上を所有する銘柄等を個別物色される傾向が強まると見ます。

引き続き神戸製鋼系の【8075】神鋼商事や、トヨタ向けが主力の鉄鋼商社【8076】カノークスは注目しておきたい。

【8075】神鋼商事 日足チャート(チャート引用:TradingView)
【8076】カノークス 日足チャート(チャート引用:TradingView)

※当コラムで掲載されている各銘柄についての見解は執筆者自身が取り組む際の考えであり、売買指示等の投資助言ではありません。あくまで投資はご自身の判断と責任に基づいて行っていただくようお願いいたします。

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