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僕が今年、ロラパルーザ・ブラジルに1日しか行かない理由
どうも。
今現在、ブラジルのサンパウロでは
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ロラパルーザ・ブラジルの真っ只中です。
通常なら、僕の初日から参加していたはずでした。しかし、今年、開催11回目にして初めて
3日目にしか行きません!
2012年からずっと毎年、初日から言ってたんですよ。というか全部、チケットの発売日に必ず通し券で買っていたんです。それくらい僕はこのロラ・ブラジルのことを信用していたし、これがあるから1年生きてこれたような気さえしていたものです。
これが苦渋の選択でないわけがありません。ただ、この結末、実は予想できるものでもありました。なぜなら
①パンデミック後のフェス・ラッシュで出演者が分散
これが起こってしまいましたからね。パンデミック前はそんな悩みはなかったんです。基本、大きなフェスはロラ1本だったし、隔年でロック・イン・リオがリオでやりますけど、大物狙いのロック・イン・リオだと出演者のかぶりもそんなに大きくはない。なので実質ロラがフェスの醍醐味っぽいところのものを独り占めできてきたんです。
が!
それが2022年、パンデミックが明けた頃から一変します。この年の11月にプリマヴェーラ・サウンドがブラジルに上陸してですね、傾向として出演者がただでさえ似てるのに、遠慮なくとって行くようになったんですね。
そうしたら、次々と類似のフェスができ始めたんですよ。昨年から5月にC6フェストっていう、ロラとかプリマヴェーラの規模小さくしてもっとマニアックなものを呼ぶフェスができたり、今年はやりませんけど、MITAというフェスで去年ラナ・デル・レイとフローレンス&ザ・マシーンとHAIMが出るフェスやりました。
こういう状況を見てましたから、「これじゃいくらロラパルーザでも、アーティストの確保、きついだろうな」と思ったんですよね。
そこに加えて
②主催者がダサいところになった
これも痛かった。
今年から、国内興行で1位の名門プロモータでなく、ロック・イン・リオを
やってる会社にロラの運営元が変わりました。これが「ロック・ワールド」という、社名からしてダサいんですけど(笑)、ロック・イン・リオの子会社なんですね。
このロック・イン・リオというのが今日の地球上で最もダサいフェスでして(苦笑)。ロック・イン・リオ、80年代に始まった意味では由緒あるフェスなんですけど、伝統的にメタルと、ポップ・セレブに優しいフェスなんですよ。それゆえに、ラインナップがいつも、イギリスのインディ主体のフェスとはものすごく違うんですよね。
今年のロック・イン・リオにしても、今年のヘッドライナーの並びが「トラヴィス・スコット、エド・シーラン、ケイティ・ペリー、イマジン・ドラゴンズ、ショーン・メンデス」という、まあ、およそ他のロック・フェスにはあまり出てなさそうな人たちばかりです。僕が最近のコーチェラのラインナップを遠慮なく貶すのも、ラインナップがロック・イン・リオに似てきているからです(笑)。「多様性」とか言いつつ、ただ単に「売れてる名前が欲しいだけの偽善」にすぎないですからね。
そういうところが選んでるラインナップです。やっぱ、不安がなかったと言えば嘘になります。
③国外アクトが17時以降にしか出ない!
今年のロラパルーザ、何が残念だったかというと、例年になく国外アクトが少なかったんです!
これはこのフェスにとってみたら大きな痛手です。日本でも洋楽ファンと邦楽ファンの対立って伝統的に強いでしょ?ブラジルはそれ以上なんですよ!
どういうことか。ブラジル人の場合も、いわゆる欧米圏の英語の音楽聴く人がブラジル音楽を嫌悪する傾向があって、それが日本よりも強いんです。日本だとブラジル音楽に良い印象抱いてるでしょ?それはブラジル音楽の希少な良い側面しか見てないからであって、流行ってるもの自体は正直なところ僕も擁護はできない感じですからねえ・・。
そういう対立がありながらも今年のロラ、国内アクトが史上最多の46組でてるんですよ。それによって、各曜日とも17時より前は全て国内組なんですよ。
これはロラみたいなイベントにとっては非常に痛いんです。だって行く人の中には、英米圏のニューカマーをチェックしたい人も少なくないし、単独公演がただでさえ少ないから先物買に貴重な場なんです。
それが奪われたののが致命的にダメです。
④「見たいものが1日に2つしかない」日があった
フェスって別にヘッドライナーだけが見たいわけでなく、昼間だって色々見たいわけじゃないですか。それが今回、国内組もしょぼいのばかりだから行っても退屈。そんなのフェスじゃないです。。
で、初日なんて見たくてもアーケイド・ファイアとブリンク182しか無かった。アーケイド・ファイアはウィンの脇の甘さからのレイプ疑惑があったし、ブリンクはもともとそんなに興味がない。こういう状況でも有望新人がいくつかあれば行く気にもなってたんですけど、それがない。これではチケット代が無駄になると思って、今年はまず初日を断念していました。
⑤パラモア筆頭にキャンセル続出がとにかく痛かった
あと、返す返すも痛かったのが
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パラモアのキャンセルです!
パラモア、去年、単独で来てるし、僕も見に行ったからそれでいいちゃいいんですけど、レーベルの契約問題でもめてこれなくなっちゃったんですよね。
これ、ロラ側からしたら痛かったんですよ。だって初日がブリンク、3日目がSZAという、本来、全くファンが被りそうにないヘッドライナーで、パラモアのファンがその二つをつなぐいい橋渡しになりえたから。
パラモアの場合、エモ・ファンだけでなく、女の子に絶大なファンが多いんです。彼女たちってロックだけを聞いてるわけじゃない、最近のいろんな女性アーティストに対して興味強い層です。ここでうまい具合に客層が中和出来てたんです。。
ただ、それがなくなってしまったが故に客層が分断してしまった。初日、2日がブリンクにオフスプリング、リンプ・ビズキットにジャレッド・レトのサーティ・セカンズ・オブ・マーズと、ラウドロック色濃いマッチョな並びになってしまった。パラモアの代役がキングス・オブ・レオンだったんですけど、客のメインがラウド側に振り切ったバランスの悪いものになってしまった。それで3日目だけSZAとサム・スミス・メインという、別フェスみたいになってしまって。
あと2日目はリナサワヤマのドタキャンとキング・ギザードとKLOの出演丸かぶりも痛かった!これで見たいものがKOLとホージアだけになっちゃって、ホージア見たかったんですけど、KOLが新曲1曲だけという状態でライブつまんなかったら無駄金になるし、それを恐れて「ホージア、また今度な」ということにしていくのを断念しました。実際、KOLのライブの選曲、全く工夫がない無難なものでつまんなかったのでホッとしてます。
⑥天候不良と、笑えない偶然
で、こればかりはどうにもならないんですけど、今回のロラ、天候が悪いんです。夏の終わりに涼しいのはいいんだけど、連日雨でむしろ寒い。しかも毎日、雨。
https://twitter.com/jnflesch/status/1771650628659401007
Lollapalooza Brasil 2024 com muita lama após chuva.
— José Norberto Flesch (@jnflesch) March 23, 2024
pic.twitter.com/AWqOXv642s
こんな風に地面のコンディション不良が伝えられ
Camisinha voando, roda punk, sinalizador, palavrão: isso é LIMP BIZKIT no Brasil! 🔥🔥🔥 pic.twitter.com/SuZPCU1E8r
— Tenho Mais Discos Que Amigos! 🎶 (@tmdqa) March 23, 2024
リンプ・ビズキットのライブの時、客席で火を焚いた馬鹿が出ました!
これ、縁起悪いんですよ。奇しくもリンプ・ビズキットにオフスプリングと言ったら
https://note.com/themainstream/n/nbfc4ddb938d0
ここにも以前、記事を書きましたけど、ロック史上最悪と未だに語り継がれる悪名高いウッドストック99でも、特に評判の悪かった2つです。
何をやったかはここで詳しく書きません。知りたい方は上のバナーをクリックして欲しいんですけど、ここを機に、世界のフェスが運営のガイドラインを決めたと言われるほど、マナー最悪のフェスとして有名なんですよ。
X上では、もう結構、「Lolla woodstock99」と検索かければたくさん出てくる状況にもなっています。
そう考えるとすごく残念なんですが、これから3日目に行ってきます。