運動と依存症のメカニズム
手元にボールを残さない。
朝のうちに投げ返すこと。
早朝にジムで体を動かし、
シャワーを浴びてパソコンに向かう。
おそらくこのタイミングが
一番頭が冴えています。
朝なので
ワーキングメモリはたっぷり。
最も集中できる時間に、
最も集中できる状態でいるから
仕事がはかどります。
最近は遅くとも
朝8時までにアウトプットをすませていますので、
メンタルが身軽になりました。
その後一日の充実度が
各段に高まり、
毎日気持ちよく
生きられるようになりました。
■ドーパミンは、
快楽物質ではなく、
探索を促進させる物質。
いつくるんだ、いつくるんだ…!
というワクワク感は
ドーパミンの働きによるものです。
探索行動のすえ、
お目当てが見つかると
オピノイドという快楽物質を出して
喜びが爆発するというメカニズム。
ギャンブルはまさにこの理屈が
はたらいて依存症を引き起こします。
いったん報酬が脳の注意を引くと、
前頭前野は
そのシナリオと感覚を
詳しく記憶するよう海馬に指示。
こうした特別な合図がつながって
記憶が強化されていきます。
パチンコ屋の前を通るたびに、
シナプスはあらたな合図を取り込んで
結びつきを強め、
依存という習慣が
強化されていきます。
こうやってメカニズムを見ていくと
依存症は
気合や根性、意志の力で
どうにかなる問題ではないのかもしれません。
■依存物
から距離をおくことで生じる
違和感、気持ち悪い感覚は
数日で収まると言われていますが、
なにか「不安定」な感じが
ずっと続きます。
デリケートな状態で、
強いストレスを受けたり、お酒を飲んだり、
隣でタバコを吸っている人がいたらどうなるでしょう。
脳は「緊急事態宣言」を発令して
私にタバコを吸わせようとします。
かつて何度も何度も挫折した禁煙。
やっとやめられたのは、
「入院」という極めてまれな状況
に身を置いたから。
タバコとはまったく関係なく、
体を壊して2週間ほど入院したことが、
今に至る禁煙の成功
を導きました。たまたまですね。
■ちょっと話がそれすぎましたが、
運動は報酬系の物質を
体中に行きわたらせます。
運動すると爽快な気分になるのは
そのため。
運動というストレスによって
分泌されたドーパミンが、
神経細胞のニューロン同士をつなぐ
シナプスを強化して前頭前野まで運ばれ、
海馬によって記憶されるとういメカニズムは、
お酒、タバコ、ドラッグによる
快楽を感じるそれと全く同じ。
無害の気持ちよさを得るには
運動が一番ということですね。
ランナーズハイという現象は
まさにこれ。
筋肉にストレスをあたえると
疲労が蓄積されていきますが、
快楽物質が海馬に到達することで
痛みが緩和されるという成り行き。
原始時代に、
狩猟にあけくれてクタクタになっても
走り続け、獲物を仕留め、
生き長らえてきた人類の歴史も、
このメカニズムで説明がつきます。
■運動が
ドラックと違う点は、
快楽以外にもメリットがあるというところ。
たとえばダイエットや肉体改造
という目標を立て、
主体的に挑戦して
目に見えて体に変化が確認できると
「自分をコントロールできる」
という自信がうまれ、
仕事やプライベートにも波及していきます。
血流中のトリプルファンのレベル
があがって、
脳内のセロトニン(幸せ物質)の濃度
が上がるともいわれています。
高齢者が、
週わずか3回のウォーキングを
半年続けただけで、
前頭前野の皮質量が増えた
という実験結果もあります。
作業記憶が改善して、
作業がスムーズに行えるようになったり、
不要な情報を選別したりする能力
も向上したといいます。
■朝、
トレーニングをするようになり
トレーニングができないときは
気持ち悪い感覚になったり
トレーニング前は
「早く気持ちよくなりたい」という欲
に駆られるようになりました。
もはや依存状態。
トレーニング後は
頭がすっきり、集中力が高まって
仕事がはかどるのは
上の高齢者の例と同じ現象でしょう。
朝の充実感が
その後、一日中ポジティブに作用するのは
セロトニンのおかげ。
最近、やたらと朝が気持ちよくて
なんでだろうといろいろ調べると
そういうことか!と腑に落ちました。
おすすめです。
ぜひ皆さんも!
今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。
それではまた明日。
おつかれっした!