「他人に尽くす」ことでうまくいく人といかない人の差を考える
自分を優先するか
他人を優先するか。
仕事やスポーツ、
学校や部活、友だちとの付き合い。
人間は社会的な動物なので、
他人とのかかわりあいなしに
生きてはいけません。
そんなかかわりあいの中で、
皆さんは何を思い、
意思決定しているでしょうか。
自分を優先するのか。
他人に尽くすのか。それともバランスか。
僕は今まで
どうしてきたかなぁと、
他人にやさしくするのは、
見返りを期待してのことではなかったか。
他人から何かをもらったから、
もらったものと同等のお返しをする、
なんて計算高いこと
していないか。
何を差しおいても友だちの利益!
自分は後回し!!
なんてかっこいいこと、
やっぱり言えないな。
ひいき目に見ても、
粘着力のある姑息さを
ぬぐいきれませんでした。。。
■以下、偉人の言葉。
他人に尽くす人生こそ価値がある(アインシュタイン)
他人のために生きるとき人生は楽しい(ヘレンケラー)
世の為、人の為(松下幸之助)
利他の心(稲盛和夫)
人生をよりよいものに、
豊かで幸せにしたいと思うなら
「他人のために」
どうやら僕の生き方は、
どこかで軌道修正する必要がありそうだ。
ただいろんな本を読んでいると、
「他人のために」は、
自らの人生を豊かにする反面、
ダメにする可能性もあって、
その分かれ目となるポイントは
いくつか指摘されている。
■仕事をしているとき、
サッカーチームでもそうかもしれない。
他人から何かを頼まれたり、
頼まれたら都度そのお願いに応えていくことは、
「他人のために」
を忠実にひたすらに
行動に移した結果です。
困っている人をみたら
助けてあげたいという気持ちは、
実際にそうすることで
感謝されることになるだろう。
信頼をえて、
重要な仕事を任されることがあるかも。
監督の戦術どおりのプレー
を続けていれば、
レギュラーになって
活躍するチャンスに恵まれるかもしれません。
見返りをことさらに期待せずとも、
「他人のために」
を繰り返すことで
環境がポジティブに変わっていきそう。
ですが、、、ちょっと問題あり。
ここは少し、
賢く行動した方がよさそうです。
■燃え尽きる。
自己犠牲が過ぎると、
自分を磨く時間を奪われて、
コミュニティのために尽くして終わる。
「いい人」になって
食い物にされる場合もあって、
「他人のために」尽くしまくるだけでは
自身を崩壊させる可能性があるようです。
長年、人道活動に貢献した人と、
普通の人たちを対象に、
自己の利益追求と
他者の利益追求のスコアを調べる実験では、
前者は後者より
他者の利益追求のスコアが高かったのと同時に、
自己の利益追求のスコアも高かったそうです。
この実験から考察されるのは
他者への関心に
自己への関心を結びつければ、
燃え尽きたり、お人よしにならずに、
成功をおさめることができる、
ということ。
■「自分のの努力は価値があるか」
その確信が持てずにいると、
努力が苦痛となり、燃え尽きてしまう。
「他人のために」尽くすとき、
人はその貢献度を感じられなければ
やる気をなくしてしまう。
精神的・肉体的健康を害するリスク
が高まることは、
心理学の実験でも
明らかにされています。
「他人のために」だけではなく、
自分を思いやること。
頼まれれば
盲目的に応えるという姿勢ではなく、
頼まれるタイミングと応える量
をコントロールすることが、
気持ちに余裕をもたらし、
組織に貢献していると
前向きに解釈できるようになるのでしょう。
研究では、年間100時間、
週にしてわずか2時間をまとめて確保して、
「他人のために」活動すると、
満足度や自尊心が高まることがわかっています。
■また、
「自己犠牲」という言葉は、
自分の気持ちに反して、という意味を包含している。
「楽しさ」や「主体性」が少なければ、
熱意も続かないでしょう。
「自己犠牲」タイプの人は、
周りの助けを求めたがらない傾向があって、
それはおそらく
「他人のために」生きる人が、
支援を受ける居心地の悪さ、
他人に負担や迷惑をかけたくないという気持ち
からそうなるのだと思いますが、
あまりにストイックになりすぎる性格が、
豊かな人生とは真逆の方向
に自らを歩ませることになるのです。
■シナジーマップ
というのをご存知でしょうか?
どこでどんな仕事をして
どのタイミングでお金に換えて
そのお金を、どこに使うか。
仕事のエネルギー
をコントロールするマップで、
「他人のために」尽くしながらも、
その結果マネタイズ
されるタイミングはここで、
そのお金はつぎの
「他人のため」に、
いつどこでどのように使うのか
を可視化したものです。
自己犠牲は主体的となり、
自分の努力に価値があると
自分自身で認めることができ、
自分と自分の周りにいる
顧客やメンバーへの貢献が手に取るようにわかる。
他者への関心と
自己への関心を同時に俯瞰できる、
そして心の余裕をもたらす
最強のマップです。
■精神的余裕は、
より一層「他人のために」
生きる活力に。
他人のために行動することよって
脳の報酬中枢が活性化することを
「ヘルパーズ・ハイ」
といいますが、
人の利益のために行動すると、
喜びや目的意識などの信号が伝達され、
「他人のために」
がより一層活性化され、
コミュニティもつられるように活性化されます。
マンチェスターユナイテッドのユニフォーム
を着たファン数人を対象に、
ジョギングをしている人が
ころんでけがをしたとき助けるかどうか、
という実験では、
その人の着ている服が
ユナイテッドのユニフォーム
であれば
救助率は92%
そうでなければ33%
だったそう。
これは、
「共通アイデンティティの活性化」
というもので、
アイデンティティを共有すると、
相手を親切にするようになり、
グループに属する人を助ければ、
グループ全体がポジティブな状態になって、
結果、
自分自身に返ってくるというもの。
「他人のために」は
シナジーマップですべてを可視化して
自らの余裕をうみだし、
ヘルパーズ・ハイを駆動させて
コミュニティをもりあげて、
共通のアイデンティティも活性化させる。
それがうまくいく「他人のために」
の成り行きです。
相手に得をさせたいという欲求と、
自分も得をしたいという欲求が
複雑に混ざり合っている
高度な営みですね。
■昨日からJリーグが再開。
各地で熱戦が繰り広げられ、
ツイッターでは再開を喜び、
サッカーがある日常に感動を覚えるテキストがずらり。
僕も生きる活力や勇気をもらった
一人です。
そして同時に、
サッカーというコミュニティが
人々にもたらす影響力を実感し、
コミュニティの主体が、
どのように「他人のために」生きることで、
コミュニティ全体が豊かになり、
回り回って主体に返ってくるのか
というサイクルに
思いを致さずにはいられませんでした。
ただやみくもに、盲目的に
「他人のために」尽くすのではなく、
自己実現をわすれず、
自己をいたわりつつ、
他者利益を追求していきたいと、
自分自身の人生やビジネスを
イメージしながらアウトプットしてみました。
今日も長々と
最後までお付き合いいただき
ありがとうございました!
それではまた明日。
おつかれっした!