営業資料はなくても大丈夫
営業資料はいらない。
最近こんなことをよく考えています。誤解なきように添えておくと、営業資料のいかんによって成約率が変わるかもしれないと、デザインやレイアウト、文字の大きさや写真の質などにかなりこだわってきたのはこの私。いろんなトライアルを経て今の心境に落ち着いてきました。
クライアントがいかに心動かされ、信頼をベースに自分の商品やサービスを購入していただくか。読んで字のごとく、「心が動く」ことなしに成約率が上がることはありません。
商品やサービスの質が高いことはいうまでもなく、言葉巧みに平均以下の質のアウトプットを押し売りしても、最初はいいかもしれませんが破綻するまでそんなに時間はかからないでしょう。サービスを使用して価値を感じなければ二度と自分の前にリピーターは現れません。
そしてプレゼン。資料の出来栄えによって心動かされることはあり得ます。パッと見の第一印象がプレゼンの最後まで残り、購入するか否かについて迷うこともあるでしょう。
資料のデメリットを上げるとすればそれは、「資料を読んでしまうこと」 これには2面性があり、一つは「自分」が資料を読んでしまうことであり、もう一つは、「相手」が資料から目を離さなくなることです。
資料づくりに時間を取られ、自分がどんな信念を持って仕事をし、企画を通して人々の役に立ちたいか?について思いをいたすことが疎かに。また、目線が下に向くことで相手の表情に合わせたトークを展開できなくなります。臨機応変に話すスピードや使用する言葉を変えることは、営業において極めて重要な役割を担っています。
明るく楽しそうな表情で、ジェスチャーを駆使して、相手の話に相づちを打ちながら、専門用語を無理して使わず、わかりやすくゆっくり話しかけることで相手に好印象を与えることが科学的に立証されています。相手が資料に目を落としていると、そんな印象を相手に届けることができません。
逆に資料がなかったらどうでしょう。伝えるべきことを忘れてしまう怖さはありますが、とにかく相手の顔や目を見て、自分の言葉でゆっくりと話すことで聞き手の心を掴むことができるかもしれません。名演説者は90%以上、スピーチ時間で目を落とさずに話すことがわかっています。資料がなければ顔を上げざるを得ません。
今日もスポンサー営業。最近、聞き手の表情が明らかに変わっていることを実感している毎日です。もちろんポジティブな変化で、同時に成果も。その要因を探っていると、上記のような態度が影響していると感じ、まとめてみました。
久保大輔