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音楽について

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#アシッド田宮三四郎

90'sレイヴと三拍子が出会う彼の地ではーJaermulk Manhattan「Thinner」(20181001)

Jaermulk Manhattanは、ヤーマルク・マンハッタンと読む。90年代から音楽制作を始め、現在も都内でライブやCDのリリースを続けるテクノアーティストだ。現在はTB-303などを使ったマシンライブを行うユニット、アシッド田宮三四郎のメンバーとしても活動している。 名前だけ見ると取っつきづらさを感じる人もいるかもしれないが、別に煙に巻こうという意図はなさそうだ。もし何かそう感じることがあるとすれば、名前よりも作品に込められる真意かもしれない。彼の活動を比較的昔から知っ

2018年に響くアシッドの音ーアシッド田宮三四郎に関する2、3の話(20180929)

ハードフロアのAcperienceを初めて聴いた時は「ようわからんけどなんかすごい」と思った。DJがかけるレコードでですら、TB-303の音はグルーヴ感があって有無を言わせない威力があった。90年代のクラブに通っていた30代後半から40代ならTB-303とハードフロアは切り離すことができない音だと思う。彼らのようなテクノアーティストが音とともに日本に伝えた90年代のDTM文化は、楽譜が読めなくても音楽をつくることができると教えてくれた。プログラミングによって旋律が生まれ、ビー