歓声の渦と深いコミュニケーションどちらも追い求めたい / 対談 with マオ # 2
THECOO 代表 平良 真人( @TylerMasato ) の対談シリーズ。
今回のお相手も引き続きロックバンド「 シド 」のヴォーカリスト「 マオ 」さん。
<プロフィール>
マオ ( @mao_sid )
福岡県出身。10月23日生まれ。
2003年に結成されたロックバンド「 シド 」のヴォーカリストとして2008年メジャーデビュー。
バンドとして、「 嘘 」、「 ANNIVERSARY 」、「 モノクロのキス 」など映画・テレビアニメのテーマ曲を担当。数多くのヒット曲を世に放ち、2010 年には東京ドーム公演行うなど常に音楽シーンを牽引する存在に。
2016 年に 「マオ from SID 」名義でソロデビュー。
ファンコミュニティ『 Mao′s Room 』
fanicon だからこそ出来たコミュニケーションの形 - 楽屋でこっそり会っている感覚 -
ファンとのコミュニケーションを常に大切にしてきたマオさん。デビュー当時からの変化とずっと大切にしていることとは?
ライブ終わりにおでんを届けてくれる、ファンとの関係性
平良真人( 以下、平良):
マオさんのファンの方々との関係性は、シドとして活動を始めた頃から一貫して変わらないのか、SNS などの影響を受けて変わってきているのか振り返るとどうですか?
マオ氏:
変わんない部分もあれば、大きく変わった部分も沢山ありますね。大きく変わったのは、結成当初はまだファンの人数が少なかったので直接交流できる時間も多くて。
例えば、ライブが終わった後、近くの公園に居るファンの子たちと一緒にお喋りして、寒い時期は誰かがおでんを買ってきてくれたり。
そんな中で、この子は何さんで何をしていて何回ライブに来てくれているとか全て知ることができたんですけど、徐々に徐々に、もちろん最後の最後まで、数百人くらいまでは終わったらみんなに会いに行っていたんですけど、そのうち騒ぎになっちゃって結局はダメになっちゃったんですよね。バンド的にはもっと近くにいたいのにねって思いもあったんですけど。
そのタイミングでちょうど SNS が出来たのでそれはすごく良かったです。これでまたみんなのこと知れるし、僕たちのことももっと伝えられるなって。
僕たちみたいなロックバンドってなるべく私生活を見せずにってイメージがあるかもしれないですけど、僕らはあんまりそこ関係ないよね、楽しいほうがいいんじゃない?っていうのがあったので SNS 時代にはすごく合っていたのかなって思っています。
平良:
ファンの数が増えたが故に以前と同じようにはできなくなってしまったけど、できる限りは結成当初と同じように接していきたい思いが根底にはあるんですね。
マオ氏:
そうなんですよね。だから今、 fanicon の中で戻った感じはちょっとだけしていて。こんなこと言えちゃうとか、こんなこと言ってくれるのかとか。あと動画もそうですね。動画配信は昔みんなで集まっていたような感じをすごい思い出せるし、なんかいいなって。
平良:fanicon でおでんが届けられれば最高ですね(笑)
マオ氏:それはありがたいです(笑)
平良:
そのおでんを持ってきてくれる感覚をネット上でやりたいなと僕らは本気で思っているんですよね。アーティストやファンの方それぞれに心地良い距離感があって、ライブ後の公園よりもう少し遠い方がいい人もいれば、もっと近く極端な話、家の中に招待しますみたいな人も居るとは思うので、それを選べるようにしつつ、それぞれが望むスタイルでコミュニケーションをできるように工夫していきたいなって思っています。
マオ氏:
1 対 1 でコミュニケーションできる機能もあったり、ちゃんと分けられていますよね。
平良:
そうなんですよ。これからもどんどんファンの方が増えていく中で、ファンの方がマオさんのことを知るきっかけは千差万別じゃないですか。きっと今の fanicon の中でもマオさんのことを知っている度合いって全然違うと思うんですよ。その個々の度合いに合わせてコミュニケーションを取るためにはサービスとしてはどうしたらいいのかなって。
例えば、新しい方が入ってきた時にどういう段階を踏んだらもっとマオさんのことを知ることが出来て、マオさんもその人のことを知ることができるのかなとずっと考えています。
マオ氏:
確かに、そうですね。新しく入って来た人がちょっと浮いたりすることってありますもんね。そこは僕も考えなきゃな。
平良:
心地良いコミュニケーションができる空間にするために何が必要かはずっと考えていますね。海外のファンの方にも楽しんでもらえるように言語対応も行っていたり。
マオ氏:
言語対応いいですね!言葉が 1 番の壁だと思うので。音楽は通じているんですけど、言葉はなかなか難しくて。自分が全部喋れたりしたらいいんですけどね。
平良:
それはできないですよね。
以前台湾に行かれた時に、中国語のMCが盛り上がったと仰っていたと思うんですけど、fanicon 内でも同じことが起こればいいなって思っています。
マオ氏:楽しみですね。
変わり続けないと生きていけない生き物
平良:
9 月に発売されたアルバム『 承認欲求 』を引っさげて先月まで全国ツアーをされていたかと思うのですが、今回のツアーはどんなツアーになったんですか?
マオ氏:
今回のライブは演出が今までとは違った新しいシドを見せたいと思った、本当に実験的なライブだったんですよ。なので初日は今までと違うから、みんな構えちゃってたんですけど、僕はそれがやりたかったんです。こんなシド見たこと無いっていう。そんなみんなの顔が見たかったんだよねっていうところからスタートして、フォーラムまで 15 本の中でみんなで完成させたライブでした。
0 を 100 にどうやって持ってくか、シドとファンのみんなで作り上げていくツアーだったので、どこを見てももう二度と見られないライブそのもの、生ものなツアーになったと思いますね。
平良:シドの皆さんにとってもファンの方々にとっても貴重なツアーになったんですね。
マオ氏:
変わり続けないと生きていけない生き物みたいなバンドなので、歴史を重ねれば重ねるほど面白くなっていくバンドを目指してそこはもう変わり続けて、1 個 1 個、毎回最高を目指していきたいです。
ただたくさんの人が関わってくれているバンドでもあるし、お客さんだけじゃなくて、スタッフのみんなも。チームで大きく動くバンドなので、なかなかずっととやりたいことやろうぜっていうわけにもいかない事実もある。だからこそシドのことを考えたソロ活動をいかに個々が充実できるかが鍵を握っているのかなって気はしていますね。
平良:なるほど。バンドがあってソロ活動もあって、そのバランスで成り立っているわけですね。
マオ氏:
そうですね。ファンとの関係性も、fanicon で完結したものをあえてバンドに持ち込む必要はないのかなと。シドのライブに来てくれた時は席がすごい後ろで全然マオが見えないとしても、fanicon で繋がれている僕たちがいるっていう。こっそり楽屋で会っているみたいな。気持ち的には僕たちはどんどんどんどん近付いているのかなって気はしますね。
平良:楽屋でこっそりって言葉がいいですね。
マオ氏:
それにしては、人数多いですけどね(笑)。でも感覚としてはそんな感じで、それがすごくいいなって思いますね。
平良:そんな感覚なんだってよく伝わる言葉ですよね。
大勢の歓声を浴びる瞬間と双方向コミュニケーションのバランス
平良: fanicon が楽しいなって思う瞬間ってどんな時なんですか?
マオ氏:
『 承認欲求 』ってアルバムを出しているんですけど、それに近いのかなって。僕ずーっと” マオ-!”って言われたいんですよ、きっと。
これは性格の違いで、最初は言われて嬉しかったけどちょっと疲れちゃうねって人も多いと思うんですけど、僕に関しては、まだ言われたい。多分もうここまで来たらそういう気持ちが無くならないのかなって気もしていて。それを満たしてくれるのが、fanicon なのでそこも楽しいですよね。
コメントとかずーっと見ますし。前は、ちょっと気にしすぎなのかなって時期もあったんですけど、気にしているんじゃなくて単純に嬉しいっていうか。すっげえ応援してくれて嬉しいなっていうのが楽しいんです。
ちょっと変わってるんですよね、どちらかというと。
平良:
変わっているとは思わないですけど。もし他の人と違うとするならば、それを自覚されているかされていないか、その差はあるかもしれないですね。承認欲求って誰しもあるけど、自覚してそれが自分の中で楽しいっていう感覚になっているという。
そして、その楽しさとライブの楽しさはまた違うものですか?
マオ氏:
歓声を浴びたくてバンドを始めた所もあるので、大勢の歓声に包まれる場所はずっと求めています。だからライブだと幕が開く、照明が落ちる、照明が点く、メンバーが出てくる、” キャー!”って瞬間が楽しくて、もうそこで満たされている。
もちろんその後のライブで盛り上がっていけば、どんどんどんどん楽しいですけどね。
こんなにいっぱいお客さんが来てくれていてすごいなぁって楽しみなので、またfanicon とは全然違うものだとは思います。
平良:大勢の歓声と深い繋がり。その両方の楽しさをバランス良く保っているんですね。
マオ氏:
両方を満たすためのことをずっとやってきているんですよ。例えば、なんだろうな、人気が出始めた頃に、すごい嬉しいしここを目指してきたけどなんか遠いなって思って、年賀状を全員に書きますとか言い出したり。
平良:めちゃくちゃ大変じゃないですか。
マオ氏:
最初だから 500 枚ぐらいのイメージだったんですけど、ファンじゃない人たちも、あそこのヴォーカル年賀状書くらしいよって言ってガンガン送り出してきて、夏までいかなかったかな… 6 月ぐらいまではずーっと年賀状書いてました。みたいに色んな経験をしてきていますね。
シドで言ったら、でっかいライブ、ホールツアーをやったら必ず、ちょっとちっちゃいとこでやりたいねって言い出すし。色んなことで開いていく距離を埋めようとしてきているんですよね、僕たちは、ずっと。
平良:その活動を通して、ファンの方々はわかっていらっしゃるってことなんですね。
マオ氏:だと思いますけどね。
平良:これからのマオさんの活動がますます楽しみですね。fanicon でも是非また面白い企画を一緒に出来れば良いなと思います。
マオ氏:是非!
マオ氏のファンコミュニティ:『 Mao's Room 』
< 過去の記事 >
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