「自分の行きたい方向へ行くことを許す」。THE COACH ICPプロコース卒業生が語る、本当の自分らしく生きる方法とは
「現状大きな問題はないけど、この先もこのままでいいのかわからない」「自分がいたかった場所は、本来ここだったのだろうか」。個人の生き方が多様になる一方で、自分にとって何が最良の選択なのか迷い立ち止まることも増えたのではないでしょうか。
2021年6月15日に開催された THE COACH ICP のイベントでは、コーチングを通じて自分自身や他者と向き合い続けたプロコース第1期卒業生が「本当の自分らしく生きるためには」というテーマでセッションを行いました。
今回お話しいただいた3名は、もともとコーチングとの深い関わりはありませんでした。しかし、THE COACH ICPの受講を通してコーチングを知り「本当の自分」と向き合うことで、卒業後の人生に大きな変化が訪れたといいます。
この note では、現在コーチとして活躍中の3名とTHE COACH代表こばかなによるトークセッションをダイジェストでお届けします。
<登壇者プロフィール>
自分の生き方に疑問が生まれ、THE COACH ICPの門を叩く
こばかな:本日は、コーチングマインドを通じて自分自身との向き合い方にどのような変化が起きたのかお話いただければと思います。さっそくですが皆さんはどうしてコーチングを学ぼうと思われたのでしょうか。
石川:僕は自分のコミュニケーションのあり方に問題があるのではないかと感じ、コーチングを学び始めました。というのも、新卒で入社した会社で自分がうつになり、その後マネジメントをする立場になってからはメンバーをうつにしてしまって。人との関わり方を改善できる方法を探していたときに出会ったのがコーチングでした。
こばかな:なるほど、壮絶な体験からコーチングと出会ったんですね。足立さんはいかがでしょう。
足立:私はもともと人材派遣会社で7年間仕事をしていました。生活するのに十分なお給料はもらっているし、人間関係も良好。でも、どれだけ頑張っても幸せになれている自信がない。むしろなぜか不安はつきまとっていて、この先どうしたらいいんだろうという日が続いていました。
それを友人に相談したら、「めいちゃん(足立さん)は制約がなければどんなことをしてみたい?」という問いを投げかけられたんです。そこで自然と「私は人の可能性を信じて誰かをサポートしたい」という言葉が出てきて、自分でも驚きました。そこから大学時代に学んでいたコーチングのことを思い出し、改めて調べていくことでコーチングの持つ可能性を感じて受講に踏み切りました。
新野:僕も足立さんとやや似ていて、広告代理店で会社員をしているときに「このままこの仕事をずっと続けていくのか」と行き詰まりを感じていました。僕の場合はそのまま会社を退職しています。
次の仕事を探そうとしている間に、いつのまにか個人事業主のようになってしまいまして。事業のかたわらでいくつかスクールに通っており、そのひとつがTHE COACH ICPでした。
THE COACH ICPでの”本当の自分”との出会い
こばかな:コーチングを学び始める前は、ご自身の中に何か足りないと感じる部分があったのですね。それぞれ違う人生を歩んで来た皆さんですが、ここからはTHE COACH ICP で一緒に過ごしてきた時間を思い出していただければと。
足立:私は THE COACH ICP に通い始めた2020年からいろんなものを手放したんですよね。7年間積み上げてきた自分の仕事、今までの人間関係、きれいに生きなければいけないという考え方。今まで使っていた家具や家電も手放しちゃいました。手放して、手放して、いちばん最後に残ったのが、心のままに今この瞬間を楽しめる自分だったんですよね。
こばかな:足立さんはこの期間で断捨離をしていったんですね。
石川:僕は逆に、やることが増えてスケジュールがパンパンになったんですよね。もともとはコーチングがマネジメントに活きればいいかな、程度の考えで受講を始めたのですが、そこからは転職をしたり個人事業をいくつか始めたり、自分のキャパシティがどんどん増えていく感覚になりました。
こばかな:なぜそういう変化が?
石川:自分に正直になったからだと思います。もともと好奇心や行動力はある方だと思っていたのですが、授業でとことん自分に向き合っていくとやりたいことがどんどん溢れてきて。興味→行動のサイクルが加速していったのは受講中に感じた大きな変化だと思っています。
足立:たしかに石川さんは、受講中からいろいろなことにチャレンジしていたなという印象です。
こばかな:石川さん自身がそれらを本当に求めていたんだなって、すごく伝わりますよね。
新野:僕自身も石川さんと似ていて、当初想定していた自分よりも、もっと違う自分になっている感覚です。受講前は教養としてコーチングというコミュニケーションのあり方を学んでみようと考えていたのですが、今はコーチをするのが単純に楽しくて、自分のためにコーチをやっている感覚すらあります。
こばかな:自分のために、というのはどういう場面で感じるのですか?
新野:授業の中でコーチ役とクライアント役をそれぞれ入れ替える、相互コーチングをたくさんやったじゃないですか。THE COACH ICPに通う前からコーチングを受けていたので、クライアント体験で自分の気づきを得るというのは自然なことだと思っていました。ですが、自分がコーチの立場になったときにもそれが起こるんですよね。
クライアントが気づきを得ていく過程で、自分の内省も深まっていく。コーチをしているんだけど、自分もコーチングを味わっている感覚になります。
足立・石川:わかるなあ。
こばかな:コーチングのセッションはどちらか一方が頑張るのではなくて、ジャズのセッションのようにその場にいる人全員で対話を作り上げている感覚はありますよね。コーチ自身にも問いが立ち気づきを得ることはよくあるので、新野さんの先ほどの言葉には私自身も大共感しています。
本来の自分になるために”踏み出す”のではなく、”自然”と本来の自分に還っていく
こばかな:ここで視聴者の方から質問をいただきました。「本来の自分に気づいたあとに、これまでとは異なる自分で行動することに勇気が必要だったかと思いますが、どのように踏み出しましたか?」ということ。いかがでしょうか。
足立:わたしも生き方を変える勇気とか覚悟があったのかってよく聞かれるんですよ。でも、勇気や覚悟というよりも、そっちに行きたがっている自分を行かせてあげたという感じで。行動した後のことは何も考えていなくて、困ったことがあればそのときになってから考えればいいかな、くらいに思っていました。
こばかな:勇気というか、自然とそうなっていった?
足立:そうですね。自分の行きたい方向に行くことを許していく感覚。魂が突き動かす方向へ、シンプルに進んでいけばいいんだなって気づくことができました。
石川:僕も勇気を出して踏み出した、というよりは「気づいたらそこにあった」という感じでした。行動が先で気づくのがあとなんですよ。たとえば、THE COACH ICP の基礎コース・応用コースと修了して、プロコースの手前になったとき、コーチングをもっと世の中に広めて、「コーチがいる人生」を当たり前にしたいと思ったんですよね。
ちょうど年末年始の休みの期間だったので、さっそく自分のHPを作ろうと思い部屋にこもっていたら、その勢いで「WithCoach」というサービスをリリースしちゃいました。これも行動が先で、気づいたら出来上がっていたんですよね。
新野:僕の場合は、少しずつの勇気で、少しずつ現状を変えていった感じでしょうか。歩みは遅いかもしれないけれど、自分のペースですね。
コーチングではセッションで生まれた気づきをもとに、ネクストアクションを設定することがあるのですが、コーチとの約束のために重い腰を上げて行動に移すのではなく、やりたいからやる。ただそれだけになっていって、意識とともに行動がじわじわと変化していったことを覚えています。
「クラス自体がコーチングセッションのよう」今回の旅は3名にとってどんな時間だったのか
こばかな:受講された皆さんの変容にはいろんなペースがあって、個人によって違うんですよね。想定通りに進むこともあれば、思いもよらぬ場所へ転がっていくこともあり、コーチングのプロセスは「旅のプロセス」と似ているなと常々感じてみます。ここで改めて、THE COACH ICP の旅が皆さんの人生にとってどんな時間だったのか教えてください。
新野:とても居心地が良い時間でした。コーチングが「コーチング」と名を冠して広まるだけでなく、普遍的なマインドとして世間に浸透していったらこんな居心地になるのかなと、THE COACH ICP で理想の社会を見たような感覚です。
お互いがコーチであり、クライアントでもある。まさに授業中はコーチングを受けているような感覚になるので、友人と普段は話題にならないような非常に個人的なことも話せる場でした。
こばかな:クラス自体がコーチングセッションのようだというのは、よくいただく感想です。お互いが自己開示したり、それぞれの成長が目に見える状態で関わり続けたりすることで、多様性を認め合う場が作られていくのはとても面白いんです。足立さんはいかがでしたか。
足立:本来の自分を思い出す時間だったなと思っています。「玉ねぎの奥にあるダイヤモンドを探究していく」って私はよく表現しているんですけど、本来の自分を見失っている人でもその人の中にはすでに大切なものがあって、それを覆う皮が分厚くなっていたり、何重にもなっている状態なんだと思います。
社会人になって周りの目をどんどん気にしてしまい、こうあるべきと勝手に作り上げた自分像によって、自分の首を絞めている状態が会社員時代の私でした。
こばかな:どうやってその玉ねぎの皮の存在に気付けたんですか?
足立:コーチングセッション中に「私はこれがしたい」と発言をして、本当に自分はそれをしたいと思っているつもりだったんですけど、相手のコーチから「自分に言い聞かせているような、表情の暗さを足立さんから感じます」と言われました。それでハッとして、本当にやりたいことは他にあるのかもしれないと気付けたことがきっかけでした。
こばかな:なるほど。自己分析と違って、コーチングではコーチ側が感じた非言語的な情報をセッションの場に出すので、自分では気付けなかった部分が対話によってわかることはよくあるんですよね。石川さんは THE COACH ICP での時間はいかがでしたか。
石川:僕の人生にとって可能性を広げる時間でしたね。自分自身の可能性が広がっていったのはもちろんでしたが、コーチングそのものの可能性に気づけたことは大きな財産だと思っています。
何かモヤモヤがある人、自分をもっと解放したい、可能性を広げていきたい人にコーチングを受けてほしいのですが、欲を言えば全人類にオススメしたいです。
こばかな:全人類!そこまで考えが変容していったのはすごいですね。たしかに大人になるにつれて、感情を押し殺す機会が増えた人は多いと思います。怒りとか、悲しさとか、つらさとか、ネガティブとされている感情を日常生活で話題にすることは気を遣ってしまいますよね。
コーチングというと固く聞こえてしまうかもしれませんが、コーチングに限らず「誰かと話す」ことは大切です。何かあったときに人に話してみると、それだけで安心したり、話しているうちに自分の中で解決したりすることって皆さんの人生の中でもたくさんあるかなと思います。
THE COACH ICP卒業生が考える、「わたしのとってのTHE・コーチ」
こばかな:最後になりましたが、皆さんにとっての ”THE・コーチ” とは何かを教えてください。これは私も日によって変わるくらいさまざまな回答が浮かんでくるので、いまその場で思い浮かんだものでけっこうです。
足立:”THE・コーチ”って聞くと、「あり方」だなと思います。人の可能性だけでなく、自分自身の可能性も信じるスタンス。そうしたマインドを持つ人こそ ”THE・コーチ” だなと感じます。
私自身、授業やセッションを重ねていく中で自分にとっての幸せは「給与」や「安定」ではなく、「好奇心」や「ワクワク」だと気づくことができて本来の自分を信じて独立できました。
こばかな:足立さんが独立をされるまでの様子は、わたし自身感銘を受けながら見守っていました。石川さんはいかがでしょう。
石川:コーチとクライアントの関係性からも、クライアントにとってコーチは外的な存在に思えるかもしれませんが、僕にとっての ”THE・コーチ” は自分の中にいると感じています。コーチの経験もクライアントの経験も自分の内省につながっていっていて、本当に自分がやりたいことは、結局自分で気づきを得ないと行動につながっていかない。
個人的にコーチングって、「学ぶ」よりも「感じる」ことが大切だと思っています。頭で理解するのではなく体全体で体感する。今回の授業を通して、より自分の直感を信じて行動できるようになりました。
足立:わかります、理屈じゃないんですよね。
新野:人それぞれに ”THE・コーチ” がいますよね。僕はこのふたりがメキメキと成長していく様子を目の当たりにしていたので、コーチにはこんなパワーがあるのかと、よりコーチングを信じられるようになりました。
こばかな:ありがとうございます。コーチングはやればやるほど沼だと皆さんおっしゃるんですよね。それくらい奥深いもので、私たちも日々カリキュラムをブラッシュアップしています。
授業では、講師から受講者の皆さんにスライドを見せて情報を伝える時間もあるのですが、そのスライドは正解ではなくコーチングの問いのようなものだと考えています。それよりもTHE COACH ICP という場で、皆さん同士で生まれる気づきこそ最大の価値だと思っておりますので、足立さん・石川さん・新野さんとの出会いや関係性は本当に嬉しいです。本日はありがとうございました!
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第3回イベントは、6月28日(月)20:00~21:30に開催されます。下記URLより申し込みを受け付けておりますので、ご興味のある方はぜひご参加ください!
また、THE COACH ICP では随時無料体験会を実施しています。コーチングについて気になった方、コーチングを学びたい方は下記URLよりお申し込みください。