閉じた瞳に残すもの。
人は目を開く事で覚える。僕は閉じることで残す。
僕は月に数回。目が覚める。
眠たい眼を擦り。
瞬きをして。記憶に残す。
君の笑顔のために。
ガサガサ、ゴソゴソ
「いってきまーす!」
ん?出かけるの?まだ眠いよ…
〜♪〜♪
楽しそうだなぁ…着いたら教えてね。
「よし!」 ガサガサ、ゴソゴソ
パカッ
着いた?ん〜っおはよ〜
「ここがいいかなぁ」
君の目は輝いてる
僕の目も君のおかげで綺麗なんだ
「ここ綺麗だねぇ!」
そんなに瞬きして疲れないの?
まぁ君はずっと目を開いてるもんね
「よし!ここしよう!」 「ん〜…ほっ!」
カシャ
「ん〜ダメだ。」
ダメだって言わないで?
僕は瞬きしてるだけだから
「もう1回!ん〜はっ!」
カシャッ
「てんさ〜い♪」
そーそー。その顔だよ。
僕は君のその顔を瞳に閉じ込めたい。
嬉しそうにする君と首からぶら下がる僕
「私も瞬きするだけで写真撮れたらなぁ」
いや、容量足りないでしょ…
「ほら!欲しい時だけ使えたら!」
いや、便利か…僕いらないじゃん…
「あ、でもやっぱり…」
……?
「カメラで撮るからいいんだよねぇ♪」
うるさいなぁ///
早く瞬きさせてくれ…君の笑顔は眩しすぎる…
「○○に送る写真も撮らなきゃ!」
「まぁ何を送っても褒めてくれるんだけどね?」
カシャッ カシャッ
「たくさん撮ったなぁ〜」
もう帰るの?もっと色々と見てたいなぁ
「あ、キャップ閉めなきゃ!」
え〜待ってよぉ…まだ見てたいよ〜
「拭いてから…よし!」
よし!じゃないから…眠くなってきた…
今日の夜も話すの?
じゃぁ寝ながら聞くね。
「皆さんこんばんわ、○○○ 。🍒です」
「月に数回、写真を撮ります」
「ちゃんとレンズを拭いてあげてね」
「シャッターを切るとデータに残るからね」
「サムネ用の送ると喜ぶくせに〜へへっ♪」
今夜も素敵な声がする。