背中の温もり
おはよー!
お腹すいたー!
はやくはやくー
そんなこと思っていても伝わらない
君は朝からバタバタだ。
寝坊かな?
目覚ましかけ忘れたの?
よくケンカするよね
また怒られるよ?
ママ「ご飯はー?」
君「いるいる!」
君はパンをくわえながら
器用に着替えを始める。
君「やば!時間ない!」
「教科書!ノート!筆箱!」
ガサガサしながら独り言。
ジジジジジジ
チャックを開けて
口を開く
丁寧に入れていく。
ジジジジジジ
また閉める。
僕はお腹いっぱいだ。
君「いってきまーす!」
ママ「気をつけてねー」
さぁ急ごう
遅刻しちゃう
走る走る
もう少しで学校だ
その時。
雨が降ってきた。
プチ、カチ、バサっ
君は慌て傘をさす。
そして小走りで学校に向かう。
待って待って
傘を前に倒しすぎ!
僕が濡れちゃうよ!
もー冷たいなあ。
そして学校に着く。
君はクラスの子たちに
挨拶を済ますと
席につく。
急いでタオルで僕を拭く
何だかんだで優しいね
明日は寝坊しないでね
そして帰り道。
朝とは違ってゆっくり歩く
君の背中の温もりを感じれる
この時間が最高なんだ
いつもニコニコしてるけど
その顔僕も見てみたいなぁ
僕には君が歩いてきた道しか
見えないんだけどね
また明日も元気に
歩こうね
鼻歌を歌いながら
・
・
君と朝一緒に歩くの楽しみなんだ
走ると揺れちゃって気持ち悪いから
ゆっくり歩いてね。
それに君の鼻歌好きなんだ。
鼻歌が好きなのは
僕だけじゃないよ?
家の中で色んなところに
聞こえてるよ。