日本橋に謎のビルを持つ男。(実は借りてる)-①早弾き王子ニューヨークへ行く編-
皆さま、初めまして
日本橋に謎のビルを持つ男。(実は借りてる) a.k.a
TRAVELING ELEPHANT株式会社代表
梁 剛三 (りょう こうぞう) でございます。
三国志で大活躍する屈強な漢を思わせる名前ですが、残念ながら新年早々インフルエンザで寝込んでおり、お粥とiPhoneだけが友達です。
でもまぁそのおかげで今まで中々スタート出来なかったnoteを始められたわけだし、常に物事の良い側面を見よう!キッチンでお粥がこげた匂いしてるけど無視して書きまくります!
(…あかんあかん!火のもとは注意やで!)
というわけで第1発目の今回は、手前味噌ながら弊社が運営する、東京都中央区は日本橋のど真ん中にあるコンセプトビルディングを紹介したいと思いますが、話の大筋は、夢破れたオッサンがニューヨークでかぶれて帰ってくるというストーリーと言っても過言ではないので、ニューヨーク食傷気味の方はそっ閉じ、お願い致します。
入りづらい謎のビル
銀座線三越前徒歩3分、新日本橋徒歩1分、JR神田駅徒歩7分
TOHO CINEMASが入っているコレド室町や、マンダリンオリエンタルホテルからもほど近い、素晴らしい立地。
さぞかし秒速で地元から愛されるやろなぁ。
なんて思ってた時期もありました。
しかしもう約2年ほど運営しているのですが、どうも周りから入ってくる声が未だに「謎のビル」とか「入りづらい店」とかがまぁ多いこと。。
お笑いの街、神戸出身でオープンマインドだけしか取り柄のない僕の意に反し過ぎていて困っているので、皆さんどうか怖がらないで下さい。
ビルはあなたを食べません。
むしろ美味しい食事を食べていってください。
その「入りにく」く「謎の」ビルがコチラ↓
どーん!!!!
....ああ、客観的に写真で見てみると確かに入りにくいですね…。
ちなみに入り口は正面ではなく、左のウッドデッキの部分になります。そうだ、確か改装する時わざわざ正面エントランス潰したんだった…。いや、後悔はしてないんですけどね、後悔は…。カッコいいし。でも入りやすくはないですよね。
なんでそんな変わった作りになったのかっていうのも実は色んな理由があるんですが、今日は名前だけでも覚えて帰って下さい。
THE A.I.R BUILDINGとは?
THE A.I.R BUILDING(ジ エアービルディング)
通称 エアビル
という名前でやらせてもろてます。
コンビ結成(プレオープン)は2017年の2月14日
デビュー(グランドオープン)は2017年の9月16日
プレオープン長すぎ説はそっと胸にしまっておいてください。
無所属(バックに大資本もコネもなし)でここ日本橋から新たな笑い、、、じゃなくてカルチャーを発信し続ける為、日々精進しております!
ちなみにこのAIRというのはArtist In Residenceの頭文字を取ったもので、”アーティストが棲みついたビル”という一風変わったコンセプトを中心に据えて運営しております。ビル一棟借りてリノベーションをしておりまして、フロアの構成はこんな感じ。
5F ROOFTOP (No Photo)
4F REAL ESTATE (No Photo)
3F Co-Working Space
2F Artist Residence
1F Cafe/Bar
B1 Music Lab
ビル全体では一応こういう区切りになっているのですが、レジデントアーティストやブランドになるべくビル一棟を使って表現してもらいたいという思いから、かなり流動性のある用途にしています。(二階もカフェになったり、はたまたビル全体がクラブになったり…)
こんな風に日本橋という伝統の息づく街には全く似合わない事をやっています。笑
入りにくい、似合わない、理解しにくい。
(よっしゃ、3つ揃った!)
極々一部の方からは熱狂的に愛されてはいますが、もちろん全然儲かったりとかしてません!(キッパリ!)
じゃあなんで、そんな無理ゲー続けてるのかと言うところに、本日のお話の肝があるんですが...
それを説明するためには僕自身の歴史も丸裸にしないとうまく説明が出来ない気がするので、少々自分語りをさせていただきます。(堪忍!テヘペロ!)
中途半端な音楽青年 in NEW YORK
小学生で、TMN(Rじゃないよ)、STING、長渕剛を並行して聴いていた変な音楽少年だった僕は、高校生になってヘビメタとギターにズッポシハマってしまいます。(掘り下げ時期)
早弾きギターで革命を起こすはずの大学入学当初のヘビメタ魂は、飲み会サークルの楽しさで、ソフトテニスの球くらいヤワヤワになり、失恋でJ-POPの歌詞の大切さを再認識し、いつしか黒髪短パンロン毛のメタル少年は、塾講師をしながら愛をワナビーシンガーソングライターに変貌を遂げておりました。
とはいえ大学卒業後数年間、大した努力もする事なく何となくダラダラ過ごしていたので、これではいけない!と一念発起。(流石やで。)
ワイはニューヨークで修行して、本物になるんや!
などと、よく分からない供述を繰り返していたのですが、まぁ運良く実際ニューヨークに数年間住むことが出来きました。
音楽修行をやるなんていうのは現状から逃げる言い訳でしかなかったので、ニューヨークで他のミュージシャンのレベルの高さを目の当たりにし、自分でやる方は早々に見切りをつけました。
しかし音楽への愛情だけは消すことができず、ニューヨークの刺激的なカルチャーに毎日触れながら新しい音楽的発見をする事に全力投球する新たな生き甲斐が出来て上がっていました。
生息場所も時間の経過と共に変わり、マンハッタンのど真ん中のジャズクラブから、ローワーイーストのライブハウスやブルックリンのクラブ、最後にはウィリアムズバーグの川沿いにあるどでかいお茶屋さんで自分で音楽イベントを開催したり、なんだったらその店のリノベーションまでやるという。ミュージシャン時代に出せよという謎の行動力まで発揮し出します。(当時の図面)
もうこの時点では完全にプレイヤーではなく、一つのイベント、1つのベニューをどう盛り上げていけるのか、という主催側としての発想に完全にマインドチェンジしていました。(高校時代あんなにギターの早弾き練習してたのに…) まあ中途半端な夢とはいえ、それを諦めるのに代わりになるものが欲しかったんだと思います。
VENUEへの憧れ
ニューヨークは本当に面白いお店が沢山ある。もはやお店なのかもわからないアパートの中のレコード屋さんとか、24時間365日営業していて深夜0時から朝食を食べられるド派手なカフェ(?)とか。(R.I.P Yaffa Cafe)
その中でもやっぱり僕が心惹かれたのは、いわゆる"VENUE"(ベニュー)とよばれる場所でした。ベニューという言葉自体は、ただの会場っていう意味しかなく、日本でいうとライブハウスやクラブにあたるものだと思うのですが、僕がニューヨークで過ごした多くのベニューは、バーやカフェやレストラン、もしくはホテルやどこかのアパートの謎の地下室などローカルな人達の社交場に演奏したりDJしたりできる機能が付随しているというイメージが強かった。LESのCAKE SHOPやBrooklynのSisters、WilliamsburgのBPMやWest Villageの(Le) Poisson Rougeなどなど。
今日のアーティストは知らないけどあの場所だったら、楽しめるんじゃない?っていう期待感を持たせてくれる場所。そんなワクワクが生まれるのはアーティストの選定眼もそうなんだけど、その場所が持つ独特の雰囲気が鳴っている音楽に小さなマジックをかけていたからだと思います。
そんな素敵なベニューの起こすマジックはお店の中だけには留まりません。
話題のスポットに人が集まり始めると、すごい速度で街に活気が宿っていくんです。僕がニューヨークにいた時代(2010-2015)でいうと、ブルックリンブームの火付け役Williamsburgはもうすっかり商業地として出来上がっていて、それより奥のブルックリンで何が起きているのかが毎週末の楽しみでした。そこに集まる新しいもの好きの若者は感度が高く、行動も早い。近くにカフェができ、ブティークができ、ここがニューヨークの新たなムーブメントの中心なんだ!っていう活気が少しずつ街を変えていく。そしてまだ何も約束されない時代にリスクをとった勇者たちは街のリスペクトを受けるのである。。。
なんやのんむっちゃかっこええやぁん。
僕もそんなんやりたいわぁ。。。 (梁談)
こんなふつふつとした思いを胸の奥にひっそりと持ちながら、ニューヨークでの生活を終え、日本に帰国したというとことから、エアビルの話に繋がっていくのですが、ちょっとかなり長くなってしまったので、続きは②Airbnbに土下座編、にて。
THE A.I.R BUILDING
WEB https://theairbuilding.com
Instagram https://www.instagram.com/theairbuilding FB https://www.facebook.com/theairbuilding
【場所】東京都中央区日本橋本町3-2-8 THE A.I.R BUILDING
【アクセス】銀座線「三越前駅」A9,A10出口から徒歩3分 / 総武線「新日本橋駅」6番出口から徒歩1分山手線「神田駅」東口から徒歩7分/日比谷線「小伝馬町駅」から徒歩7分 【営業時間】月ー金 11:00-23:00 土日祝 11:00-18:00
日本橋にある築60年のオフィスビルを、「Gilles(ジャイルス)というNY出身の架空のジャズミュージシャンが1970年代に住んでいた。」というストーリーを元にリノベーション。各フロアは特定の機能を持ちつつ、シーンに応じて様々な用途に変化する流動性を持つ。 B1 Music lab 1F Cafe/Bar 2F Artist Residence 3F Share Office 4F REAL ESTATE 5F Rooftop
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?