見出し画像

あれからアビスではこんな事が起きていました。前編 5月〜9月



noteをご覧のみなさんお久し振りです!
アビス代表の市原です。

「いよいよ活動開始!」の記事からだいぶ開いてしまいましたが、
今年も残すところもう僅かという事で、
活動開始からこれまでの振り返りとこれからの事を
いくつかの記事に分けて書いていきますので
ぜひ読んでみてください!

では早速いってみましょう!


①初練習を迎えた感想は「マ…マズイ…」でした…


立ち上げまでの話は以前の記事で書いた通り、
なかなか凄惨なものでして、、
何一つ上手くいかず、
何度も打ちのめされて
ボロボロになりながらも
どうにかアビスという団体が生まれ、
2021年5月に多くの人に支えられながら
活動を開始する事ができました。

1年間ノンストップで取り組んで来た事が1つの形になり、
強い達成感を感じながら
活動のスタートを切る事ができました。

当初思い描いていたものからは二転三転しましたが、
’練習に人がいる’というだけで涙が出そうなくらい嬉しかったのをよく覚えています。

ですが、

みなさん忘れてはいけません。
僕は用意周到という言葉とは無縁で
幾度となく失敗を繰り返して来た人間です。

信じ難いことに思えるかも知れませんが、
立ち上げるまでに必死すぎて
なんと、
活動を開始してからの計画をほぼ立てていませんでした…

初練習が終わった時、
全体としては和やかな空気の一方で
僕と海月さんの間には
それはそれは不穏な空気が漂いました。

「なんか…僕ら普通に練習してるだけですね…」
「これはやりたかった事と全然違いますね」

結構青ざめました。

例えるなら夏休みが終わって
久々にクラスメートと会話する中で
夏休みの宿題があった事に気づいたようなものです。

当然ですが、
活動の細かい方針や計画を立てるというのは
かなり時間のかかる事です。
ましてや、
活動1年目の積み上げてきたものが何もない団体です。
計画を練る時間は数ヶ月単位であってもいいくらいです。

もちろん立ち上げの段階で
コンセプトや理念は打ち出していたのですが、
それを’どうやって実行していくか’
という肝心の作戦がない状態でした。

どう考えてもマズすぎるこの状況ですが、
泣き言も言ってられません。

特に
・今年の活動のテーマ
・そのテーマに沿って何をどう実行していくか

この2つは早急に打ち出す必要がありました。

そのために連日打ち合わせを重ね
キャストのみんなへのヒアリングをし、
情報をまとめ
海月さんの大活躍があり


「みんなが思い描く理想を本気で突き詰めていこう」
という
テーマと作戦がなんとか出揃いました!

正直、タイミング的にはギリギリアウトだったなと反省しています笑

そんなこんなで方針も決まり
6月、7月と活動を重ねていくようになりました。


②2021年8月1日ライブ配信決定!

方針は決まりましたが、
そもそもアビスのコンセプトは
普通のマーチングバンドとは違うことばかりです。

ショー1つとっても
「活動自体をショーにする」
とかいうよくわからない事をやると決めていたし、

「趣味としてマーチングがやりたいなら他の団体に入る方が絶対いい」
と断言していました笑

アビスの中にいる全員が見たことも経験したこともない事を実現しようとしているわけですから、
みんな全て手探りです。

少々説明が難しいところですがこの時、
失敗も成功も自分で判断する必要があり、
今やっている事がいい方向に向かっているのかどうかすら確信が持てない
というようなそんな苦しい数ヶ月でした。

成功でも失敗でもいいから
判断材料が必要だという事で
その時取り組んでいた
「spin off」というサブショーを8月1日ライブ配信する事にしました。

これが大きな転機を迎える事になります。

ライブ配信が決定したのは7月に入ってからでしたが、
この時、まだ楽譜も出揃っていませんし、
配っている楽譜の譜読みもあまり進んでいませんでした。

また、9月には県大会への出演も控えていた為、
それまでに本番を経験しておきたかったというのもあります。

とはいえ、
期日が決まってからは猛スピードで製作と練習が進み
あっという間にライブ配信本番を迎える事になりました。


一方でこの頃、僕はというと
アビスのみんなに対してなんだかピリピリしている事が多くなっていました。

「なんで譜読みぐらいみんなやってこないんだよ」
「こんな状態の演奏をお客さんに配信するなんて…」
「たとえ配信当日でも気にくわない事があったら即中止にしよう」

書いててすごく恥ずかしいのですが、
この時は本当にこんな事を考えていました。


ご存知の方も多いかと思いますが、
アビスを立ち上げる前の僕は
人前で演奏する事を仕事の1つとしていました。

「人前で演奏する」という事への覚悟やプライドだけは一丁前に持っていたつもりだったのか、
それをアビスのみんなにも押し付けようとしていたんだと思います。


そんなこんなで器の小さな代表市原は破裂寸前といった状態でライブ配信当日を迎えました。

8月1日ライブ配信
https://youtu.be/0fYsXets7cE


結果からいうと、
ライブ配信本番は僕の思いとは裏腹に
結構いい感じの出来でした。

というか、僕がちゃんと知らなかっただけで
みんなかなりの努力をしていたのです。

無事配信も終わり
その後のミーティングはとても重要な時間となりました。

内容はこれまでの振り返りや
良かった点、反省する点、今感じている不満などについてで、耳が痛い話も沢山飛び交いました。

それまではどこかよそよそしかったメンバー間のコミュニケーションも
このミーティングからポツリポツリと本音で話す機会が増えてアビス全体として変化が見られるようになりました。


活動開始から3ヶ月かなり苦しい状況が続いていましたが、
このライブ配信を通して
一歩前進したのをみんなで実感して
次の目標に向けてどう進んでいくかが少しずつ見えてきたように思います。


今だから言えますが最初の3ヶ月間、
みんなにはかなりきつく当っていたなと思います。

もちろん1つの乗り越える壁として
このライブ配信を企画したのですが、
僕自身の思いやりが欠けていた場面が多々ありました。

アビスという団体のことばかり考えて
1人1人をちゃんと見てあげられていなかったなぁ
と反省しました。


ただ、これは言い訳ですが、
この時とっくに僕は冷静に物事を考えられる状況ではなくなっていました。


実は5月に9人でスタートしたアビスのキャストは8月中旬には6人まで減っていました。

この時の僕は

「このままシーズンが終わる前に今いるみんなも辞めていくんだろうな」

「3人に1人が辞めていく団体なんて俺のやっている事は間違っているのかもしれない」

と本気で考えていました。

その他にも課題は常に山積みでした。

半年近く休息を取っていなかったこともあり、
体力的にも精神的にも限界が来ていたようで
ある日レッスンの仕事中に耳が聞こえなくなっている事に気付いた僕は5年ぶりに病院に行き
そのままベットに倒れこんで休みを取る事にしました。

しばらくの間泥のように眠り
数日経ってからようやく落ち着きを取り戻していました。

立ち上げの時から’人が離れていく’というのが辛くてしょうがなかったのですが、
冷静に考えると何も悪い事は起きておらず、
「むしろその人の事を考えるとそれがベストな選択じゃないか!」
と考えられるようになっていました。
というかだいぶ諭されたお陰で気づく事ができました。

YouTubeにも
「辞めようと思う」
という話をするメンバーの動画が上がっていますが、
彼はその時の誰よりもアビスのコンセプトに沿った行動を選択した結果
「自分が今1番にやる事はマーチングではない」
という答えをちゃんと出していたので
あれは最善の選択だったなと思います。

ミーティングの様子
https://youtu.be/rjCte-U78DI


もしアビスが'人'に重点を置く団体じゃなかったら
こうは考えられなかった事を思うと
やはりこの方針にして良かったなと心から思います。

断言しますが、
アビスにおいて避けなければいけないのは
「人が辞めること」
「人が集まらない事」
ではなく
「ミスマッチ」だという事を確信した出来事でした。


③初の大会出場! 

初の大会!どころか
やること成す事全てが初めてのアビスですが、
オンライン配信が終わって息をつく間もなく
オフラインの本番も迫ってきていました。

ライブ配信を乗り越えたみんなは確実に成長しており、
練習も少しずつ充実してくるのが良くわかりました。

アビスのスタンスとして
大会の結果には興味がなかったので
「自分たちの活動を人に見てもらいたい」
という想いで大会に参加させて頂きました。

ところが、時期が時期ということもあり
無観客での開催が決定しており、
他の出演者の方も他団体を見る事はできない
という状況でした。

もちろん開催してくださるだけでもありがたいのですが、
審査に興味ないのに審査員にしかお見せできないのは
何とも複雑なところでした。

そこで捻り出した案が
「搬入スタッフという名のお客さんを入れてしまおう作戦」でした!

我ながらナイスアイデアだと思いましたが、
流石に公募するのはちょっとアレなので
どんな人にショーを見せたいのかみんなと相談した結果
キャストの保護者さん以前アビスに参加してくれていた元メンバーを招待する事にしました。

(招待とはなんとも都合のいい言い方で実際には搬入の手伝いをして頂くのですが、、)


それからというもの急ピッチで製作物を作ったり
笑えないトラブルが起きたり
完全に詰むタイプのトラブルが起きたり

と文化祭前のような約1ヶ月を過ごし、
ついに県大会当日を迎えました。 

県大会前日ep.10
https://youtu.be/mxxEVSR_Tdo

結論から言うと
この県大会は最高の1日となりました。

一言で言うなら
’大会の会場に普段のアビスがいる’
という感じでした。

言葉では伝えきれない部分が多いので
ここからはぜひ動画でご覧ください!


県大会当日ep.11
https://youtu.be/XxnHJPuUMNk
大会のハプニング集
https://youtu.be/ZZSCCl9Co1w

④次に向けて

県大会を終えてから明らかに
みんなの雰囲気が変わっていくのを感じました。

演奏演技に対して、
アビスに対して、
隣にいるメンバーに対して、
みんなが’好き’と言う感覚を覚え始めたのがこの時期でした。

「みんなの表情が明らかにそれまでとは違う」
そんな変化が見て取れた事は僕にとって
とても嬉しい事でした。

大きな本番を1つ終えてまた次に向かって行くわけですが、
この時目の前にあったのは
・九州大会
・メインショー「one off」

の2つでした。

今振り返ればこの2つは僕にとって
希望と絶望の様な対比となっています笑

続きは次の記事でお伝えしようと思います

結構長くなってしまいましたが、
ついこの間のような
何年も前の事のような
不思議な気分でこの記事を書いています。

ご感想等ありましたら
ぜひコメント欄に書いていただけるとすごく嬉しいです!

最後まで読んでいただきありがとうございました。
また次回お会いしましょう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?