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宇宙のお話し 〜天使ジョリーとウィピコのお話し編〜
大地のパラレルの朝☀️
パタパタ… パタパタ…
風がテントをノックする音でウィピコは目を覚ましました。
ベッドから起き上がり見回すとパピコや他のみんなはまだ眠っていました。
テントの中に入り込んでいる朝陽が眩しくてウィピコは目を細めながら
そーっとベッドから降りるとテントの入口から顔だけを外に出して辺りの様子を
伺いました。土の匂いなのか草花の匂いなのかウィピコにはわかりませんでしたが風が清々しく心地良い匂いを運んでいました。それから外に出て朝陽に染まっている大地を見回しながらゆっくり歩いて昨日焚き火をしていたところまで行くと360度遥か地平線まで広がっている大地を見渡しました。
昨日は気づかなかった木々や山々を遠くに見つけたウィピコはあそこまで行くと
したらどのくらい歩き続けるのかと考えてふと昨日痛かった自分の足がもう少しも痛くないことに気がついて何度か足踏みをしてみました。
そして足元に生えている草🌱や花に目をやりしゃがみこんでじーっと観察していると赤に黒い点々の模様の虫を草の葉の上に見つけたので触れてみようとしましたが、ウィピコが手を伸ばした途端にその虫🐞は舞い上がり何処かへ行ってしまいました。それからニョキニョキ動いてる虫🐛を見つけて触ってみようかどうしようかと思っていると 「おはよう」と言う天使ジョリーの声が後ろから聞こえて来ました。
ジョリーとウィピコは並んで座って朝陽を見ていました。
「大地のパラレルに昇る太陽も力強くて元気になるよね」と言いながら
ジョリーは両腕を伸ばして思い切り息を吸い込みました。
ウィピコは白くなってもまだ消えず空にある月を見つめながらジョリーに
「新地球に旅行に来ているのは私たちだけなの?」と聞きました。
ジョリーは少しだけ驚いたような表情で「ううん、たくさんの光たちが遊びに
来ているのよ、もちろんウィピコたちのように人間のカラダを持ってね」と答えました。
ウィピコは大地のパラレルを見回して「でも私たち以外の誰とも出会ってないよ」と言うとジョリーは頷きながら「…そうね…でもたくさんいるのよ、すぐそこにも、あっちにもいるの」と答えました。
ウィピコは戸惑いながら辺りを目を凝らして見ましたが人間の姿は何処にも見えません。「何処かに隠れているの?」と聞くとジョリーは笑顔で「それはね…同じパラレルにはいるんだけど…それぞれ違う空間にいるの、だから今この大地のパラレルでも同時にいるんだけどお互いには見えないの」と答えるとウィピコは
首を傾げて「でもジョリーにはみんなが見えてるんでしょ…?」と呟くように聞くと「うん、見えてるよ…でも他の光たちには私は見えてないの」とジョリーが言うとウィピコは更に首を傾げて考え込んだのでした…
「人間のカラダは心地良い?」
とジョリーがウィピコに聞きました。
「う…ん、美味しいものも食べれるし、ふかふかのベッドも凄く気持ち良かったんだけど…やっぱりカラダが重たくて…自由に飛び回れないし…」とウィピコが呟くとジョリーは「そうだよね…、でも地球にいるにはカラダが必要なのよね、
それが人間だから」と言ったので「どうして人間にはカラダが必要なの?」と
ウィピコは直ぐに聞き返しました。
「それはね、カラダを持って地球を遊び尽くすため」とジョリーが答えると
「遊びって…?」とウィピコが言いました。
「楽しいことをたくさん体験することが遊びなの、そのためにカラダを持って
地球にくるのよ、ウィピコもパピコも地球での卒業試験の時にはカラダを持って来たでしょ?」とジョリーが話すとウィピコは少しうつむいて頷きました。
「…地球には重力があるからカラダがあると重たいし、自由に飛んだり
駆け回ったりは難しいよね…でもそれも遊びなの。重力を感じながら遊ぶからより楽しい、みたいなね。楽しむためにはその正反対なことも体験してこそ楽しみが素晴らしいものになる、それが遊び。地球はそのための特別な惑星だから」と言うと「ちょっと難しいこと言っちゃったかな?」と呟いてジョリーはウィピコの顔を見ました。
するとウィピコもジョリーの顔を見て「正反対って…どんなこと?」と聞きました。
「そうかぁ… 正反対っていうのは…」とジョリーは少し考えてから話し始めました…
「ウィピコが地球にいる時、お母さんとパピコと嬉しいことやしあわせなことがたくさんあったでしょ? でもパピコが卒業試験を終えて先に銀河に帰ってお母さんと寂しさを分け合った、それでもウィピコはお母さんと2人でたくさんのしあわせを分かち合った… けれどウィピコも卒業試験を終えて銀河に帰る時が来た…
ウィピコもお母さんもとても悲しい気持ちを体験した… でもね、寂しい、悲しい、辛い気持ちを体験したからこそウィピコの地球での時間はとてもしあわせな大切な思い出となっている… 悲しみがあってこそしあわせをより深く体験出来る…、それが正反対の体験…」と話すとジョリーとウィピコはしばらく黙って遠くの地平線を見つめていました。
そしてウィピコはポツリと「でも…やっぱり正反対は体験したくない…」と呟くとジョリーも頷いて「うん…わかるよ… 私もそう思うんだ…本当はね」
青くなり始めた空を眺めていたウィピコはふと独り言のように話し出しました。
「蓮の花のゴンドラがクルッて回り始めて空も一緒に回ってどこまでも続く海が上になった瞬間にね、“あ、海が上にあってもいいんだ”って思ったの、クジラやジンベエザメたちが上に上がったんじゃなくて、どっちでもいいんだな…って」と話すとジョリーの顔を見て「でも… それでも… 不思議なのは… どうしてカメとか魚たちは海の中にいるのかなぁって、風のパラレルには行かないの? って思ったの」
ウィピコの話しを聞いてジョリーは嬉しそうに笑顔になって答えました。
「よく気づいてくれました。カメや魚たちにはね、海の中でたくさんの命と共存して海の波動と地球の波動を一緒に上げる、っていう役割があるの、もちろん、そうすることでそれぞれのパラレルの波動も上がるからね、地球にはたくさんのパラレルがあるんだけど全部がそれぞれ高い波動を送り合うことで繋がっているの、凄いでしょ」
ジョリーの話しをウィピコは理解しきれず首を傾げて聴いていました…
「いつの間に起きてたの?」
とパピコやポーたちがテントから出て来ました。
するとジョリーは立ち上がり「みんな良く眠れた?お腹空いてない?」と
声をかけて「それじゃあまず太陽から元気をもらおう!さぁ、集まって!」と
言って眩しそうに太陽を仰ぎました。
ウィピコも立ち上がりみんなと並んで太陽に向かい合いました。
ジョイが「太陽が沈んでまた昇ったからまた新しい一日が来たんだね」
と笑顔で言うとみんなも笑顔になりました。
今日も新しい体験が待っています
今回は番外編のように天使ジョリーとウィピコの語り合いにしてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
みんなしあわせになる❗️ぜったいに❗️⭐️✨🌈
ではまた👋
ありがとうございました😊