「ASD、ADHD、LD 女性の発達障害:女性の悩みと問題行動をサポートする本」を読んで(読書感想文#14)
女性のADHDという本を読んで、他の発達障害も含めて知ってみたいと思い、この本を手に取りました。
▼ASD、ADHD、LD 女性の発達障害:女性の悩みと問題行動をサポートする本/宮尾益知・監修
私は何かのトピックを理解したいと思った際には、こういった読みやすそうな関連書籍を5冊くらいばばっと読んでみることが多いです。
今回、「女性の発達障害」という観点で、ASD・ADHD・LDを大きくとらえることはできたと思います。一方で、発達障害と括るとケースバイケースすぎて一括りにできないので、もう少しイメージが固まったら個別の書籍にあたらないとなぁと感じました。
発達障害とは
・言語・コミュニケーション・社会性などの発達に何らかの特性(偏りやゆがみ)があることによって生じる不適応状態を指します。
・先天性の脳機能障害で生活・学習上に問題が生じる。幼少期に年齢相応の発達が見られないことから、発達障害と呼ばれている。認知能力や学習障害など、一部の発達にだけ遅れが見られる。
発達障害は大きく分けて3つ
*DSM(アメリカ精神医学会)の診断基準
ASD(自閉症スペクトラム)
コミュニケーション能力、社会的な関係を作る能力、ものごとの応用力などに偏り。知的遅れがない→アスペルガー症候群
ADHD(注意欠如/多動性障害)
不注意、多動性、衝動性
LD(学習障害)
読み書き、計算など、一部の学習能力。
その他;
DCD(発達性協調運動症)運動能力の偏り、ADD(注意欠如障害)など
女性の発達障害の特徴・サポートの必要性
女性の発達障害は、問題行動が表出することが比較的少なくて、気が付かれにくいということ。女性の方が、困りごとがあると内に向かいやすいということかなと思いました。自責になってしまうというか。
だから、二次障害に繋がりやすいのではないでしょうか。
また、なぜ女性の発達障害は男性と異なるサポートが必要かというと、人間関係に細やかさが求められるからかなと思いました。小学校高学年頃から、友人関係も空気を読んだり、気を遣ったり、話題を合わせたり・・・そういうことは、確かに難しいかもしれません。
就職したら、女性だからこれくらいは気を遣えるだろうとか、言わなくても分かるだろうと細やかさを無意識に求められることもあるかもしれません。
これは冷静になると性別で役割を認識していることになるから、本当はよくないことだと思うけれど、思い込んでいるとそうなってしまいがちかもと思います。
こういうところが、女性の発達障害でつらいのかなと想像しました。
自分を責める方向ではなく特性を認めていくことや、環境面から改善を図ること、そういうアプローチになっていくことが述べられていました。
発達障害全般も理解していこう
広範になんとなく理解はできたけれど、個別事例がその方の個性なのか、発達障害の特徴なのかよく理解できなくて、参考程度の読み方になってしまいました。
でもたくさんのキーワードが盛り込まれていて、カサンドラなどの耳にしたことがあるけれど、どんなものなんだろうというものも触れてくれているので、入口によいなと思いました。
自分が女性なのでつい「女性の事例」の本を選んでしまいましたが、発達障害は男性を臨床例として基準ができてきていることもあり、全般について書かれた本も先に読まないといけなかったなぁ。次回以降そうします。
ここまで読んでいただきまして、どうもありがとうございました。
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