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「フォーカシングの心得」を読んで(読書感想文#53)
フォーカシング、心理療法の中では苦手かなぁと思っていました。そう思うという事は、「気になっている」という事でもあって。
今日は図書館で借りた本の感想です。
今、買えないのかもしれない。上記は参考までに。
フォーカシングについてざっくり
フォーカシングは、内部感覚を感じてみて、その何かに名前やイメージを与えながら一緒にいたり、話しかけてみることで何か新しいものを見つけるような心理療法です。(←私のイメージで言っている)
この本はどんな本?
フォーカシングの心得というタイトルから、初心者向けかと思い手に取ったのですが、結構実践者とか指導者がメインに書かれた本だと思いました。
ビビ・サイモンさんという、重鎮の方のメソッドやワークショップの内容が、そのまま伝わるように書かれた、という想いが伝わってくる内容です。
でも、ワークショップの内容が分かりやすい言葉で書かれているから、初心者でもどんな雰囲気なのか感じることができます。(それも意図だったとあとがきでも述べられていました)
既に学んでいる方にも、私のように「フォーカシング気になるな」という人にも、とても学びになると思います。
愛に関するワーク
私はやっぱり冒頭にあった愛のワークが素敵だなと思いました。
フォーカシングというと、「ちょっとモヤモヤする気持ちだとか、嫌な気持ちを感じてみる」・・・というイメージがあったのですが、これは「いい面を感じてみる」ワーク。
愛のワークは、自分の好きなものを感じてみるもの。ある事例が紹介されていました。
刺繍を好きな人が、刺繍が好きというその気持ちを感じていると、自分が平安な気持ちになれるからだと気づいた。2回目のワークショップでも、刺繍を取り上げたら、自分を縫い合わせているという意味合いに気づいた。
その方とビビのやり取りが、そのまま伝わるような内容で、素敵でした。
読んで変わったこと、思ったこと
フォーカシングの本質と言うか、ただのメソッドではないということを感じました。やっぱり身体感覚って、大事なものなんだなと。
あと、「マイナス面にフォーカスしなくても、また上手く感じられなくても、いい面にフォーカスすればコインの裏表のようにネガティブ側も分かる」等、なるほどと思いました。
フォーカシングをテクニック的に感じていたから、感情や感覚に向き合うのが苦手な私は「できない」と感じていました。(多分、拒否反応)
けれど、もっと優しい、大らかで、あたたかい手法なんだなと思いました。ビビさんの人柄なのかもしれない。フォーカシングを受けるなら、こういった指導者の元で学んだ方に受けてみたいなぁと強く思いました。
やっぱりこのような本を読むのは私のような初心者にはハードル高めなのですが、その分深みがあって得られるものが多いなとも感じました。
ここまでお読みいただきまして、どうもありがとうございました。
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