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「長女はなぜ「母の呪文」を消せないのか―さびしい母とやさしすぎる娘」を読んで(読書感想文#67)
最近は、現実的な物事で忙しいことと、自分の内面に意識を向けることに忙しい。
気づけば、この本を読んだのは、もう1週間以上前な気がします・・・。
それでも記録まで、書いてみます。
▼長女はなぜ「母の呪文」を消せないのか―さびしい母とやさしすぎる娘/大美賀直子著
やっぱり親子関係、特に母娘関係については理解を深めたい時期が続いていました。その流れで選んだ本です。
「母の呪文」の効果
「母の呪文」と聞くと怖いですが、実際、親の言葉は子どもの無意識下に刷り込まれ、いつの間にか人生の全体を占めてしまうように思います。
世代間の境界線をしっかり引く
親が子どもに甘えたり、頼りすぎたりすると、変な役割を背負い込むことになります。本来は、親が子どもを守り、のびのびさせてあげるのがいいと思う。
でもよくあるのが、夫婦問題に子どもを巻き込む形。これが歪さを生む原因だということです。
例えば夫を悪者にして、娘を味方につけるとか。娘は、母がかわいそうで、本当に父のことが悪いと思い込んでしまう。
これが「男性はひどい」とかのバイアスになっていくんですね。
分かる気がする。人のおうちの夫婦関係、親子関係って分からないから、自分の家が普通だって思っちゃうよなぁと思います。こわい。
愛着の問題
これは他の本でもいろいろ見てきたところで、おさらいになりました。
兄弟が生まれると、愛着関係が十分に育まれず、それが後々パートナーシップなどでの「見捨てられ不安」につながる。なるほど・・・。
不思議ですよね、幼少期の親への愛着問題が、青年期のパートナーシップで出てくるって。でも、それだけ抑えられていた気持ちが、爆発的に浮上してくるということなのでしょう。これも私はわかる感覚です。
◆子どもでいてはいけない、感じてはいけない。
→親の顔色をうかがいながら、感情を押さえつけてきた経験がある可能性。
このあたりにも、私は心当たりがあります。そこで、最近は感情を感じる練習に努めていたところです。。。
◆自己評価が低いと、自分を駆り立てて社会的評価を得ようとする。
→でも、自分そのものの存在価値は認められないままなので、自分を犠牲にしてしまいがち。
解決のためには
「夫婦の問題は夫婦で解決が基本よね」
「娘だから、お母さんの友達にはなれないよ」
境界線を持つということは、自分のものではない問題を親に返していくこと。また、自分の考えを「私はこう思っていた」と言葉にすること(伝えなくてもいいから)。自分を大切にするって、こういうことなのかなと思いました。
実はこの本は、1年前くらいにも読んでいたのですが、改めて読むとすごく整理されていて分かりやすい。私も少しずつ、理解が深められていることを実感しました。
自分を信じてみるには。
難しいけれど。そのためには、自分の中の親の声に従うのではなく、自分自身の頭で考えて、焦らず一歩ずつ進んでいくことかなと思います。
ここまでお読みいただきまして、どうもありがとうございました。
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