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「大人の発達障害 グレーゾーンの人たち」を読んで(読書感想文#44)

タイトル、表紙を見た瞬間、「あぁ今どきだな」と思いながら、やはり発達障害の本はついつい手に取ってしまいました。

▼大人の発達障害 グレーゾーンの人たち/林寧哲・OMgray事務局監修

感想を一言で述べると、「そうだよね」という納得感でした。
(疾患そのもののことを知りたい私には、あまり新しい情報はなかった)

発達障害かも?と自分で感じていて、病院を受診したら診断がつかなかった、そういう方には参考になる本だと思います。

心理社会的問題で、発達障害のような「状態」になることも

・家族の機能不全→反応性愛着障害→発達の偏り
・睡眠不足(ADHD様)
・環境への反応(イライラ、不安、疎外感)

逆に言うと、こういった要因で発達障害と診断されている可能性もあるということだよなぁ・・・
ちなみに、上記のような場合は、カウンセリングにつなげていくとのこと。

グレーゾーンは適応障害を必ず発症する

これがよく分からなかった。適応障害ということは「何らかのきっかけがあってストレスから発症」となると思うのだけれど、慢性的にストレスを感じていてグレーゾーンと感じる人は除外されるという事なのかな。

それとも、グレーゾーンの定義が適応障害を発症していることとしているということなのか?(裏表)

社会的に困難を抱えていることを、適応障害と表現しているのか?

謎が深まった・・・

(私の勉強不足なのか?DSM読めばいいのか?)

発達障害の「傾向」という言葉をどう受け止めるか

診断がつけば、対応法が変わってくるけれど、「傾向」という医師の判断であれば、その後本人はどうしていったらいいのか困るという話。
確かにそうですよね。受けられる支援も変わってくるでしょうし。

受診すれば「発達障害ではない」という診断が下ることを見越して、「自分はグレーゾーンだと決めた」という方の話も載っていて、そうかー、なるほどなと思いました。

<まとめ>

私はこの本を読む前は、ASDのスペクトラムの考え方のように、発達障害の境目は明確なものではなく、定型と思っている人も含めて、みんな実際は色々な特性はあると認識していけば、優しい環境がつくられていくのではと思っていました。

でも、グレーゾーンであることも、「ひとつの領域に位置することを認める」ということで、安心材料になったり、判断のもとになったりするんだなと感じました。

何かしら、困難を感じている人や周囲の人が楽になるのであればいいなぁと思います。
ここまでお読みいただきまして、どうもありがとうございました。


▼前にも「時代だなぁ」と思った本あった


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