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「精神分析入門・夢判断」を読んで(読書感想文#15)
最近、夢をよく見ます。
私の夢生活(?)の傾向として、映像をよく見る日が割と続く時期と、ぱたっと見ない時期に分かれる気がします。
そして寝ぼけ眼で、携帯で夢に出てきた内容を検索して、ふーんと思ってすぐ忘れる。そんなことをしています。
つまり占い的な楽しみ方をしている訳なのですが、心理学の勉強を進めていると、精神分析の中に夢分析というものがあるよなぁと。
今までフロイトは性的な話に帰着するというイメージだけがあったので、何となく、夢分析はあんまり積極的に知ってみようという気持ちにならなかったのです。(現代で夢を研究している方がいるだろうから、フロイトより現実的な解釈を知ってみたいという感じ)
でも、どうせ占い的に楽しんでいるくらいなら、もうちょっと分析した方が役に立つんじゃないかと思い立ち、源流は知っておきたいなと思いました。実際に無意識下で自分が考えていることが夢として表出していることに、結局間違いはないもんなぁと。
というわけでとりあえず、漫画から読んでみました。
▼精神分析入門・夢判断(まんがで読破)/フロイト
内容は、フロイトの生涯に亘っての研究を中心に、精神分析の時代的な流れが描かれているという感じでした。
私は正直、学派の歴史的・政治的な話にあまり興味がないので、登場人物の気持ちになって読み込むとかはできず。。
精神分析の概要を知るためという形で、読ませていただきました。
印象に残った点
★抑圧について
・人間は身体の病気に置かされることと同じように、精神も病気になりうる。自分を脅かす感情を抱いたとき、それを「抑圧」する。抑圧とは自分の精神を傷つけるものを意識から無意識へ閉じ込める防衛機制だが、そこで消化されない感情のエネルギーがそのまま無意識で大人しくなるわけではない。病気などに姿形を変えて現れるのだ。それらの核となる衝動は性愛。
・固着:感情だけが幼少期で止まる。精神的に未熟な親は子どもを育てているつもりでも自身の欲求を優先してしまう。子どもたちはそんな大人たちに振り回されて、抑圧されたまま体だけが成長する。己の未熟さを認めることは簡単ではないが、それを認めずに成長することはできない。
★夢について
・夢とは無意識に抑圧された願望の表現である。抑圧された願望はもともと認めたくない都合の悪いものだから、夢は検閲される。検閲された夢は日常見聞きしたさまざまな情報を材料にして偽装される。目覚めたときその夢を覚えていたとしても、意識による合理化、つじつまあわせの二次加工がなされ複雑さが増していく。
意外だったのが、「感情の抑圧」というのがキーワードに感じられたこと。性愛が全ての核となるかはともかく、感情を感じないようにして押し込めることが精神障害や夢に影響がでるということについては、なるほどと思いました(食わず嫌いしてしまっていたんだなぁ)。
それと、性愛というのに何か私は否定感があるけれど、これを愛と言い換えれば、納得しやすいかも。
そして夢分析の方法も、モチーフはもとより「その夢を見ての感情」を思い出すのが大事なのだろうなと思いました。それが抑圧している感情ということになるはずなので。ただ、具体的方法はあまり述べられていなかったので、別の本も読んでみようと思います。
ここまで読んでいただきまして、どうもありがとうございました。
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