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「癒しのボディワーク からだの感覚を磨く」を読んで(読書感想文#45)

トラウマの解消方法についての本を読んでから、ボディワークというものが気になっていて、図書館で見つけた本を読んでみました。

▼癒しのボディワーク からだの感覚を磨く/松井洋子著

1993年が初版だから、30年前の本ですね。もう売っていないのかもしれない。写真がたくさん使われていて、事例で構成されているとても臨場感のある本でした。

演劇やダンスも通じたアプローチ

著者は「大阪からだとこころの出会いの会」、通称からころ会という団体を主催されており、今もその団体は演劇やワークショップ等を中心に活動しているようです。

セラピー等でのトラウマ解消からボディワークというものを知ったので、演劇やダンス等も通じて、からだとこころを捉えていくというのが、なるほどそういうアプローチなのかと勉強になりました。

身体って大事だ

内容も、今読んでも非常に参考になる本でした。
頭と体だと、現代では脳(思考)の方が優位な気がしてしまうけれど、身体というものは人間として生まれた以上はとても大切なもので、体と心は密接に関わっている。
ほんとうに、そうだなぁと思いました。身体、大事にしよう。

不快な感情を押し込めると、快い感情も分からなくなっていく

満員電車で通勤していて、不快を感じないようにしていたら、快の感覚も薄れていくという話が出てきて、これ私も昔そうだったと思い当たりました。
その当時、意識的に「不快な感情を切ろう、そうしたら楽だ」と思ったのを覚えています。まさか、それが感情そのものを感じづらくしているとは思わなかった。(今も感情の自己リハビリ中)

そういう風に、ちょっとしたことでも身体からの感情への影響、感情からの身体の影響・・・色々なものを観察して、自分が快適な状態を知って、環境をつくっていっていけたらいいんだろうなぁ。

子どもの頃から抑圧してきたかも?

やっぱり小さいころに自分の感情を押し込めすぎていると、身体の感覚も捉えづらくなるんだなと分かりました。

私はもともとガチガチに体が硬いと思っていたけれど、もしかしたら無意識に緊張している状態が続いていたからかもしれない。

ストレッチしても、あまり気持ちいいと思ったりしない。というか、伸びている感覚などがよく分からない。

身体の感覚に意識を向けてみる

この本を読んで、自分の身体に意識を向けてみると、「ちょっとぶつけたところが痛いな」「頭がかすかに痛いな」「呼吸が浅いな」とか、確かに感じることができます。

「あれ、これを全部無視してきたってことか」と分かりました。

今風に言うと、これは瞑想とかになるのかもしれません、ちょっとずつ実践していきたいものだなと思いました。

後は声の出し方なども、実際にワークショップに行かないとわからないかもしれないけれど、色々と興味深い内容でした。
私は声が通らなくて、お店で店員さんを「すみませーん」といくら読んでも、周りにかき消されるんです。いつかボイトレ行ってみたいと思っていたくらいなんだけれども、単純に発声の問題ではないかも。心の課題、身体の使い方の全般が関係している気がしました。奥が深い・・・

<おわりに>

演劇などを通じて、自分の想いを表現したり身体表現をしたり、というのは、私はちょっと怖気づいてしまうというか、参加するのがまだ怖い。
これこそが、感情表現を抑圧している証拠だなと気づきました。

身体の感覚を捉えていくこと、感情を味わっていくことが、心の癒しになるという意味が実感できてきました。面白いです。

ここまでお読みいただきまして、どうもありがとうございました。

▼トラウマの解消方法の本


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