小弟ナツが程よく喋りたい 20220917
企画「Patrick Mojii」がはじまる。
文字書きという人間は、自分と好きなものだけが存在する世界のなかで、好きなものについてひたすらに語ることが大好きな閉鎖的な人間が多いというのはきっと偏見なのだろう。
ただ、どうにも僕の視界の範囲にはそういう人が多い気がする。(これが勝手な思い込みだったらすごく恥ずかしいんだけど、あいにく指摘してくれる人はいないので、この前提で進めることとする)
何たって字を読むことは、1人でも問題なくできる行為だ。
例えばこれが絵となれば、鑑賞するという行為が入るが、感じたことを言語化するという難易度の高いミッションが入り、ものすごく敷居が上がると思う。
まあザックリいえば、見るためのハードルが高くなるということだろうか。
対して文字は別に基礎学力さえあれば読めるし、そもそも言語化はほぼ自動的にしてるので、読み手の感性というものが介在しにくい。
究極的にいえば、別に誰に向けて書かなくても、結局読めてしまうわけだから問題はないのだ。
だから、あえて人の輪のなかに入っていく意味はおそらく皆無だ。
じゃあ、何故このような企画をやるのか。
意味のないことは、同時に楽しいことでもあるから。
大前提として、僕らは素人集団だ。
今回いくら文字を積み重ねてもお金は1円にもならないし、仮に金銭を求めようとすれば、下手すると出るとこに出なくてはいけないかもしれない。(まだまだシャバの空気は吸っていたいので、平和に生きていきたい)
誹謗中傷を除けば(悪口は本当に良くない)、僕らが好き勝手に書いていいのは、趣味や個人の範囲で楽しんでいることが免罪符となっている。
けれども、社会的に利益や経済効果を産み出さないものは、仮に大勢の人を感動させたとしても、価値は等しく無意味だ。
身も蓋もない言い方をすれば、無駄なものに労力を割いているのである。
じゃあ、どうして人は無駄なものに時間や労力を割くのか。
理由は単純明快。
無駄なことは価値がないかもしれないが、同じぐらい自由であるから。
人間はロボットではないので、永遠に利益だけを求め続けることはできない。
何のしがらみもない場所で息をすることは、人生のなかで最も生を実感する瞬間でもある。(じゃあ意味はあるんじゃないか?っていうツッコミは哲学的な話になりかねないし、哲学っぽいことを教える資格は持ってるが、そんなことは知ったこっちゃないので全力で無視をすることに決めた。)
無駄が嫌いな人間はいるかもしれないが、他人の好みは等しく無駄に感じるものなので、結局人間は無意味なもので最も幸せを感じるのである。(結局哲学的な話になった気がする)
無駄なことはそもそも目を向ける人が少ない。
ということは、それだけ皆が知らない楽しめる要素が詰まっているんじゃなかろうか。
1人でも楽しめる文字書きたちが、意味も意義もないまま集まることで、どんな新世界が生まれるのか。
責任も使命もないからこそ、そんな適当な志でも何だかワクワクした。
これで何も生まれなくても、それはそれで面白い。
どんな結果でも世界は変わらないのだから。
ならば、面白おかしく立ち回った方が知らない何かに出会える確率もグンと上がるんだろう。
じゃあ、やりたい人、この指とーまれ!
それが今回の企画を実施した主な理由である。
まあでも、自分にとっての無駄が相手にとっては大切だったりすることはザラにあるので、安易は決めつけは逆に自分の視野を狭めてしまうということは忘れてはいけない。(申し訳程度の自戒)
何遍も言うが、別に文字を書くことは誰でもできることだし、世の中的に価値あることを求めるのであれば、イラストや楽器にエネルギーを注いだ方がよっぽど有意義であると個人的には思う。
制作の満足感だって、SNSの評価だって、おそらく比べ物にならないぐらいの差がある。
ただ、文字でしか価値を感じられない人間は一定数いる。
これが社会において、大半の人から大した評価を貰えないことはとっくに知っている。
幸い我々はタ・ブチト・モヤ氏の"わからずやには見えない魔法"にかかってしまった人間なので、別に人がどうとかいうことにあまり興味はない。
人に見向きもされない場所に存外掘り出し物のお宝があることも知っている。
そんな心境におあつらえ向きのアルバムもある。
別に事件なんて起こらないし、心して読む必要もない。
好きなものを好きだと書いた、単純明快な思いが成り行きで誰かの心に留まっていくだけだから。
肩の力をしっかり抜いて読むのがきっと最適解だと思う。
文字あるよん。ご賞味あれ。
参加者が消さない限りは記事は残り続けるはずなので、別に気が向いたときでも問題なし。
というわけで、明日9月18日〜30日まで企画を実施します。
迷ったら、しのごの言わず文字読め。
素敵な企画イラストも同時に公開しているので、まあ覗いてみて欲しい。アガるよ。
では、今回はここまで。