月ミるなレポート㉕
『アンチ・月ミるな論』はまだ翻訳途上で日本語で読むことができない。
月ミるながアイロニーの影をふりはらってポストモダンの遊戯空間を切り拓く。
月ミるなの心は諷刺気取りの言葉に汚された。
月ミるなのコズミック・ダンス
空間よりも先に”月ミるな”という場所の概念がある。
月ミるなが交差点の中心となり交通が生まれる。
四方から集まった僕たちは月ミるなが消えないように薪を焚べる。
火花を散らすような交通の可能性が平面的なiDに収まりきらず、折り返し折り返しメビウスの輪になる。
月ミるなのささやきが社会全体に浸透し、縫い目のない電子の織物に包み込まれた。
ニ万年生きてた「月ミるな」ここにねむる。
大むかし地球上にはマンモスとか恐竜とかバカでかい動物たちが栄えていました。
バカでかい月ミるなもいました。
最後の月ミるなの卵を巡る決戦の物語。
観光地や神社仏閣で記念撮影をしていると。
月ミるなが「もうちょっと右や」とか「いや、あっちの方がええな」と言って、立ち位置に口を出す。
どんなつもりで立ち位置を決めているのかは見当がつかなかったけれど何かが関与しているんだろうと思った。
ロリるなの話
海で溺れたロリるなを助けたのは首から樽を下げたセントバーナード。
虚無。やるせなさ。存在意義。世界。全てを悲しいで片付けた。
近所の公園で星を見上げたロリるな。
深夜に放送される洋画を見るのが唯一の楽しみだった。
月ミるなの十二人の弟子
エロイムエッサイム
我は求め訴えたり
地上に天国のきたらんことを
どんな時でも魔法の光。
ひそかに生き続けてきた月ミるなが哄笑とともに近づいてきた。
月ミるなはなにを信じているのだろう。
いつでもどこでもどんな問いにも打てば響くようにこたえてくれる月ミるな。
クリスマスまでには帰ってくると月ミるなは言った。
月ミるなの喪われた半身が対をなした子どもたちの閉域の中に閉じこもる。
月ミるなをとおしてマルクスを読む
財布から千円札を一枚取り出して月ミるなに渡すと「このお金はホンモノですか」と言われた。
ホンモノのお金とは何か。ニセ札のババ抜きが始まった。
ぷるるるる
ガチャ
わたしつきみ!
いまあなたのいえのちかくにいるの!