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自由って、キリがねぇ。~愛媛旅行①~

2月の終わりに、愛媛に旅行に行きました。
大雑把な感想はこちら。

愛媛旅行の2日目に、しまなみ海道を走って、瀬戸内海ど真ん中の大三島に行きました。
10年前に行ったときに、強烈な印象を残した、しまなみ海道。
あの景色を忘れたことはありませんでした。

もう一度行きたい、またあの景色をこの目で見たい。

そう思って、ようやく行けた、念願の場所。
今治の造船所に目を奪われつつ、一気に広がる瀬戸内海。

大自然を前にすると、いつも息をするのも忘れるほどの、衝撃を受けます。そして、清々しい敗北感があります。
大自然を目の前にして味わう、あの敗北感。
「自分の小ささを感じる」とはよく言いますが、私にとってそれは『敗北』なんです。

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泊まった宿は、廃校になった小学校をリノベーションしたところでした。
しかも、貸し切り状態。ほとんど誰もいない。
なかなか面白い体験でした。

ここはたぶん歴代の児童が、みんな並んで床の雑巾がけしたのでしょう。
「憩いの家」の皆さん、お世話になりました。

ちなみに、ここは携帯の電波が3Gでした。
なので、スマホで何もできませんでした。

時間もあったので、すぐ近くの海岸に出てみました。
それがトップの写真です。この先まで行って、思いっきり瀬戸内海を眺めていました。

うっすら見える、しまなみ海道



誰もいない、車も来ない、人の気配もない。
聴こえるのは、静かな波の音と、鳥の鳴き声。他は何もない。
屋外で、こんなに大きな海を目の前にして、その壮大さ、人の気配のなさから、一瞬、

「世界に自分しかいない」

ような感覚になりました。
人の気配って、屋外では消えないんですよね。
だから、これは本当に不思議な感覚でした。

たとえそれが錯覚だったとしても、一瞬そう思えると、人間ってかなり自由になるんですよ。

私はその場で、大の字になって寝転がってみました。
視界には、木も海もなく、青い空と白い月しかなくて。
歌ってみたり、ごろ寝したり。
世界に自分しかいないので、やりたい放題です。

それが、それだけのことが、すっごく楽しくって。

無意識に、日頃、人がいない場所であっても、どれだけ自分が人の目を気にしているのかを、この時初めて気が付いたわけです。

まだ、こんなに自由になれるんだなって。
自由ってキリがねぇなって。

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着いた時は、電波もなく、スマホがただのカメラになり、できることは何もないと思っていました。
もう少しどこかで遊んで来ればよかったとも、正直思いました。

でも、何もない場所には、「何もない」があって、何もできないと思っていた場所では、「何でもできる」ような気持ちにさせてくれるんですね。

ギチギチに予定を入れている自分を反省です。
これは性格だから仕方ないところもあるけど、たまには「何もない」場所に身をポイっと置くだけもいいかもしれません。

こんなふうに、ポイっと。

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