夢の世界へ
寝ているとき、僕はよく夢をみる。
比べる術もないので分からないがそこらの人より多くみている自信がある。
しかも夢を日常的にみているせいもあってか、その夢の内容によって自分がどんな精神状態かを推察するセルフ夢診断までやっている。
なんだか当たり散らかすように怒っている夢をみたときはストレスが溜まっているんだなと診断し、その日一日穏やかに過ごそうと心掛ける。すると、本当に穏やかに過ごせるのでこれは意外と良いほうに作用している。
夢をみると一口で言ってもそれは様々だ。
嫌な夢もあるし、最高に幸せな夢もある。現在と過去が入り混じったりすることもある。
単独ライブ前なんかは頻繁に"ネタが出来上がってないのに本番を迎えてしまった"や"当日お客さんが全然来ない"、"会場がなぜか大草原に変更になっている"といった嫌な夢をみる。
やはり夢というのは日常生活と密接に関係していて、それによってどういう内容になるのか決まってくるようだ。
僕はここ数日、連続でちょっとエロい夢をみている。
それはそれで最高でしかないのだが、夢の内容が日常生活と密接に関係しているとすると、僕が日常的にエロに接していることになる。
が、そんなことはない。
ノーエロノーライフの精神の人間だったらとっくに絶命しているほど身にエロが降りかからない。
ではなんでこんなに連続してエロい夢をみたのだろうか。
ちなみにエロい夢はスーパーレアで、普段のガチャではなかなか出ない。このアプリの運営はかなりケチである。改善してほしい。
そんななか、一つ心当たりがあるのが、バレンタインデーである。
今年のバレンタインデーは、僕らの大きなライブがあったこともあって例年以上に多くチョコをいただいた。
そのチョコを僕は最近ちびちびと食べる生活をしている。
もちろんこのチョコはファンの方が応援の意味を込めてくださったものだから、いわゆる義理チョコの分類なのだろうが、世間一般にいわれる義理チョコのカテゴリーの中でも本命チョコに極めて近いところに位置していると思っている。
同じ負け犬男子たちよ、俺の負けほうがまだ惨めじゃないんだ。
つまり、少しだけだろうがこのチョコには愛が詰まっているのだ。と、僕は思いたい。思わせてください。
そんな愛のあるチョコを食べたことによって、僕の中に気づかぬうちに擬似的な恋愛感情のようなものが芽生えたのではないかというのが、今回僕が連続してエロい夢をみれた要因であると僕は見立てている。
チョコをもらっただけで恋愛感情を抱いたというわけでは決してない。僕はそこまで童貞じゃない。勘弁してくれ。
ただ、このチョコをもらうという行為自体が恋愛を思い起こさせるのは確かで、ましてや普段から女気のない僕にとって、それはそうさせるに十分すぎるのである。
だから、僕は最上もがと恋人のようなキスをする夢をみたのだ。
だから、その翌日はここに記すのも憚れるくらいエロい夢をみたのだ。
僕はこう結論づけた。
こうなると僕も男だ。
またエロい夢をみたい。
こう思うに決まっている。
そして願いを込めて、僕は寝る前に一欠片のチョコを食べた。
また最上もがとキスがしたい。
ホールケーキを切り分けて僕のお皿にケーキを乗せるために僕に近づいた拍子にキスをしてくれたんだ。周りにみんないるのに。気づかれないようキスしやがってよ。なんだお前。またあれをやってくれ。おやすみ…。
みた夢は、アルパカに触ろうとしたらそのアルパカがいつの間にかパグに変わっていて、(いやパグじゃん)と思いつつ「可愛いねぇ~」と撫でる夢だった。
可愛い夢だった。当初の目的のエロい夢ではなかったけどまぁよしとしよう。パグ可愛かったから。
全然、全然、悔しくなんかないんだから…。
今日はどんな夢をみるのだろう。
今日もまたチョコを食べてから寝てみる。
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