【書く習慣 1カ月チャレンジ】これまで夢中になったモノやコト【Day14】
私が夢中になっていたことは、「文通」だった。
小3の6月、親が離婚した。それに伴って私は転校することになった。
私が通っていた小学校は確か、1年から2年に上がる時はクラス替えがなくて、3年生になった時にクラス替えをした。
3年生になって仲良くなったYちゃんが、転校する時に手紙をくれた(確か)。
おそらく、その手紙に返事を書いたことをきっかけに、私とYちゃんの”文通”が始まった。
今、10代とか20代前半の子がもしこの記事を読んでくれていたら、
”文通”ってピンと来ないかもしれない。
私が小学生だった約30年前は、インターネットが普及していなかった。
スマホなんて存在しなかったし、携帯電話はあったかもしれないけど、持っている人を見たことがない時代だった。
だから、離れた友達や家族と連絡を取るのは、家に備え付けの固定電話か手紙だった。
手紙のやり取りをすることが、”文通”。
私が引っ越した先は同じ市内だったから、大人からしたら全然たいした距離じゃない。車で20分もあれば着く。
だけど子供にとってはとても大きな距離だった。
Yちゃんとの手紙の内容は、たわいもないことだったと思う。
正直ほとんど内容が思い出せない。
正月くらいに夢にシャ乱Qのつんくが出てきて、それからつんくのファンになった、という話は覚えている。
転校先の学校では、仲間外れにされたりしたこともあったが、
学校から帰ってきて家のポストをチェックして、Yちゃんからの手紙が届いていたら幸せな気分になれたのだ。
Yちゃんとの文通をきっかけに、私にはある欲望が生まれた。
「もっと知らない土地の子とも文通してみたい」。
当時は雑誌に文通相手募集欄があった。
読者投稿コーナーの中の1コンテンツとして、文通相手募集コーナーはあった。今からしたら考えられないことだが、フルネームと住所が載っていた。そこを見て、よさげな相手に直接手紙を送り、相手は受け取った手紙を見て、気に入れば返事を送る。そんなシステムだったように思う。
そうして私は、北海道にいながら、山梨県と神奈川県と大分県の文通相手をゲットした。山梨県の子は、福岡県の子とも文通していて、なんでかよくわかんないけどその子を私に紹介してくれた。
福岡県のTちゃんとは気が合って、すごく仲良くなった。
お互いの写真を交換したり、電話で話したこともある。
はじめて聞いた福岡弁?は、すごくかわいかった。
こうして九州にまで文通相手を作った私だったが、それだけではとどまらなかった。
小学校高学年の頃だったか。
なかよしか、りぼんか、はたまたマイバースデイだったのかピチレモンだったのかは忘れたが、雑誌の裏表紙の「日ペンの美子ちゃん」がよく載っているところに、「海外ペンパル」の広告も出ていたように思う。
伯母がちょろっと英語や海外に興味を持たせてくれていた影響で、
私は海外ペンパルにも手を出した。(ペンパル=文通)
海外ペンパルは、月に数百円の会費がかかるのだが、おこづかいからそれを支払った。
英語なんて習ってもいなかったけど、海外ペンパル会社が入会特典としてプレゼントしてくれた例文集を参考にしながら、なんとか英語で手紙を書いていた。
今みたいに「ニッポーン!ファンタスティック!カワイイジャパン!」みたいな時代じゃなかったので、欧米圏からは手紙を送ってもほとんど返事はこなかった。(今にして思えば英語力とか郵便事情とか他にも理由はあったかもしれない)
それでも、韓国と台湾とギリシャに文通相手ができた。
どの子とも、たいした話はしていない。
こんなテレビが面白かったとか、今好きな人はこんな人だとか、
そんなんばっかだったと思う。
でも、内容だけじゃなくて、
便箋選びとか、使うペン選びとか、
「〇〇ちゃんへ」の書き方とか、時にはちょっとしたもんを同封してたりとか、
内容だけじゃない、非言語的コミュニケーション的な部分も多かったと思う。
中学校か高校くらいでやりとりはほぼ途絶えてしまっていて、
今どこで何をしているのか知る由もないが、
会ったこともない友人たちは、確実に私の心を支えてくれていた。
どうもありがとう。
当時の手紙を読み直すのは、間接的に自分が何を書いていたかが読み取れることもあって恥ずかしくてなかなかできないのだが、手紙自体は実家に今でも保管してある。(祖父が知らないうちに捨ててたりするかもしれないので、全部ではないと思うけど)
先ほど、「やりとりはほぼ途絶えてしまって今どこで何をしているのか知る由もない」と書いたが、
20代前半のどこかの誕生日、Facebookで福岡県のTちゃんから友達申請が届いた。
私のことをわざわざ探してくれたことが、すごく嬉しくて感動した。
繋がってはいるくせに、勇気が出なくて会いにいけないヘタレの私なのだ。
(かわいくてリア充ぽいから陰キャよりの私は会うことに気後れしてしまっていた)
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