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【て #8 / あし #26】手の指が3本で生まれてきた娘のために
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浅原 ゆきさん(前編)
多くの人と違う形の手足で生まれてきた子どもたち、家族や当事者を支援するNPO法人Hand & Foot。2013年に結成され、現在、全国から1300を超える家族が情報交換・交流コミュニティに参加する。
立ち上げたのは、代表理事を務める浅原さん。手の指が3本で生まれてきた娘さんのために「欲しいものをつくる」過程が、今の形につながった。
現在小学校6年生の娘さんは三人目のお子さんで、浅原さんは「自分に障害のある子が生まれてくる想定は全くしていなかった」
出産時は、初めての逆子で帝王切開。「痛いのが嫌いで、手術も怖い。でも生まれてさえくれれば、それも吹き飛ぶだろう」と必死で成し遂げた。しかし、旦那さんの口から投げかけられた言葉は、思いもよらないものだった。「手のこと、聞いた?」
当時を振り返る浅原さんの言葉からは、自分の中で消化しきれない形容しがたい感情の様子が見えてくる。「麻酔で夢かと思うぐらい現実味がなくて」「頭が真っ白で時間が止まった」「ショックを超えて、今まで感じたことがない絶望のような」「こんなに頑張ったのに、なんでうちの子なのか」「やり直したいぐらいまで思ってしまって」
そんな中で追い打ちをかけるように、看護師さんから「薬とか飲んだ?」と投げかけられる。もちろんそんなことはないし、振り返れば配慮の無い発言ではあるが、「当時は、自分のせいなのかと責めた」
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でも、出産後に初めて抱っこすれば、もちろん「かわいい」。でも、かわいいが故に、「同時に将来がすごく不安になった」。同じような子はいないか、治療法はあるのか、自分の手を移植するなど「何かできないのか」、夜中まで情報を検索し続けた。
でも、情報は圧倒的に乏しい。1つ2つ似たようなお母さんのブログを見つけても、何年も前に更新が止まっていて、「(わが子に)これからどんな生活が待っているのか、未来が想像できなかった」
「先が真っ暗な状態」で、浅原さんは匿名でブログを書き始める。それは当初、娘さんのことを発信したいわけではなかった。「自分の悲しみを周囲に見せて、かわいそうだと思われたくない。でも、心の中では悲しくて」、気付かれずに感情の行き先を求めた。
しかし、それを続けるうちに、娘さんと同じ時期に生まれた同じような境遇のお子さんをもつお父さんやお母さんが検索で見つけてくれ、コメントしてくれるようになり、家族同士のやり取りが少しずつ始まることになる。
ここから、浅原さんが娘さんのために「欲しいものをつくる」過程が始まった。
例えば、娘さんの手の指は、見た目は3本だが、そのうち2本は生まれつきくっついていた。使いやすくするために2本を分ける手術をすると、分けた部分の皮膚を補うために足の内側の皮膚を移植することになり、移植元の皮膚はケロイドのようにただれてしまう。
そのまま残ったらどうしようと不安になるが、その状態の写真をブログに乗せて相談できるかと言えば、そこまでオープンにするには抵抗がある。「(家族同士が)通じ合えていたのに、具体的な様子を見せ合えないことがもどかしかった」
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完全オープンではなく、パスワード付きのアカウント同士がクローズドに情報交換・交流できるサイトであれば、写真だけでなく、病院の情報などもやり取りできる。
アイデアを共有して「入りたい人、いますか?」と投げると、良い反応が得られ、現在のNPO法人Hand & Footで運営するコミュニティの原型が始まった。
それまでのブログの更新も止めて、コミュニティの存在を知らせると、100家族、200家族と参加数はどんどん増えていった。
さらに、浅原さんは、周りと少し違う自分に気付き始めた娘さんに「早くから一緒の人がいると知ってほしかった」。そうコミュニティに話すと、他のご両親も同じ。20-30家族が集まってのイベント開催が始まった。
娘さんが、保育園からの友達が一人もいない小学校に入学することになり、「変って言われないかな」とすごく不安になる時期があった。その次の年から、同じような親子のために「入学前相談会」を開くようになった。
大きくなれば、「親に言えずに子供同士で話したいことも出てくる」。だから、数時間のイベントでバイバイするのではなく、「お泊り会」も開催するようになった。別れ際に寂しくて泣いちゃうほど、子どもたちは楽しんだ。
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(後編に続く)
ここまで読んでくださった皆さまに‥
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