土壌断面研修会2
2018年8月21日(月)に河西郡中札内村にて土づくり勉強会 断面研修会を開催いたしました。 今回は、長いも栽培履歴のある地点において土壌断面研修を行い、土壌の成り立ちを知るとともに栽培管理の影響によって土壌がどのように変わるのか学ぶことを目的としました。
始めに、南北方向にユンボで穴を掘り、土壌が混和されていない地点を探し出しました(畝は東西方向)。その後、一直線上に低い地点(A)と高い地点(B)の2カ所においてスコップで穴を掘り、断面調査を行ないました。講師は、帯広畜産大学の谷 昌幸 教授と木下 林太郎 特任助教です。
講師から断面調査地点の選定方法と穴の掘り方のレクチャーが行われました。参加者が実際に穴を掘り、土の硬さや色、土性などを体感しました。その後、A地点およびB地点の両方において、土壌の特性、栽培による土壌の変化などの解説を行いました。 低いA地点では、表土戻しが行われていたため、その影響で表層が60cmと厚くなっていることや、サブソイラの物理的効果が確認されました。
高いB地点では、表層の下に火山灰層(恵庭a)が確認されました。この層はリン酸吸収係数が高く、CECが低いため、表層と下層をトレンチャーなどで混和してしまうと、本来の土壌特性が変わってしまうことが予測されました。リン酸吸収係数が上がるため、リン酸が効きづらくなり、CECも低くなるため養分の保肥力が下がる可能性が考えられました。
長いもを栽培することによって、物理的な影響だけではなく、化学的にも大きく影響を受けることを学びました。
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