EVENT REPORT#5【しごとととごし#1】川人寛徳さん×山口敏正さん
10/8開催:「しごと」と「とごし」での暮らしを考えてみる、第1回目のイベントレポート
今回はTHE CAMPUS FLATS TOGOSHIでの新しい試みとなる、「しごとととごし」第1回のイベントレポートです。
「しごとととごし」とは
前から読んでも後ろから読んでも、しごとととごし。
そんな言葉遊びに着想を得て、THE CAMPUS FLATS TOGOSHIや戸越公園の街に暮らす方からお話を聞きながら、日々の「しごと」や「とごし」での暮らしについて、ゆるやかな雰囲気で考えてみようという企画です。
ー「とごし」から未来の経営者が生まれるかも?
経営者である川人さんは、FLATSへの入居の決め手についてこう語ってくれました。
「うちの会社は社員の年齢が20代より上だと40代半ばまで飛んでしまうことが人事的な課題で、元々は自身の会社に入って一緒に働いてくれる人を探していました。FLATSの『プロトタイプする暮らし』というコンセプトを知って、これだ!と思いました。今思っても、FLATSに暮らしている人たちは、このコンセプトに共感していることもあって、尖っている、言葉を選ばずに言うと変な人が多いんですよね(笑)」
入居者の兄貴的な存在でもある川人さんは、他の入居者の方に声をかけて入居者同士でのイベントを企画することも時折あるそうで、先日は入居者やその知り合いを募り、ビジネスを楽しく学べる「マネジメントゲーム」というプログラムを実施されたそうです。
「これまでの参加者だと一番下だと小学3年生もいたんですが、やっていくうちに決算書が書けるようなレベルにまでなっていきます。最後には小学生が本当の経営者に『もっと固定費抑えないと』と言っていたりもしました(笑)」
中野さん
「アメリカでは子供のころから、人生ゲームの延長戦のような『モノポリー』というゲームをやって育つそうで、この話を聞いてビジネスで日本はアメリカには勝てないなと思ってしまいました」
川人さん
「そうなんですよね。日本では幼少期にビジネスに触れる機会がほとんどないなと感じています。ゆくゆくは子供たちにマネジメントゲームをもっとやってもらえるようにするなど、教育面にも広げていけたらなとは思っています。」
中野さん
「このあたりは子供も多いですし、ビジネスに触れる子供が増えれば、『とごし』が未来の経営者をすごく輩出する街になるかもしれないですね(笑)」
ー街の方から見た「とごし」とFLATS
昔から「とごし」に暮らし、戸越公園駅前南口商店街の副会長も務めている山口さんは、街のこれまでとこれからについてこんな風に話してくれました。
「今となっては『とごし』と言えば戸越銀座を思い浮かべる人が多いですが、昔は戸越公園が品川区の中心と言われていたぐらい、地理的な意味も強いですが、すごく栄えていた街だったんです。これからは戸越銀座に負けないくらいに、戸越公園を盛り上げていくことが目標です。」
また1年前に完成したFLATSについても、「まだ知らない人も結構いるけど、人が集まっているときには『何してるんだろう?』と興味は持っていると思いますよ」と教えてくれました。
「FLATSの構想段階から話は聞いていて、昔ながらの商店街に新しさが入ってくることには期待していました。今回の「しごとととごし」イベントのように商店街とFLATSでコラボレーションしていくことは少しずつできているので、これから地域のイベントなどを通して少しずつ連携していきたいなと思っています。」
ーみんなで同じ「しごと」をしてみると
イベントも終盤に差し掛かった頃、商店街での行事の話になり、山口さんが過去にやっていた「芋煮会」のことを教えてくれた。
山口さん
「商店街の人たちもたくさん協力してくれるイベントでした。うちも当時はお昼過ぎにはお店を閉めて、そこからずっと里芋の皮をひたすらむいていました(笑)」
川人さん
「そんなに大仕事だったんですか(笑)」
山口さん
「一番大変なのは皮むきの工程だと思います、すごい滑るし(笑)。なので途中から近くに住む人も手伝ってくれたりして。みんなでやると大変さを共有できたり、作業をしながらいろんな話もするので仲良くなっていくんですよね。」
中野さん
「FLATSの前で里芋の皮むきをしていたら、通りすがった人が声をかけてくれそうですよね。」
川人さん
「確かに、この街にはそういう人の温かさがある気がします。商店街とFLATSが連携して、来年ぐらいに芋煮会がもしかしたら復活するかもしれないですね(笑)」