私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (13) Guy Fawks Night
“Remember remember
the 5th of November
Gunpowder, treason and plot.
I see no reason
why gunpowder, treason
Should ever be forgot.”
11月5日は、Guy Fawkes Night または Guy Fawkes Day といわれる行事が、北アイルランドを除く各地で開催される。これは、1605年、イングランドで発覚した the Gunpowder Plot (火薬陰謀事件) に関わった “Guy Fawkes” という人物に由来する。
1603年、Queen Elizabeth I が後継ぎのないまま崩御し、スコットランドの Queen Mary の息子である King of Scotland, James VI が、King of England, James I としてイングランドとスコットランドの両方を治めることとなった。
国王ジェームス1世は、国教会優遇政策を推し進め、弾圧を受けたカトリック教徒の間で国王暗殺計略が持ち上がる。そして、ガイ・フォークスを含む13人のカトリック教徒が、上院の開院式に出席する国王ジェームス1世とその王族及び国会議員を爆殺するべく、the Palace of Westminster (the Houses of Parliament) の地下の石炭貯蔵室に火薬を詰めた樽を運び込んだ。
ところが、カトリック教徒の William Parker, 4th Baron Monteagle へ届けられた匿名の書簡からこの計略は発覚。火薬樽の見張りと点火の任を受けたガイ・フォークスは逮捕され、拷問の末に最高刑を受け、処刑された。
11月5日が近づくと、子供たちは、ぼろ布などありあわせの材料で作ったガイ・フォークスの人形 ”Guy” を引き回し、“A penny for the Guy!” と道行く人たちにカンパを募って花火を買うための資金にする。
当日、広場で人形は焚火で焼かれ、そして、人々は打ち上げ花火を上げ、歓声を上げて楽しむ。
祭りには由来というものがあるが、Guy Fawkes Night には、こういう歴史的事件が背景にあるのだ。
英国では、花火は秋から冬にかけての風物詩。
近所の裏庭からもロケット花火の大きな音が聞こえてくる。
ガイ・フォークスは立派な髭をたくわえた、赤毛の身体の大きな、体格のいい男だったそうで、「男、やつ」を意味する “guy” は、彼の名前に由来する。
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