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子宮鏡下手術、決意したものの、まさかの手術できない!?

子宮鏡下手術を決意するまで、その1
子宮鏡下手術を決意するまで、その2
手術当日の話

2019年12月24日 総合病院婦人科 初診

かかりつけの婦人科クリニックから紹介してもらった病院へ。
名前付きの紹介状だったため、先生はもう決まっていた。50歳くらいの女性の先生。

ドキドキしながら診察室へ入る。

第一印象は、サバサバした印象の先生。
その後の印象は、ちょっとせっかちだけど、とても真面目な先生。
私が何かを質問して、曖昧だったとき、ちゃんとどこかに電話して確認していた。


紹介状とこれまでの経緯を話す。
早速、エコー(超音波検査)をすることに。

問題の粘膜下筋腫と子宮内膜ポリープを見つける。
子宮の外にある筋腫も見える。

先生からは、左卵巣のチョコレート嚢胞については触れられなかったため、自分から伝える。

「あぁこれですね、言われなければわからないくらいですね」

そうなのか。変わらず1cm程をキープしていた。

エコーが終わって、診察室へ戻る。ここでまさかの事態に!!


「ポリープは取れますが、筋腫の方はエコーだけだと取れるか判断できません」


まじかーーーーーー!!!!!!!

子宮鏡下手術で粘膜下筋腫を取るには、突出率(子宮腔内にどれくらい飛び出しているか)と、筋腫サイズが重要となる。
サイズは問題ない。が、取れるほど突出しているか、エコーだと微妙なところだそう。。。

後日、MRI(造影剤あり)を撮って判断することになった。

もし、子宮鏡下手術では取れないとなった場合。
私は36歳(当時)、独身。

「開腹してまで取るというのは勧められません。〇〇さん(私)の子宮はまだまだ使う可能性、十分あると思うので。この筋腫が原因で不妊になるかも今はまだわからないですよね。多少辛いくらいなら我慢して頂いて。ポリープを取るだけでも良くなるかもしれないですし

、、、。いや、もう2年我慢して耐えられないから決意したのです。苦笑。悲しいかな、子宮を使う予定もまったくないけれど。
とはいえ、開腹するというのは自分としても抵抗がある。

これは元々のかかりつけの先生にも言われたけれど、腹腔鏡手術も中で切っていることには変わりないそう。
開腹手術や腹腔鏡手術をすると、妊娠したときに自然分娩が難しくなる、妊娠中に傷跡が裂けてしまうことが稀にある、とのこと。
子宮鏡下手術は、膣から取るからこういうデメリットはない。

婦人科の先生というのは、妊娠、さらには自然分娩を第一に考えるものなのだなと思った。

とりあえず、この日は血液検査だけした。
MRIは混んでいるようで日が開いて2月。血液検査の結果は年明けに電話して聞くことになった。
(貧血などは問題なし、CA125は39で少し基準値オーバーしていた)

モヤモヤしたクリスマスイブとなった。。。
ググると、突出率50%というのが一つの目安だけれど、術者にもよるよう。

元々のかかりつけの先生は、前から下から取れると言っていた。自分なら取れる、という意味だったのか、エコーの見立てが優れていたのか(最終的には突出率もクリアして手術できた)。

どうにか子宮鏡下手術で取りたい!!!

子宮鏡下手術ですら、ビビって決断するのに2年もかかった。
するかもわからない妊娠うんぬんより、開腹する決意なんてできそうにないし、先生にも勧めないと言われた。
どうしたものか。。。

我慢の限界までズルズルしてしまった自分もいけないのだけれど、もう耐えられない。一刻も早くどうにかしたい。

あまり突出していない状態でも手術できそうな病院、先生はいないか、ひたすらネットを探す。

一つの論文を見つけた。突出率が50%以下の症例を集めたもの。

きたーーーーー!!!!

もしMRIの結果、取れないと言われたら、この論文の病院を紹介して欲しいと言おう。

人生初のMRI

2020年2月。
MRIも造影剤も初。何なら点滴すらしたことがない。
これまでの人生最大の医療行為は、埋没した親知らずの抜歯。

検査の数日前からブルーな気分。
当日は点滴の針刺しの段階から、震えが止まらないくらいビビってしまった。情けないことこの上ない。
看護師さんがなだめてくれたけれど、震えが止まらず。。。もう本当に残念だったと思う。

針が刺さった状態で歩くというのも信じられなくて、ロボットみたいになっていた。

点滴の針を刺したのは研修医の先生だった。
これまでたまに1回で採血を取ってもらえないことがあって、本当に申し訳ないけれど、
(大丈夫か!?ベテランの人がいいよー泣)
と思ってしまい、さらにビビった。

私の失礼な心の声とは裏腹に、左肘の内側から一回で針を刺していたし、その後、青くなることもなかった。
この研修医の先生は、手術当日の針刺しもしてくれたけれど、このときは右腕から(利き腕の方が血管が太いんだとか)ちゃんと一回で刺していた。

気分が悪くなったら知らせてください、と言われ、いよいよMRIの機械へ。
下腹部から腹部のあたりに、重しのようなものが乗せられた。
造影剤を入れるのは後半だそうで、入れるときに知らせるとのこと。

撮影開始後しばらくしてから、胃のあたりがムカムカするような気持ち悪さが出てきた。

「まずい、気持ち悪い。まさか造影剤アレルギー!?」

数秒後

「いや、落ち着け自分!まだ造影剤は、いれていない!!!」

この検査の前に、ハンバーガーとポテトというジャンキーな食事をしていた。普段ジャンクフードを食べることはめったにない。
原因はこれだろう。苦笑。
情けなさ過ぎて、そんなことで中断できない。耐える。
気持ち悪いなか、息を止めるのが辛かった。

そのうち造影剤も入り、無事に撮影終了。

終わったあとは解放感でルンルンだった。
あとから副作用が出た場合のために、連絡先や注意点が書かれた紙をもらっていた。
でも気分も悪くないし、これまで自分がアレルギー体質だと思ったことがなかった。油断して、帰ったあとに紙を捨ててしまった、、、

副作用が時間差で出るなんて思わなかった、、、紙をよく読んでいなかった。
もう本当にこのMRI検査には、いい記憶がまったくない。

副作用が出た。

最初は点滴をした方の腕に、湿疹が出た。
何かにまけたかなと思っていたら、数日内で逆側の腕や両足に広まった。
ググって、造影剤の副作用だと気づく。
連絡先を捨ててしまったため、代表電話から取り次いでもらい、その後、受診。
造影剤の副作用だと認定され、今後、どこか受診するときは必ず伝えるように言われる。
湿疹自体はステロイドを塗って、しばらくしたら治った。痕も残らなかった。

この造影剤アレルギー。乳がん告知後、不便なことを痛感した。
ビビり過ぎと胃の不調が原因とかないのかな、、、気を強くもって受けたら大丈夫とかないのだろうか。

手術できるか!?

苦労して受けた、生涯最初で最後となったかもしれない造影剤入りMRIの結果。

50%以上、突出しているとのことで、取れることに!
良かったーーーー。

一応、先生に、万が一のときに備えて調べていた論文のことを伝えた。

「(その病院に)話聞いて来ますか?」

と言われたけれど、ここで手術できるならそれでOK。
早くしたい。

子宮の外に残っている筋腫は取れないことや、一般的な手術時のリスクなどの説明を受け、手術が決まる。
3月上旬に決まった。
一時はどうなるかと思ったから、日程が決まってホッとした。

2019年末からこの病院へ通いだして、段々と雰囲気が変わっていったことを感じていた。
ある時から、いたるところにアルコール消毒が置かれ、入り口では検温するようになった。
入院時は基本的に面会NG。

3月から、全国の小中高が休校となった。
私の手術はそれからすぐだった。

入院した日に、「今入っている手術は、残業することになっても全部実施する方針です」と言われた。
オペ室のスタッフが集まらないと手術できないため、開始時間は約束できないとのこと。
手術してもらえるだけでありがたい。もう本当に感謝しかない。

この病院はその後ほどなくして、診療や検査を制限していた。
貧血になっていない良性疾患の私は、制限下ではすぐに手術できなかったかもしれない。
その後、乳がん告知となり、悪性腫瘍の治療を待つ気持ちは、身をもって悲しいくらいによくわかる。
制限のある中で、良性腫瘍の患者さんより、悪性腫瘍の患者さんが優先されるのは当然だと思う。
が、たとえ良性腫瘍でも、本人からしたら症状があれば辛い。これも本当に身をもってわかる。

不要不急の手術なんてない、の一言に尽きる。
一日も早く、コロナ渦が終息することを祈るばかり。

(参考)MRIでの各筋腫などのサイズ

手術対象↓
粘膜下筋腫:15mm(手術後の病理では18mm)
子宮内膜ポリープ:10mm

手術対象外(残るもの)↓
筋層内筋腫:4cm
漿膜下筋腫:小さいものが2個
左卵巣に12mm大の出血性嚢胞(チョコレート嚢胞)


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