【ザンリーグ観戦記】ドラゴンの腕でつかみ取る【企業リーグ2023グループA#12】
文:億尾ほうこ
前半戦も終わりに差し掛かろうとしているところ
プラス圏への復帰を狙いたいSuneightから、新川綾乃選手
なんか手に持ってます
一体何でしょうか
拡大してもよくわかりませんでした
謎のアイテムの効果は果たしてあるのか
東家に座ります
Suneightの復活は望ましくない、現在首位の令和の虎
岩井社長自ら押さえつけにかかります
気合十分
ここでトップを取れば前半戦の首位での折り返しは堅いでしょう
全体順位にも気をくばっています
そして今日の注目選手は現在3位のドラゴン細井よりドラゴン細井選手
序盤は松本福田の両選手に任せていましたが、この勝負所で社長自ら参戦です
噂によると、打牌が遅いだのチーをしてしまうだのかなり実力が不安視されています
そんな中でも持ち前の頭脳で勉強して三麻の理解度を上げて来たとのこと
岩井社長に宣戦布告して卓につきます
果たしてどんな対局になるのでしょうか
荒れそうな予感
不安に付け込む
東一局、細井選手の打牌にちょっと不安が見られます
ここから打🀗
🀖引きによって両面搭子を作ることができれば、2面子1対子に加えて2両面を作ることができます
四麻であれば役牌🀅はとても強いですが、チーができない三麻では副露がさほど強くないため役牌の価値が下がります
日頃から四麻を打っているということもあって、浮き牌の価値比較がまだ三麻に対応できていないかもしれません
また、上手く対応できていない選手がもう一人
東家の新川選手
🀖切れば完全一向聴ですが、ここから打🀟とします
🀟先切りによって🀞🀡を他家から釣り出しやすくなる効果はあるのですが、ツモ損無しのルールではリーチしてツモった方が強いので、ロンアガリを軸にした手組はしない方が良いです
両面両面の一向聴でも強力と言えば強力ですが、一向聴での受け入れ4枚差(今回の局面では3枚)はかなり大きいです
社長二人に囲まれてメンタルが不安定になってしまったか
二向聴でのミスと一向聴でのミスでは一向聴時の方が俄然大きく響きます
新川選手が🀟の縦引きを裏目っている隙に
細井選手が追い越します
🀝引いて聴牌
🀐と🀄の双碰待ちで即立直
このリーチを受けた親番新川選手
両面三面張の一向聴ですが、現物の🀏の対子落としを選択
リーチに対して迂回しながら攻め時を探ります
そして、新川選手が細井選手のアガリ牌の🀄を掴んでしまいます
自分の手は一向聴ですが生牌の🀄をリリース
細井選手のリーチ中赤花表で満貫のロンアガリ
まずは一撃決めていきます
ドラゴン細井選手、ここまでの所作には全く淀みがありません
遅いといったうわさはもしかすると何らかの情報操作だった可能性があります
わずかなチャンスをつかみ取る
東二局、親番となった令和の虎岩井選手
目下ライバルの細井選手にアガられている場合ではありません
それなのに、西家の新川選手が先制リーチ
この手牌から🀟切って🀚🀛の双碰待ちです
ちょっと待った
筒子の形によく注目しましょう
22334567789です
これを22+334567789→22+334567+789
こう分けることで真ん中の部分で三面張ができることが見て取れますね
つまり、🀛を切れば🀚🀝🀠待ちです
🀚🀛よりも🀚🀝🀠の方がアガリ牌の枚数が多いですね
更に言うと平和という役も付きます
一向聴時のミスも影響が大きいならば、聴牌時のミスはそれはかなり大きなミスとなってしまっています
先制リーチを受けた社長二人は一見ピンチなのですが、実は逆にチャンスになっています
こういったチャンスを逃さないのが社長たる所以
岩井選手、親番で追っかけ立直です
🀜を切っての嵌🀟待ち
モロヒです
この双碰リーチ対嵌張リーチ
どちらも愚形ということで、山には0対1です
なかなか決着がつきません
長引けば長引くほど、この人がじっくり絡みついてきます
細井選手、なんと3段目の終盤に🀙🀜待ちの両面聴牌
字牌対子を切って、現物を切って、丁寧にこの聴牌まで持ってきました
最後に押す🀕は生牌ですが岩井選手には中筋、新川選手に対しても🀗のワンチャンスで押せるラインです
ただの聴牌なら押しにくい牌ですが、ドラの役牌🀄を暗刻にしており出あがりのできる跳満で打点が十分にあるためしっかりと見合います
2軒リーチなので🀙🀜がたとえ5枚見えだろうとオープンリーチをする選択肢もありますが、それでもダマテン
🀛🀞が2人に対して尋常ならざる危険度なので、🀛🀞を引いた際にオリる選択を取れるように構えました
かなり現実的なバランスの良い麻雀です
この三軒聴牌の結果は
岩井選手がラス1の🀟を力強くツモ
リーチツモ赤花で満貫のツモアガリです
イカサマ発動?
ちょっとした事件が起きたのが続く東二局一本場
岩井選手が先制聴牌を入れます
一盃口の嵌🀚待ち
これをリーチしないのが社長流といった感じです
なぜリーチをしないのか
それは役満へ続く手替わりがあるからです
🀖🀗🀙🀛を引いた場合、聴牌を維持したまま四暗刻の一向聴にできます
つまりこの手は聴牌というより役満の二向聴なのです
巡目が早いということもあって、かなりワクワクできる役満狙いですね
狙い通り、6巡目には🀛を暗刻にします
これで🀕🀘🀙待ち
🀙はツモでしかアガれませんが、🀕🀘ならロンでも三暗刻が付くのでアガれます
🀕🀘ツモはもうあがるしかなさそうですが、🀙ツモだけは四暗刻単騎に手替わりするので、この手順を踏んだ以上はアガらずが見られるかもしれません
そんな折、事件が起こります
岩井選手、持ってきた筒子を盲牌だけして
向きを変えて置いたと思いきや徐に嶺上牌に手を伸ばします
なるほど、暗槓をしたのですね
そして、岩井選手が嶺上から手繰り寄せたのは🀙でした
岩井選手はこの🀙を手の中へ
ツモアガリの際にはツモアガリした牌を分けて置くのがルールです
そのアガリ牌を手の中に入れたということは、あがらないという意思表示に他なりません
🀙ではアガらずに四暗刻へ向かいます
嵌🀚でリーチを打たなかったからこそたどり着いた役満聴牌
巡目も早いですし、四暗刻単騎なので待ちを自由に選べるという点でもそれなりの和了率が見込めます
と思いきや
岩井選手は倒牌
アガリを宣言します
ツモ嶺上開花三暗刻花1で満貫のツモアガリ
🀙を1度手牌の中に入れてしまっており、リーチ後だと振聴隠しの疑惑によりチョンボになる可能性もあります(※競技規定を確認したところ、記述なし)が、今回はリーチをしていないため特に問題はありません
ただ、このアガリには気になる点がありますね
岩井選手は、🀞を暗槓して嶺上開花をアガったわけです
つまり、岩井選手の右手の部分には🀞が4枚あるということです
あれ、この局のドラって
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