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【ザンリーグ観戦記】卓上のハンターはスジの罠を張る【企業リーグ2023グループA#11】
文:億尾ほうこ
グループAは1/3を終えて上位と下位が大きく離れる展開に
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各チームまだ10戦以上残ってるとはいえ、下位に沈む2チームはなんとかマイナスを少しでも減らしておきたいところ
11戦目となる今回は、首位VS下位2チームという構図
首位を走る令和の虎からはモロヒロタ選手
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虎ポーズで入場
下位の2チームを餌にして独走態勢を整えにいきます
ここでトップを取ることで下位2チームを沈めたままにできるため、レギュラーシーズンの3位以上での通過のビジョンを描きやすくなります
そんな虎に食べられたらたまったものではない
Suneightからわき選手
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企業リーグのオーディション大会を優勝したそのトップ力を発揮するしかありません
同じく食べられたくないNEW GENERATION GROUPからはリュウノスケ選手
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ここまでの2戦で麻雀初心者であることが露呈してしまっています
モロヒロタ選手とわき選手の両選手からかなり狙われる立場であることは間違いありません
逆に言うと、ここをラスらずに耐えることができれば大きな成果ともなります
いったいどんな結末になるのか
闘牌の開始です
虎の耳は聞き逃さない
東一局、真っ先に動いたのは南家のモロヒロタ選手
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2巡目に🀃をポン
いきなり食ってかかります
モロヒロタ選手の手牌は決して高くありませんが、親番のわき選手や花牌を2枚抜いているリュウノスケ選手の手を蹴ることができそうな形の良い二向聴です
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この🀞をツモ切り
🀝🀠の両面を固定します
この両面固定は効率的には結構な疑問手です
3対子あるうちの🀗🀛🀜のいずれかをポンした場合に、どれかの対子を切っていくことになるのですが、その対子落としの1枚が安全でもなく手牌に寄与することもなく浮きっぱなしになってしまいます
🀛か🀜を切っておけばどの対子をポンした場合でも完全一向聴に受けることができるようになります
🀛🀜の対子が選べないというのもわかるのですが、🀛🀜の選択を保留したように見えて🀞を見切っているので、ロスの枚数も変わりません
このような🀛を引いてきた時に結局対子の選択をしなければならなくなります
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🀗か🀜か
かなり難しいですね
モロヒロタ選手はここから打🀟としました
打🀟とすることで、🀠の受入れは無くなります
この受け方にも懸念点があり、🀒🀕から埋まった際には双碰待ちになってしまう点がかなり不満です
🀜の状況は全く不明ですし、わき選手が🀔を切っていることから🀗がほんのわずかに悪いです
双碰待ちに対して、副露に押してくるであろうわき選手からとらえられる可能性が高い🀠を含む🀝🀠両面がそれなりに優秀です
しかし、この🀟切りにも大きなメリットがあります
🀠の3枚の受入れが減りますが、🀗🀜の4枚分の受入れが残ります
つまり、🀗🀜のポンテンが取れるようになります
この速度アップは優秀ですね
ポンができる上に見た目枚数も多いということで、最速聴牌を狙っていく形に構えます
そして更に独特な選択を見せたのは次の待ち取りです
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🀒を引き入れて、打🀜
双碰待ちではなく嵌張待ちに構えます
一般的にはここは双碰待ちに取る方が優秀です
待ちの優劣はほぼ変わらず、🀖🀚🀛🀝の4種類で双碰からの両面変化があります
ここで嵌張待ちに取った場合には自分から5枚見えている🀛🀟の2種しかありません
打点面では嵌張待ちの方が確かに優秀ですが、それ以外にもこの判断の根拠はありそうです
ちょうどこの後の予想屋マスターチームの実況にヒントがありました
解説席に座る予想屋マスターの平出社長は、選手の控室でNEW GENERATION GROUPの桑田社長がリュウノスケ選手に「赤切れ」とアドバイスをしていたと証言しています
収録をしているスリアロスタジオの控室は2つしかないので、この話をモロヒロタ選手も聞いていたことでしょう
赤を切るというアドバイスをリュウノスケ選手が実行した場合、かなり狙える待ちになっている可能性が十分にあります
モロヒロタ選手の、卓内の情報だけで戦わず使えるもの全てを使っていく強かな戦法です
しかし、赤🀝は姿を見せることなくこの局は流局となりました
狙いを定めた🀝を喰らうことはできませんでしたが、その次局
モロヒロタ選手が🀚🀝待ちでリーチします
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ちょうど先ほどリュウノスケ選手から打たれたばかりの🀝です
リーチに対しても打たれるかはかなりあやしいですが、それでも容赦はしません
そして、これをツモアガリ
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🀝ではないものの、より良い白ぽっちによるツモです
全赤のザンリーグでは白ぽっちを赤ドラに取ることができます
これにより立直ツモ赤1花1表1裏1で跳満2枚のツモアガリとなりました
モロヒではない
ぽっちツモで親番を持ってきたモロヒロタ選手
しかし、配牌はいまいちです
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辛うじてある両面も2度受け嵌張付き
対子も4つでオタ風と端牌なのでどうしたって和了できなさそうです
ということで、モロヒロタ選手は打🀠として役牌の重なりと七対子を見た進行としました
この手は🀂の対子が非常にネックになる手牌ですので、役牌が重なりさえすれば役牌を鳴いて🀂も鳴けるようになるので、急にアガりが見えてきます
また、七対子ルートであれば🀂がぱらぱらと切られてしまっても和了になんら影響はありませんね
手牌価値を見極めたかなり鋭い🀠切りです
この狙いが見事に嵌ります
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🀐を暗刻にして🀅も対子になりました
ここから打🀐として暗刻を崩します
手牌だけ見ると四暗刻を消してしまう一打にも見えますが、河には既に🀂が2枚切れになってしまっています
このように🀂が2切れになっても対応できるような七対構想でした
しっかりと七対子に決め打っていきます
この七対子のリーチに漕ぎつけます
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モロヒロタ選手の待ち取りは、🀔切っての🀙待ち
七対子すぎる見た目であるが故に、他家に字牌を止めさせて自分で🀔をじっくりツモりにいく戦略もあります
わき選手は🀙を既に切っておりわき選手から狙えそうではあるものの、七対子が濃すぎて止められてしまう可能性があり、リュウノスケ選手は筒子の混一をやっているためそもそも🀙が狙えません
しかしそれでも
ちょうど🀜のスジひっかけになっています
モロヒではありませんがひっかけです
折角なのでひっかけておきましょう
さて、モロヒロタ選手の狙い通りの理想的な七対子リーチではあるのですが、実は先に聴牌を入れていたのはわき選手
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🀜切って🀟単騎です
腕がかぶさっている上に理牌もしていないので全く見えないのですが、🀟待ちということは筒子が🀝🀝🀟🀠🀠ということでしょう
🀆🀝引きで🀞🀡待ちになるだけではなく、🀆はポンしても両面待ちにできます
🀆をポンすると瞬間跳満から満貫へ打点が落ちますが、高目で跳満になるのでほぼ打点変わらずの好形変化が狙えます
この聴牌形のままモロヒロタ選手のリーチを受けて悩みます
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何で悩んでいるかさっぱりわかりません
ここからわき選手は打🀗として押していきます
現物の🀟を切るのは簡単ですが、ここで🀟を切ってしまうと狙いである🀆🀝による変化がなくなってしまいます
特に危険牌である🀆を止められるようになることは大きいです
また、親立直の現物待ちであるという点でもリュウノスケ選手から打たれることがあるかもしれません
また、この🀗は実はかなり押しやすい部類です
七対子で1枚切れの🀗単騎のもろひっかけをするくらいなら🀔単騎に受けそうですし、🀀🀁🀆🀅と優秀な単騎候補が他にもあります
🀗待ちになっていることはかなり少ないでしょう
この🀗プッシュが実を結びます
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ツモ七対子赤4で跳満のツモアガリとなりました
素晴らしいモロヒ
東三局、モロヒロタ選手に先制の聴牌が入ります
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モロヒロタ選手の選択は
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当然のリーチ
こんな絶好のもろひっかけリーチを打たないなんて、モロヒロタの名が廃ります
基本はリーチなのですが、一応ここでの他の選択肢も整理しておきましょう
ここでの選択肢は3つありますね
1つ目は🀞切りリーチ
2つ目は🀞切りダマ
3つ目は🀡切りダマ
まず言わずもがな一つ目の選択のリーチについてです
リーチのメリットはリーチであるということです
ダマテンはアガれませんが、リーチならばアガれます
今回は待ちもちょうど筋ひっかけになる端っこ🀡の双碰と言うことでかなり優秀です
当然のリーチですね
では、なぜ今回はダマテンも選択肢に浮上するのでしょうか
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